ハーモニックパターンを使うメリットはたくさんありますが、この続編では、経済指標やFOMCなどのイベント時や通貨の強弱に関して発見できるハーモニックパターンの長所をシェアしています。
ハーモニックパターンの長所(続編)
経済指標(イベント)前に無駄な予測を省け、焦らずにすむ ( ゚∀゚)
経済指標前に価格がどっちに動くのか予測しても仕方なく、ギャンブルのような感覚でポジションを持つのはリスクありだと教わります。
「噂で買って事実で売る」とか、「材料出尽くし」とか、「すでに織り込み済み」というように、イベントや指標発表直後に、それまで市場参加者が維持してきた目線とは反対の方向に動くことがよくあります。
また、短期的な動きで損切をさせられたり、資金を飛ばしてしまったのであれば、こういう後付け解釈を聞いても何の役にも立ちません。
この画像は2018年6月のFOMC前の記事に投稿したものです。その前のNFPやFEDの利上げ直後に、結果が良くても売りに傾いたDXYやUSDJPYには、売りのハーモニックパターンが検出されていました。
ドル円やポンドドルなど、どの通貨でも、経済指標の結果に反するプライスアクションを見せることがよくあります。
皮肉にも、ドルインデックスが爆上げしたのは、「米ドルだからFEDで動くだろう」ということではなく、ECBの発表に合わせて出現した買いのシャークパターンでした。ということは、EURUSDを売るという目線で準備できたことにもなります。
ハーモニックパターンは通貨の強弱の見極めに使える!ヽ( ´¬`)ノ
通貨の強弱を見て、強い通貨を買い、弱い通貨を売るという戦略を立てることを学びますが、EURCAD, EURUSD, EURCADなど一つの通貨を軸にしたペア全体に買い、あるいは売りを示唆してくれるハーモニックパターンが同時に検出されることがあります。このような場合は、経済指標の発表があるなしに関わらず、その通貨を買う、または売るという戦略を立てやすくなります。
2018年4月の「CHF may be back to the centre stage? スイスフランがそろそろ目を覚ます?」ではEURCHFとGBPCHFについて売りのパターンが出ていることを書いてみましたが、この場合、CHFが強くなるか、GBPとUSDがCHFに対しては弱含みになる可能性を示唆してくれ、これ以降スイスフラン円は上昇していました。その他の通貨の強弱については下記の過去記事もご参考ください。
ハーモニックパターン検出ツールはフィボナッチの詳細なレベルを表示 ∠( ゚д゚)/
オートハーモニック検出ツールの良いところは、言うまでもなく、重要な高値と安値を選択し、精度の高いパターン、そして市場が意識をせざるを得ないフィボナッチのレベルを描画してくれることです。どの高値と安値を使えばよいのかつまづくことはよくありますが、オートハーモニックインジケーターがあれば、手間が省けるだけでなく、描画されるパターンから、フィボナッチの使い方を学ぶことができます。
例えば、フィボナッチプロジェクション。フィボナッチといえばリトレースメントを思いつきますが、フィボナッチプロジェクションがとても重要なツールであることをご存知ですか?
欧米のプロは、フィボナッチプロジェクションも使っています。なぜなら、価格は推進し調整するという波を築くからです。ハーモニックパターンインジケーターは、使い方がわかりづらい調整波を使うフィボナッチプロジェクションを自動で引いてくれているんですね。便利ですね。
下記は、今月のFTSE100、右は以前も投稿したWTI原油。双方とも長期足のパターンですが、価格はしっかりと反応しています。
A. 英国のFTSE100のチャートに現れたブラックスワン
画像中のブラックスワンの一番左側の高値であるXの地点から、パターンが完成する一番右側の更新した高値のD地点の位置関係を見るために、XからDへのフィボナッチプロジェクションのレベルが表示されているのが見えるでしょうか? 画像中では、1.489となっています。あともう少しで、1.618に到達するということですね。
B. WTI原油のチャートに居座ったバタフライパターン
バタフライはXに対するDのフィボナッチプロジェクションは、1.272が基本となります。
ハーモニックトレードは他のトレード手法と合わせて使えます
もうお気づきだと思いますが、検出されるハーモニックパターンは、単にフィボナッチの比率がきれいだとか、形が面白いというのではなくて、チャート分析でとても大切なことを教えてくれています。
ハーモニックパターンを使う手法は、何か特別な手法だと思われているかもしれませんが、移動平均線を使う手法、レンジブレイク手法、ラインや水平線を使う手法ともちろん合わせて使えます。すでにこうした他の手法を学び取っている方であれば、「もう一つの武器」を追加することになります。
また、ハーモニックパターンを学び始めるなど初心者の方であっても、検出されるハーモニックパターンから学ぶことが多いです。例えば、ハーモニックパターンが完成した時に、自分の目線では気づいていなかったエッジのある高値や安値を知ることができます「ああ、そっちの高値の方が重要だったのね!」みたいに、気づきを得ることはよくあり、言い換えれば、別の高値や安値などを使って自分が引いていたラインやフィボナッチは、エッジがないということになりますよね。
エリオット波動とハーモニックパターンでウェーブの達人に
エリオット波動分析とハーモニックパターンを使ったチャート分析は、難しいという印象があるのですが、実は、「全くかけ離れたもの」ではなく、合わせて活用するべき分析手法のようです。なぜなら、エリオット波動とハーモニックパターンは、あるものを通じて繋がっているからです。
また、エリオット波動でよく聞く推進波と調整波。バットやガートレーに限らず、ABCDパターンやブラックスワンといったハーモニックパターンは、推進波と調整波の見方をさらに手助けする重要な役割を担っているようです。
エリオット波動とハーモニックパターンの意外な接点については、内容が長くなるので下記に記載したように3つの記事としてまとめてなおしています。ご参照ください。バットから変形バット、安値や高値を更新して「だまし」で終わるケースは、実は、エリオット波動と関係がありそうです。
ハーモニックパターントレードの関連記事
エリオット波動とハーモニックトレードなど、メニューから各記事をご参照ください。
ドルの強さを示唆したハーモニック
「原油とドルインデックスのディープクラブ vs ドル円のスリードライブ WTI & DXY sport Deepcrab」
NZドルの強さを示唆したハーモニック
「ニュージーランドドルと連動するコモディティ、テクニカル分析、ハーモニックパターン – 資源国通貨と相関性(Part1)」
ポンドの強さを示していたハーモニック
「ポンドオージーなどポンドペアのハーモニックパターン GBP – Today’s harmonic patterns」
カナダドルとハーモニックパターン
「ダウの下落は推進波?カナダドルのネクストムーブ Strong down trend continues in DJI?」
豪ドルの強弱を示唆していたハーモニック
「豪ドルの強弱を示唆しているハーモニックパターンから学ぶ:AUD’s harmonic patterns」
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