ハーモニックのPRZ(潜在的反転ゾーン)と節目がずれる時!Harmonic PRZ vs Confluence area

GOLD, Silver, AUDUSD, USDCAD, Crude, Brentなど、引き続き資源と関連通貨の動き、そしてNFPのためドルの動きに注目した週でした。The week highlighted the moves of commodities such as gold, silver, crude and brent as well as US dollar and all in a critical juncture.

ハーモニックパターンのPRZで反転しなくても慌てない!?

(注:この記事は2018年1月6日に投稿していたものです)

追記:この記事の最後に「ハーモニックパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)とコンフルエンスエリア(節目のエリア)」がずれる場合について記載したのですが、PRZを抜けた場合の対処、あるいは抜けることを想定できるよう事前に知っておきたいことを「ハーモニックトレードの気になるデメリット編(前編) Disadvantages of Harmonic trading?」にて新たにまとめなおしています。

トレンドラインという節目をまず知る

ドル円のパズル3:金利の価格チャートの買いパターン

「年明け、一旦は、ドルが買われるタイミングにいるのではないでしょうか?」そう書いた先週のレビューからの動きで、ドル買いが顕著に出ていたのはUSDJPY。USDCADは大きな時間足の5-0パターンが効いたままで金曜日にはドル売りの大きな陰線。今月4日に投稿したパズルにあるように、短期的な動きは通貨ごとにちぐはぐしていたような環境がありました。

USDJPYは、意識されていた112.865円あたりの年ピボット、日足20MAのレジスタンスを上抜けました。

USDJPY Trend line resistance 6 JAN 2018 ドル円のトレンドラインレジスタンス問題のない想定内の動きです。NFP前には、2日からの上昇波のフィボナッチプロジェクションの5.0と、青のトレンドラインがぶつかるエリアに到達し、NFPがマイナスの材料であれば、ドル円の売りを狙っているトレーダーもいたかと思います。

金曜日ということもありここで利確が出ているのが見えます。NFPの後の動きを見ると、日足20MAを上抜けしたので、買い目線のトレーダーもいることになり、価格が拮抗しているように見えます。

ドル円のチャートだけを見るとこのような感じですが、この価格の動きには、金利の動きも関連していると思います。12月26日に、週足の買いサイファーから上昇した価格が失速したため、金利を押し上げています。結果、ドル円は上昇する金利に連動して、年明けから素直に上昇トレンドが継続。現在の金利ですが、正直、相場に決めてもらうしかないと判断しています。

ここからまた上がる下がるを予想しても仕方がないです。その理由は、サイファーは新種のパターンで、ガートレー、バット、バタフライを知っていても、サイファーをまだ学習していないトレーダーも多いと思います。

大多数の参加者が意識するコンフルエンスゾーンを無視することはできません。今回、サイファーのPRZを知らないトレーダーは、グレーのパターンで見えるフィボナッチプロジェクション1.618まで価格が下がるだろうと考えているかもしれません。

米国債のこのチャートの下の方には、年ピボットS1の121.79があります。ここまで狙っているのであれば、価格下げ=金利上昇となり、ドル円は、114円当たりまで、再度トライする可能性もあります。あるいは、このままサイファーが機能してサポートが維持されると、ドル円は売り目線になります。

今の段階では、いつか記載したAUDUSDと同じように、大多数の市場参加者が見ている節目をまず意識して、サイファーのPRZが突破されても焦らないことだと思います。わかりやすいのは、サイファーのフィボナッチプロジェクションが1.618まで伸びて、年ピボットS1のある121.79をヒットする。ここでは、プライスアクションが必ず出て、国債の売りの手仕舞い、つまり、ドル円の買いの手じまいが出ると想定できます。

ユーロドルとユーロ円 :ドルの金利が下げるとドル円は売りで、クロス円にも波及?

EURJPYはレンジを上抜け、バット、バタフライ、61.8売りパターンという3つの売りのハーモニックパターンのPRZで反応しつつも、じりじりと上抜けという状況です。今は別の高値と安値を使った売りバタフライが週足で検出されていますが、先に検出されていた3つのパターンが使えないということではないと思います。レンジとPRZを上抜けても、今の価格帯はレジスタンスに近く、3つのパターンで一回目の警告が出ていることを意味するからです。

現在は、バタフライのPRZ内で動いている状況です。円売り継続だとEURJPYもまだ上昇の余地はありますが、EURUSDの動き次第ではレンジ、そして、円買いが始まると、EURJPYの優位性は高いです。パズル1で見たEURUSDの売りのディープクラブと、パズル2で見たEURに関連している金利の価格チャートが買いのクラブパターンはまだ有効です。

EURUSDが下げ、USDJPYが上がってくると、EURJPYはまたもやレンジになる可能性もあります。ただし、頭の隅に置いておきたいのは、膨らんでいる円売りとEUR買いのポジションです。双方のポジションが解消されることは、EUR売り、円買いとなるので、EURJPYは大きく下げてくることになりそうというシナリオも持っておいた方がよさそうです。

AUDUSDもEURUSDに似て、勢いのある波ではなく、高値安値が重なってくるじりあげのパターンです。じりあげがしばらく続くと、大きな陰線で吹き飛ぶということが過去に何度もあるような気がします。RSIなどモメンタムがダイバージェンスになり始めているようですので、こちらも要注意です。

クロス円:カナダドル円は、ガートレーパターンからバタフライパターンへ

CADと原油ですが、パズル5:ウィークリーレビューで記載したCADJPYの売りのガートレーと原油のディープクラブと書いた後、CADJPYは、ガートレーのPRZを上抜けて、現在バタフライです。昔どこかで、「トレンドの最後の方で出てくる、とてつもない大きな陽線や陰線は消耗、つまり、買い疲れや売り疲れを表す」ということを目にしたことがあります。

ガートレーのPRZを抜けて出てきた大きな陽線はトレンド継続か、消耗か、月曜以降の動きで見えてくると思います。引き続き、WTIには日足ディープクラブが居座っておりますので、prz内での動きと、週足と日足のボリンジャーバンドの2シグマと価格の位置を見ながら判断します。AUDとCADは、もうはまだなり、まだはもうなりが少し継続する可能性もあります。

コモディティ:ゴールドのキーレベルは$1330

ゴールドも、上昇していますが、直近にはマンスリーのピボットや年ピボットのミドル値があり、年始の動きがウェッジを形成しているように見えます。EURUSD、AUDUSDと同じく、日足20MAとの乖離を考慮すると、調整が始まってもおかしくないと想定しています。皆さんのMT4やTradingViewで、チャートを見ていただければ、日足のボリンジャーバンド2シグマからはみ出してプルバックで、4時間はダイバージェンスなど他の根拠もそろそろ出始めていると思います。

1330には年ピボットのミドル値があるので、ここまで上げてきたら、何かしらのプライスアクションはあると思います。なお、プルバックをしてから攻めるのか、今のまま攻めていくのかはわかりませんが、直近高値には窓が開いてますので、いずれは、ここまで攻めてくる可能性もあり、月曜日はまず様子見です。

ハーモニックパターンのPRZとコンフルエンス(節目)のエリア

先週からの動きについて:AUD、CAD、EURなど、どっちに行くの?と考えたり、忍耐が要求されているかもしれません。AUDUSDもGOLDも今から買い増ししずらく、ボリンジャーバンドや移動平均線など基本のテクニカルを見るとやっぱり、下げてきそうという目線になり、どっち付かずです。

ハーモニックパターンのPRZを少し上抜けしても、ハーモニックが使えないということではないです。

ハーモニックパターンが検出された場合、まずそのPRZ(潜在的反転ゾーン)の上限や下限を見てみます。なぜなら、ハーモニックパターンを使っていないトレーダーも含め、多くの市場参加者が見ているサポートやレジスタンス、ピボットポイントなどの節目がその近くにある可能性があるからです。この場合、価格は、多くのトレーダーが見ている節目まで動くことがあります。

コンフルエンスゾーンが、PRZよりも少し上や下にあれば、ハーモニックは、今から出ている警告のサインとみなすことができます。PRZの動きを見てどちらかに動きが出るまで待つのが重要ですよね。たとえ今のPRZを抜けても、PRZが示す最上限や最下限の価格のレベルまで距離がある場合、価格はその方向に伸び切っていきます。

週足のパターンであれば、PRZは広くなり、当然ながらピップ数も大きくなります。ストップを50-100ピップスの位置における余裕があるトレーダーさんもいると思います。そのピップ数の間で、ローソク足が上下するのに惑わされないというのが鉄則です。

また、ハーモニックパターンのPRZをヒットしたローソク足が勢いよく一発で反転し始めることを想像してしまうこともよくあります。NFPなどのイベントの前にパターンが出ていて、思惑通りの結果であれば、大きな陰線や陽線が出て価格がどんどん100ピップぐらい動くことはあります。ですが、そのような想像をすればするほど、わかりづらくなります。

例えば、NFP前にすでに出ていた4時間の売りディープクラブパターンのEURUSD。金曜日にはふたを開けると、大きな陰線が出てどんどん売りが進んだわけではないです。これまでの経験から、PRZをヒットして豪快に反転することがなくても、数時間、数日後あたりに反転し始め、「やっぱりあのパターンのPRZが効いていた。ショート目線のままでいればよかった」となることはよくあります。そのため、今週も忍耐が要求されているように見えます。金利の動きなどを見ていると、大口も大きく動けていないのか、10年債のサイファーの買いパターンの割には、失速して売られていますよね?

仮にサイファーを知らないトレーダーが多いとなると、このPRZは抜けてくる可能性があるので、焦らずに相場に決めてもらうのが一番のようです。

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