ニュートラルに見ていたドル円はじりじり上昇。気になっていた下落への38.2%戻しが完了していない状況ですので、108円ミドルまでの上昇は考慮します。米株式は下げておりますが、多くのトレーダーが考えているシナリオは2つ。USDJPY has not completed an overdue retracement to the minimum of 38.2% yet, so 108.50 area is still in focus. US stocks appear to be held by resistance but two scenario may be considered. So, bulls and bears are still in a tag of war.
EURCHF, GBPCHF:ハーモニックパターンとスイスフラン
(注:この記事は2018年4月21日に投稿していたものです)
ハーモニックパターンと金利を見ておきたい通貨ペア
ポンドドルと金利のプライスアクション
4月17日に売りのブラックスワンで下げてきたポンドドルと同じく、英10年物の金利も下がってきました。その途中、カーニー英中銀総裁が5月の金利引き上げにあいまいな発言をしましたが、ブラックスワンとローソク足の形状で、ポンドドルには火曜日にすでに売りのサインが出ていたので、売りの流れに乗っかるのは問題なかったと思います。期待で買って事実で売る典型的なパターンですが、ハーモニックなど他の要素も重なっていました。
ポンドドルの火曜日からの下落はフィボナッチエクステンションの4.236%とマンスリーのピボットのあるサポートエリアに到達してきているので、デイトレの場合、突っ込み売りはリスクが高そうです。
その他のドルストレートでAUDUSDや、EURUSDにも短期的には買いのサインが出ているので、月曜日以降、少しだけドル売りに合わせて反発するかのしれませんが、金利が行ったり来たりで、年ピボットのR1にも近いので、ここまで来ると金利は下げで、GBPを引き続き売る=大きな時間足の押し目を形成する動きが出るという感じになるかもしれませんね。取り扱いには注意が必要そうです。
エッジに欠けるドル円(USDJPY)
ドル円が、直近の大きな下落への38.2%リトレースメントを未達成のままでいることは非常に気になります。もう達成しないかなと思っていたのですが、「急がばまわれ」という感じで、じりじりと上げてきて「なにがなんでもタッチしますよ」と言っているように見えます。金曜日の1時間足の買いのシャークに反応して、上に窓を開けましたが切り返して下げてきました。
現在は、売りのパターンも出ておらず、フィボナッチのエクステンションなども中途半端なレベルですので、ここはまだ超短期で上げ目線を持っておき、108円ミドルあたりでのプライスアクションを見る方に優位性があると考えています。
この上げ方はジグザグと高値と安値が重なっている波を形成しており、チャート左の方で下げてきたときのような勢いのあるインパルシブな波ではないのが目につきます。つまり、ニュースであれ、要人発言であれ、テクニカル的には、108円ミドルあたりで、売り勢力が入ってくる可能性があるように見えます。
ドル円は、フューチャーズが落ち着くまでもう少し買いとなりそうですが、深追いはしない方向です。108円ミドルあたりまで走ってもらい、そこでのプライスアクションを待ちます。108円ミドルあたりでサイファー、シャークなどの売りパターンが検出され、PRZ内で、大きな上ヒゲや包足などが出るか、プライスアクションを見ていきます。
USDJPYの動きを見る際に気になるのは、ニュースではなく、円のフューチャーズです。一発目の緑のボックスの下のもう一つ別の緑のボックスで描画したリトレースメントまでトライするのであれば、ドル円は108-108.50円あたりまで吹き上げるという可能性がまだ残っている状況です。(;´д`) 早く決着をといいたいところですが、米株式などの動きにボラが出初めているのにリスクオフではなく、むしろ、10年債の金利が上がったため連動てドル買いの方向に動いたとも見えます。
クロス円:ハーモニックパターンやフィボナッチで下落
先週投稿していたカナダドル円と豪ドル円の売りのハーモニックパターンが効いた格好です。下側のチャートは今週のポンド円。
ポンドの買いポジションも大きかったのとチャネル内で上限に近いところでフィボナッチエクステンション2.618%を超えていたので、予想通り下げてきました。ポンド円は、チャネルの下限と、フィボナッチリトレースメントのレベルが重なるエリアにほぼ到達ですね。
その他AUDUSD、USDCADなどの節目
AUDUSDのプライアクションは、先々週、年ピボットから打ち上げ、その後フィボナッチ2.618%のレベルで売りのブラックスワンが検出され下げてきたあと、先週金曜日の高値を少しだけ超えてダブルトップのようになり、週足の20MAにも抑えられて、ナイアガラ状態でしたね。
現在は今週の下落の小さい波を見ると、異なる高値と安値を使ったプロジェクションの2.24と3.14のエリアにいます。サポートエリアに落ちてきているので買い目線を持っているトレーダーもいると思います。
AUDUSDの動きで注目していきたいのは、先週の金曜日の高値を少し超えて下落しているように、一旦高値を付けてから下落するようなパターンの場合で、フィボナッチプロジェクションの2.24で止まった場合、今度は半値まで戻す可能性があることです。
金曜日は、週足ボリバンのー1シグマと月足の20MAで支えられて時間切れ。4時間足20MAは日足20MAの上にいるので、金曜日の安値が守られれば、短期では持ち直す可能性がありそうです。その一方、今月のピボットS1は、0.7574にいるので、最後の吹き下げで、ここまで下げてくる可能性も十分にあります。
フィボナッチプロジェクションが、MAXの4.618や3.618になるので、むしろこっちまで落ちてくるのを待っているトレーダーも多いと思います。月曜に、見ることは金曜日の安値が守られるか否かですね。
ユーロドルは、ヒデゥンダイバージェンス?
EURUSDは、「まだ私の中では微妙です」とお伝えしましたが、今週もやっぱり微妙でした。天井を付けたとみているトレーダーもいると思うのですが、4時間20MAは、ほぼ横ばいの日足20MAの上にいます。4時間足では、価格が4月6日の安値を割っていないのに、RSIとストキャスティクスは売られすぎで、ヒデゥンダイバージェンスのようになっているように見えます。月足を見ると、一目の雲の上限で止まっています。
ヒデゥンダイバージェンスは、トレンド継続のサインでもあり、その分上に打ち上げるためにゴムを引っ張っているような感じなので、市場はまだまだ「EURUSDさん、ここまで来たのだから、せめて年ピボットポイントR1まで上がっておくれ」という感じなのかもしれません。
ダイバージェンスについては、プライスアクションとダイバージェンス&ヒデゥンダイバージェンス PRICE ACTION & DIVERGENCESもご参考ください。またチャートをよく見ていると、これだけ、ドル強しでUSDCHFとか上に吹っ飛んでいるのですが、EURUSDは横ばいですよね。
ドルスイスの売りのブラックスワン
USDCHFは、もうすぐ上に年ピボット、月足の20と25MA、週足の100MAという強烈な節目があります。現在、売りのシャークパターンが出ていますが、ピボットまで上がるなら約80ピップス。
スイスフランのフューチャーズが、年ピボットまで売られるのであれば、USDCHFも年ピボットまで上げてきてもおかしくないので、短期で買いについていく場合でも、レジスタンスとRSIなどのダイバージェンスなどを意識し、早めに手じまいするしかないです。年ピボットまで来たら、売りが参入する可能性は非常に高いと考えています。
仮に今のシャークで上昇を阻まれた場合、シャークを迎え撃つは5.0ということで、いつものように半値の50%あたりまで落ちてくることを想定しています。DXYも同じく売りのシャークが出ているので、USDCHFと同じような感じで見ています。
スイス中央銀行の要人発言など、突発的に何かあっても、それが理由ではなく、フランを買う方向に動くことがすでに金曜日から示唆されているようです。マイナス金利のフランを買うということは、円と合わせて、意外にもリスクオフの流れになるのか?気になりますね。
米10年債:年ピボットR2
米国10年債の金利は、年ピボットR2をほぼヒットして週を終えました。微妙な位置ですよね。このまま、プルバックをするのか、3.0%まで狙っていくのかはわかりません。
価格のチャートでは、フィボナッチプロジェクションのレベルは、2.618に近くサポートエリアにいます。年ピボットS2の119.57エリアを下抜けしているのですが、急反発があると、上記の金利は下がります。このまま3.0%まで上昇すると、ドル円は上げ、ここから金利が反転して下がると、ドル円は108円後半タッチはまたお預けで、一時的に下げというようなシナリオを描けます。
ドル円の難しいところは、金利が上昇するとドル買いだからドル円を買うということになりそうなのですが、株式が下落モードに入ると、リスクオフで円買いになる可能性もあります。板挟みですね。
それが最近のドル円の波の形に出ていると思います。いずれにしても、フィボナッチエクステンションのマックスレベルに価格が到達すると、しばらくはレンジとなるか、ウェッジやH&Sを形成したり、勢いよく反対方向への包足が出たりと、何かしらのプライスアクションが見えてくるはずなので、まずは焦らず金利のパターンを待ちます。
ダウ(DJI)の2つのシナリオ:ブルとベアが攻防中
シナリオ1:ベアが主導権を取り始めたとみる場合
今週一旦は上に抜けましたが、また中に戻ってきています。右側の青のフィボナッチリトレースメントと、ピンクの上昇チャネルのミドルライン、週足の20MAできれいに反応して落ちてきています。
ブローカーによりますが、この高値では売りのブラックスワンが検出されていました。また、上値を抑えられた24783と24806の間は、年ピボットのミドル値です。
何度も超えては戻り、戻っては超えようとした週足のチャネルの上限の下にまたもぐりこんだことで、買い圧力が弱まってくる可能性も想定できます。
シナリオ2:ブルが待っているレベル
ブルが待っているレベルは、0.618と0.786のリトレースメントのレベルで、緑のトライアングルを形成して、高値を更新していくという目線だと思います。そのため、来週、このレベルでは買いが入ってくる可能性も大きいと思います。
日足で見ると、ボリバンのミドルラインがちょうどレジスタンスエリアにあります。月曜日以降の反発後、ピンクのパターンのようにCを付けて、下落し、D地点でガートレーとなれば、いったん様子見です。
買い方が日足20MAを上抜けするパワーがあるかどうかを見るのも判断になると思います。4月2日の安値を更新しても、すぐ下にある年ピボットで反発もあり得るため、難しいといえば難しいです。一気に年ピボットを下抜けするようなリスクオフの要因があるかどうかはわかりません。