1月初週はかなり興味深いプライスアクションが展開されました。今年に入り、NFP(米雇用統計)の発表があった金曜日までに分かっていたのはサポートとレジスタンスの場所。ドル円、DJI、ゴールドなどは、節目でプライスアクションが出ました。今の相場は、テクニカル分析の基本とハーモニックパターンが機能している学びの多い環境です。
NFP(米雇用統計)のプライスアクションのわき役
New yearly pivot points, harmonic patterns, US treasury yields are all in play
ピボットポイントという最強ラインを理解する
ブラックスワンとオシレーターが警告していたドル円の下落
ドル円は、昨年のピボットポイントがあった132.486円と今年のピボットポイントがある132.163円を上に抜けて上昇していたのですが、上昇途中に出てきたブラックスワンを前回の記事に投稿していました。1時間足のチャートを見ながら探索していたのは、日足20MA が下向きで、4時間足の20MAが、日足の下の方にあり、1時間足のMAがその間で上向きになっているという様子でしたね。
そして、今からでも遅くないです。ドル円のチャートを見てみてください。水、木と金曜日のNFPの前までの上昇の動きで、見えていたのは、オシレーターとのダイバージェンス。結果、ふたを開けると、ドン下げになりました。
金曜日は、今年のピボットポイントをわずかに下抜けて踏みとどまっているのですが、以前投稿した日足に居座る買いのブラックスワンが示しているPRZ(潜在的反転ゾーン)は、128円後半あたりですので、続落するシナリオもオンです。もう一度安値を試すじりじりとした動きか、ドン下げになるかはわかりませんが、NFPの結果だけでエントリーできない典型的なパターンでした。
クロス円:CHFJPYのサポートとハーモニックパターン
このラインを下抜けて、このラインに対してリターンムーブを付ける、そしてこのラインがレジスタンスに変わるという流れが完成しない限り、売りの相場ではないことがわかるテクニカル分析の基本が通用する典型的な相場環境です。
また、1月3日には、買いのブラックスワンが警告を出してくれていましたので、どちらかというと、138.893円まで引き付けておいて、短期的には買いを検討できた相場でした。結果、このラインをヒットした後は、文句なしですよね。ユーロ円も一緒にかなりのピップ数上昇しています。
EURUSD、AUDUSD、GBPUSD、ドルインデックス(DXY)のサポートとレジスタンス
EURUSD、GBPUSD、AUDUSD、そしてドルインデックス(DXY)も、めちゃわかりやすい場所に今年のピボットポイントが形成する最強ラインがあり、プライスアクションが明確に出ているのが見て取れます。
ユーロドルは、年初に最強ラインの$1.05771を一旦下に抜けて、その後うろうろ状態から、NFPでこのラインを上抜け。このまま上昇かというように見えるのですが、チャートで見えるのは、日足20MAの下に4時間20MAがあること。なので、週明けに一旦はプルバックをして、この$1.05771に押し目を付けてくれた方がわかりやすいです。
また、ユーロドルには$1.7000あたりに窓が開いています。以前の記事で記載したトレンドラインへのリターンムーブもまだ継続中であるというシナリオになりますが、一度下げてからトライというように、すぐにではなく、時間をかけて到達する可能性もありそうです。
ポンドドルも同じ絵柄です。$1.20553という最強ラインを上に抜けていますが、上から下がってきている日足の20MAがいるため、一旦はプルバックする可能性がありますよね。
ドルインデックス(DXY)の年ピボットポイントは、$104.172。年初からのプライスアクションをチャート上で見てみてください。12月半ばからレンジ状態でしたが、一旦は上昇をトライ。ですが、ドル円と同じでNFPで押されてドン下げ。日足のボリンジャーバンドが 微妙に横向きで、その2シグマに引っかかって落ちたという絵柄になっています。
ドルインデックス(DXY)の場合、昨年のピボットポイントが形成したキーレベルが$101.677にあります。そしてこの少し下の$101.311には窓が開いておりますので、ユーロドルと同じで窓埋めをするタイミングもポイントになりそうです。窓埋めを先にするのであれば、米ドルはさらに下げてくるというシナリオになります。
AUDUSDの5-0パターン
12月27日の「GBPUSDはサイファーとガートレー、AUDUSDは5-0パターン、DXYはA-ネンスターとガートレー」で投稿したベアリッシュな5-0パターンで押さえられ下落した後、反発し、出てきた売りのガートレーパターンで下落。そして再び反発という荒れた値動きを見せたAUDUSD。
なお、5-0パターンが出た場合、一発で機能してそのパターンが示す方向にトレンドを出す場合と、今回のAUDUSDのように、一発目のレジスタンスを超えようとするプライスアクションを見せる場合があります。
5-0パターンの成立条件は、フィボナッチリトレースメントの50%が基本ですが、フィボナッチリトレースメントの60-61.8%まで考慮する方がベターな場合もあります。いずれにしても、今わかるのは今年のピボットポイントがレジスタンスになっていること。これを上に抜けてくるかに注目です。
NFP後のゴールドと金利の動きから見えるもの
ゴールドの$1836.22と米国債は上側の窓埋め?
ゴールドの場合、2022年の年ピボットポイントがあった$1820.38と、今年のピボットポイントがある$1836.22がレジスタンスゾーンですが、これを上抜け。こちらのチャートでは、水色のラインで示したように、$1841後半あたりに今年のピボットポイントがあります。
金曜日に出た陽線は、ドルインデックス(DXY)、ドル円、金利の下げに反応したものとも読めるのですが、では、その金利はどうなったのか?少し見てみましょう。
米10年債は窓埋めなしで、シャークパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)をヒット
FOMCでも動かない、なんとも中途半端で嫌ですよねと書いていたと思いますが、NFP前につけた安値を使って引いていたのが水色のチャネル。そして、水色のボックスで示している部分で、NFPを迎えたことになります。下げ方がジグザグしていたのと、このチャネルの下限がサポートになりそうな絵柄でした。
で、その後は見ての通り、ドカーンと上げてきましたよね。このおかげで、ドル円、ドルインデックスはドン下げした格好です。この価格がもう少し上昇するとバタフライパターンが予定されています。チャートの左側にかすかに見えるのですが、バタフライパターンが完成する地点の少し手前の114.220あたりには窓が開いています。わかりやすいので、これを先に埋めてほしいですよね。
US30はミニバタフライが効く
こちらは、NFPの前に出ていたナスダックキャッシュのバタフライパターン。PRZ(潜在的反転ゾーン)はまだ少し下の方ですが、これだけ意識されたサポートエリアがあり、そういう場所にハーモニックパターンに登場されると、売るという目線にはなりづらいです。
また、前回の投稿にあるSP500の3月フューチャーズのブリッシュな5-0パターンも今一度チェックです。このパターンが効くのであれば、週明けプルバックしても、もう少し買いが参入してくる相場になりそうです。
そして、前回トレンドラインを見てみたDJI。
ナスダックキャッシュと同じように5-0パターンが予想されているのですが、引き続き注目しているのが、緑のトレンドラインになります。
このトレンドラインは、2018年1月の高値とコロナ禍でドン下げする前の2020年2月の高値を結んだ長期トレンドラインとなります。
NFPの後、このラインにほぼタッチして、5-0パターンが完成しつつあります。かなり微妙ですよね。このラインを上にギャップアップするのかはわかりませんが、プルバックしてくる可能性もあり、目が離せないボラの高い環境ですよね。
こちらはMT4で見えるダウキャッシュのチャート。こちらでも5-0パターンが出ております。ここですぐに売りというわけにはいきませんが、思い出せることはありますよね。
5-0パターンが居座るAUDUSDから、似たような値動きになる、つまり下げても、どこかで押し目を作って、また反発してくるという可能性があるということです。
それにしても、ダウは売りの5-0パターン、SP500は買いの5-0パターンというように揃っていないのは厄介です。
なお、改めて記載しておきますが、US100の年ピボットポイントは$12652.35、SP500キャッシュの年ピボットポイントは、$4050.72、ダウキャッシュは$32898.38。
NFP後、週が変わりますが、満月を迎えて新しいサイクルに入ります。しばらく、上がっては下げ、下がっては上げを繰り返すのかもしれません。最近の記事も下記に掲載しておきます。また何かありましたらアップデートしますね。
「新しい年ピボットポイントがサポートとレジスタンスに♪ 5-0パターンが効いたCHFJPYとAUDUSDのガートレー」
「米国債のハーモニックパターンとドル円のプライスアクション、5-0パターンが効いたスイスフラン円」
「スイスフランの動きにヒント?CHFJPYの5-0パターン、GBPCHFのブラックスワン、USDCHFのシャーク」