米株式指数の行ったり来たりの動きもさながら、EURJPYとUSDCNHのハーモニックパターンが強烈に効いた週でした。どのチャートも、ここしばらく掲載しているキーレベルがやっぱりイン・プレーという環境です。週を終えて登場したハーモニックパターンなど今の様子をシェアします。
ハーモニックパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)のマックスがターゲット?
Various harmonic patterns vs Key Levels: Some show interesting junctures.
もう少し米ドル買いなのか?微妙な相場環境にあるペア達
ドル円:115.317円から再出発 vs ベアリッシュなABCDパターン
115.317円に日足の20MAと4時間足の20MAも走っているような環境で、この価格帯で支えられてしまった感ありの相場環境です。
消えたベアリッシュなブラックスワンが限界を示していたのでは?売りを示唆するABCDパターンが出ているけど? でも、それだからと言って大きく下落するかは別の問題。
画像上には次のターゲットの119.560円が控えています。軽くプルバックした後、ターゲットを狙うのかはわかりませんが、週明けにプライスアクションを見ていきましょう。
ドルスイス:週足と月足の5-0パターン、4時間のバタフライパターン
長期の時間足で5-0パターンが出現しているからベアリッシュなシナリオを優先てもよさそうなのですが、たまにあるのが、一発目に出現したハーモニックパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)まで届かずに下落してしまった場合、そのPRZをもう一度トライするようなプライスアクションが発生すること。画像中、$0.95328とあるのがPRZになりますが、再びトライしようとしているように見えますよね。
そして、気を付けたいのが、都合良く出てきた今年の年足ピボットポイント。5-0パターンのPRZの手前の年足ピボット$0.94741が強烈なレジスタンスを築く可能性があります。吹き上げてきた場合、$0.94741が一足先にブロックするというシナリオを描いておけば焦らないですね。
現在のバタフライパターンのPRZは、$0.93722。となると、$0.93675から$0.93727にかけての価格帯が隠れたレジスタンスになってくるシナリオもオンです。
ユーロドル&ドルインデックス:EURUSDはキーレベルの$1.09234をヒット
また、先週気になっていたのが、DXY(ドルインデックス)のベアリッシュなスリードライブパターン。これが効いた格好で、ドルインデックスは一旦下落し、$98.467の下に押し戻されています。
そして、現在のブラックスワンを見ても、PRZは消えた3ドライブパターンとほぼ同じの$99.477。すぐ目の前に$100というラウンドナンバーがあるので、軽く吹き上げる可能性もありますよね。また、ユーロドルのブラックスワンのPRZのマックスのレベルは$1.08674。ここまでズブッと刺してくる可能性も頭の片隅に置いておきます。
USDCNHのシャークパターンとUSDTRYのホワイトスワン
ドル円に売りのブラックスワンがいたので、「少し厄介」と表現していたUSDCNHは、週足のブリッシュなシャークパターンが健在。週のプライスアクションから、弾けるかなぁと見ていたら、金曜日に炸裂していますね。USDTRYにはブリッシュなホワイトスワンがいましたが、これでギャップアップして、上昇継続。米ドルを買うという流れが継続するか、週明けのプライスアクションを待ちましょう。
クロス円:クラブパターンが効いたEURJPYなど
CADJPY(カナダドル円):先週投稿した月足と週足という長期レベルのチャートにいるベアリッシュなシャークが健在。91.976円の隠れキーレベルがかなり意識されている様子ですが、PRZのマックスラインを狙っているなら、軽く上昇ありのシナリオもオンです。
NZDJPY(ニュージーランドドル円):週足のブラックスワンと日足のバタフライは健在。PRZはかなり上ですので、吹き上げる可能性あり。
先週投稿していたEURJPYのクラブパターンは、強烈に効きましたね。クラブパターンの特徴であるフィボナッチの黄金比率(61.8、3.618、1.618)が揃うとあなどれませんね。日足のチャートを走る超長期移動平均線がサポートになり、125.982円というキーレベルがレジスタンスではなく、サポートになっている環境です。
AUDJPY(豪ドル円)は、隠れキーレベルの)84.965円を一旦上抜けて、ドル円と同じ、ABCDパターンが登場。CHFJPY(スイスフラン円)にいるブラックスワンはまだ健在ですが、126.356円のキーレベルを再び狙っているようなプライスアクション。
GBPJPY(ポンド円)も、キーレベルの156.987円あたりで、ダブルトップのようになっている状況でありつつ、151.157円が強烈なサポートになっているという行ったり来たりの様相。ドル円の消えたブラックスワンと今いるABCDパターンが威力を発揮すれば、円買いに傾く可能性はあるので、週明けの動きに注目します。
NZDUSDの3ドライブパターン
ここしばらく投稿していたNZDUSDのブリッシュ3ドライブパターンは威力を発揮中。現在このパターンは消えていますが、$0.67726を上抜けている状況。この価格ラインがサポートになれば、消えたパターンが示していた次のターゲットまで上昇する可能性を考慮します。
コモディティ:Goldのディープクラブ、USOILのレジスタンス
先々週投稿していたベアリッシュなバタフライで下げた後、ターゲット候補の$1964.12まで吹き上げたゴールド。黄色ので示していたフィボナッチリトレースメントの78.6%もやはりヒットしてきました。$1964.12を超えてきたものの、2020年の高値は超えられない状況なので、先週記載したワン・ツーパターンの可能性がまだ残っています。
黄色で示しているのが2020年の高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの78.6%のあるエリア。ここまで押し戻されているではないか。。。という状況です。
週足のチャートを見ると、上ひげがえらい長いローソク足になってます。週明けに$1964.12を下にもぐれば、ワン・ツーパターンに従って下落するシナリオをオンにしておきます。先週までの投稿と合わせてご覧ください。
USOILはボリバンはみ出し&フィボナッチ78.6%
USOILにいたシャークパターンのPRZは$127.82でした。そしてその少し上の$129.32に、年足ピボットポイントR3がいるという環境。ゴールドと同じで、フィボナッチリトレースメントレベルの78.6%の下に押し戻されている状況です。
先週、「高値に対するフィボナッチの21.4(すなわち78.6%)にもほぼ差しかかっている環境。当初会ったハーモニックパターンが進化して上昇しているものの、示唆されているフィボナッチレベルをあなどることもできずといった感じです。」と記載していましたが、下落の反動は強烈でしたね。引き続き、週明けの動きが楽しみなチャートです。
株式指数:5ウェイブダウン、3ウェイブアップ vs ワン・ツー?
US100、US500 、US30、GER40、UK100
最強ライン間際でのプライスアクションが興味深かったのがUS500キャッシュとUS30キャッシュ。米株式指数にはハーモニックパターンがいましたので、短期的には反発してきましたが、チャート上に描画されているキーレベルがレジスタンスになっているのが明確です。
米株式指数、とりわけ買いのABCDパターンがいるUS30の場合、下落の仕方が少しオーバーラップしているので、ワン・ツーを形成中か?それとも下落は単なる調整波か?という目線になるのですが、ABCDパターンには異なる意味があることを先週探索しました。ABCDパターンのPRZのマックスを狙うのであれば、トレンドはダウンというシナリオです。
GER40の場合、US30などと異なり、推進波のように勢いよく下げてきています。従って、直近の反発は第4波で、この後は第5波へが発生か?というシナリオも描けます。GER40の場合は、キーレベルの13977.12がこのままふたになれば、再び下落に転ずる可能性もシナリオに入れておきたいと思います。US30を探索した先週の投稿もご参照ください。
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