ニュージーランドドルとユーロドルの反発は、一本の強烈なラインが機能したシンプルテクニカルの鉄板の事例。売りに傾いていた分、ショートカバーも入った形でしたね。ポンドドルも反発。そして効いたのが、シルバーのディープクラブパターン。ドル円やクロス円も、1本のラインが役目を果たしている相場です。The moves in NZ dollar, EUR and Sterling are as expected. Now US30 carries a bearish gartley, so next week may again be volatile.
1本の最強ライン=文句なしの反発!Mother of All Lines, again!
Yearly pivot worked without question in NZDUSD and EURUSD. Silver’s reversal was wicked due to a deepcrab pattern.
(注:この記事は2019年9月7日に投稿していたものです)
8月31日の「NZドルの$0.62754、NZDJPYの66.481円、ユーロニュージー(EURNZD)のガートレーを思い出しておこう」からの動きは文句なしでしたね。テクニカル分析の基本とハーモニックパターンがぴったりとはまった相場です。ユーロニュージーランドドル(EURNZD)のガートレーも想定航路進行中!シルバー、ゴールドのプルバックにも注目。
年ピボットポイントS1とプライスアクション
左上のEURUSD、右上のNZDUSD、左下のシルバー、右下のUSDCHF
ユーロドルの場合、画面下に見えるS1というラインが、年ピボットポイントのサポート1のレベルです。
そして何より、ずいぶん前に投稿していたユーロドルの買いのスリードライブパターンはまだ有効です。
EURUSDの場合、上から降りてくる日足20MAと下から上がってきている4時間20MAに挟まれている環境ですが、フィボナッチリトレースメントの主要レベルで買いのハーモニックパターンが出るかどうかも見ていきます。
NZDUSDも同じで、年ピボットS1で売りを手仕舞い利確したトレーダーと、待ち構えていた買い勢力の参入があった相場。かなりのピップ数をぶっ飛びましたね。
NZDUSDは、4時間20MAが日足20MAをクロスしておらず追いついていないですが、仮に深く下げてきた場合でも、フィボナッチリトレースメントのレベル61.8%には週足ボリンジャーバンドのマイナス2シグマが控えています。
右下のUSDCHFは、すでに買いのシャークパターンがいて、8月26日に年足ピボットで押し目を付けていました。USDCHFのシャークパターンによる反発はリトレースメントレベルをヒットしており、もう少し上の$0.99456が次のレジスタンス。左下のシルバーは、下記に、別途画像を投稿します。
年足のピボットポイントは、長期足の節目として、エッジのあるラインです。日足、週足、月足のピボットポイントと同じく、テクニカル分析で必ず押さえておきたい基本。いろんなニュースが飛び交っていても、相場は誰もが見ているラインで、素直に反応するんですね。売りは利確、そして待ち構えていたトレーダーは買いを入れている場面です。
豪ドル・米ドル(AUDUSD)もサポートで買いのブラックスワン
ポンドドル、ユーロドル、ニュージーランドドルに気を取られてつい忘れかけていたオージードルについても、年足ピボットポイントS1でブラックスワンとなっているので記載しておきますね。
週足のチャートですが、包み足形状のローソク足ですね。
ドル円は107.162円という節目のターゲットを刺しましたね。
ドル円は、前回記載していた、今月のマンスリーピボットのある106.66円で一旦押されたものの、次のレジスタンス候補であった106.60-90円、そして107.162円あたりまで上昇してきました。この107.162円は過去にも反応した年ピボットポイントのミドル値。今後も注目しておきたいラインは、まず、年足20MAの走る106.3円あたり、週足20MAのある108.29円あたり。
今週ヒットした107.162円を超えて、押し目を付けると次のターゲットは107.50円。ここは、4月の高値へのフィボナッチリトレースメントの38.2%のレベルです。この次のターゲットは108.4円あたり。なお、ドル円にしばらく居座っていた買いのブラックスワンパターンのターゲットで、フィボナッチ61.8%の価格帯は109.622円で、ここには今年のピボットポイントが走っています。
一方、日足20MAがまだ価格の下にあり、日足20MAは、かなりではなく、やや上向きということ、さらに、8月下旬からの上昇がフィボナッチエクステンションの5.0を達成したことも考えると、一旦プルバックを入れてくることも十分想定。また80-100ピップスほど下げる可能性も考慮しています。
ポンドスイス(GBPCHF)の売りのガートレーパターン
ポンドスイスには日足と4時間足でガートレーパターン。このガートレーだけを見ると、ポンドは下げそうなのですが、他のポンドペアを見ると、ちぐはぐしているので注意したいところです。
前回投稿していたGBPCADは、1.6137に走る今月マンスリーピボットで、1時間足で買いのブラックスワン。短期的には買われる可能性もあります。またUSDCADにも買いのブラックスワンが出ているので、カナダドルに対しては買いが示唆されている相場。
GBPNZDは買いのホワイトスワン。ニュージーランドドルが、今週の上昇に対して一旦プルバックするシナリオとはつじつまが合います。
EURGBPは、このまま下げると間もなく週足20MAと年足ピボットがサポートとなりうる0.88984から0.89225のエリアが存在しているので、反発する可能性があります。
GBPUSDは、直近の上昇が伸び切っているので、ニュージーランドドルやユーロドルと同じように、プルバックがあってもおかしくない状況。ポンドドルの場合、4時間20MAが日足20MAをクロスオーバーしている状況です。
ポンドスイスのガートレーのPRZ(潜在的反転ゾーン)の上限はもう少し上ですが、下げてきた場合に明確なサポートとなるのは、紺色のラインで示した年足ピボットのあるライン。
カナダドルスイスフラン(CADCHF)のバットパターン
カナダドルスイスフラン(CADCHF)のバットパターン。
コモディティ:ゴールドとシルバーの節目とハーモニック
年足ピボットR2と売りのディープクラブパターンで撃沈
そして、根拠を与えてくれたディープクラブパターン。金曜日の動きは強烈な上ひげローソク足を出しています。特にシルバーの場合、下落の動きが5波から成立する推進波であると想定する場合、反発の動きはABCという調整波になることを期待する場面です。
$19.470あたりで上昇が終わったのであれば、木曜日高値を超えてはいけないということになります。逆にもうひと上げする余地があるのであれば、もう少し下げて$17.46あたりからの反発を期待します。
ゴールドは、$1529.42のレジスタンスと$1486あたりのサポート
ゴールドは、先週の投稿で記載していた買いのブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)の下限だった$1504を今週ヒットしましたね。
週前半は、勢いよく上昇していたのですが、水曜日に高値を付けた時点で、オシレーターとはダイバージェンス。以前から記載していた$1583.93あたりの年足ピボットをヒットしてほしかったのですが、オシレーターがダイバージェンスであったし、何よりも、シルバーに売りのディープクラブパターンが出ていたので、上昇しないかなと思いつつという相場でした。
ゴールドもシルバーと同じく、下落の動きが5波からなる推進波に見えます。これが確実になるのは反発の動きがABCという調整波であること。このまま下げるのであれば、$1486あたりがサポートになると想定。ここまで下げてから反発する可能性も十分ありますが、途中の$1529.42には1本ラインが走っており、これがまず最初のハードルになりそう。すでに金曜日には一歩手前で落とされていますね。
米国債:1.541%、チャネルミドルライン、トレンドライン、フィボナッチの節目
米国債の1.541%はかなり意識されているレベル。そして、不思議にも、フィボナッチのマジックが展開されていますね。
赤のトレンドラインと緑のチャネル。トレンドラインを上抜け、このトレンドラインと、緑のチャネルのミドルラインまでプルバックして押し目を付けるかという場面。
そしてこの1.541%は、もう何度も反応しているキーレベルです。1.541%の横にある0.114というのは88.6%のことで、長期足で見る昔の安値に対する88.6%のリトレースメントレベルを示しています。また、金曜日はDOJIのローソク足で、日足の20MAの上に乗っかっています。
ピンクで見える61.8%のフィボナッチリトレースメントのレベル。フィボナッチを高値から安値に向かって引いているので、38.2%ということになります。直近では金利が上昇すると想定しているため、フィボナッチエクステンションとして、どこまで上昇するかを見るために高値から安値に引いています。高値から安値、安値から高値などどちらに引くのも間違いではありません。
このトレンドラインでの押し目が効いた場合、ターゲットは、まず薄いピンクのサイファーのできる1.612%、あるいは、フィボナッチエクステンションの1.382%あたりにある薄紫で引いた今月のマンスリーピボットまで。この場合、ドル円は上昇になる可能性がありますね。
なお、このチャートだと、窓が開いています。赤のトレンドラインを下に抜けて窓を埋める可能性もあります。この場合、ドル円はプルバックすることになりそうです。国債の買いは終了したのか?それとも、まだ買われるのか?シルバー、ゴールドと同じく、トレンド転換なのかどうかが来週の注目点になりそうですが、気を付けたいのは、株式の動き。
株式指数のハーモニックパターンと空いている窓
US30(ダウのキャッシュ・フューチャーズ)は売りのガートレー
その他EU50(ユーロ・ストックス50指数)のインデックスは、売りのサイファー、日経225はキャッシュのチャートで見ると年ピボットでまたうろうろしている状況です。
中国A50には売りのバタフライ、スイス株式指数は年ピボットポイントR2まであとほんの少し。GER30(ドイツ株価指数)は、12090あたりの節目と、7月の高値に対するフィボナッチリトレースメントの61.8%を上抜けしましたので、これが崩れなければ次の78.6%まで後約200ポイントは上昇しそうです。この場合、US30のガートレーからの動きがうろうろしていれば、GER30の上昇を待って、同期で下落か?というシナリオも描けます。
金曜日の動きを見ると、このまま高値を更新?あるいはブルトラップ?と言った感じで、意見が分かれて当然の価格帯ですね。
SPXに空いている窓
SPXを見てみると、確かに78.6%リトレースメントレベルでうろうろしているのですが、微妙に空いている窓があります。
ピンクのバットパターンか、青のディープクラブパターンが想定できます。今後は、SPXだと青のチャネル内にいて、一旦プルバックをしてから再度上昇というシナリオもありですよね。
その一方、US30のガートレーにみるように、現在の78.6%から軽く下げても、また上昇し次の88.6%をトライするというシナリオのほか、US30のガートレーやEU50など他の株指数が示唆しているハーモニックパターンに優位性があり、このまま下落に転ずるというシナリオも無視できない状況です。そう簡単ではないようです。
VIX(恐怖指数)のチャネルとハーモニックパターン
VIXは15あたりですが、チャネル下限、ガートレーの可能性もありますよね。ちょっと気を付けたい場面です。
ポンドドルも含め、ユーロドルやニュージーランドドルは、反発を始めた火曜日からの上昇では、フィボナッチエクステンションが「伸び切りゾーン」を超えていますので、プルバックがあってもおかしくない相場です。
ユーロドル、ポンドドル、オージードルなど、直近の動きが勢いのある動きです。エリオット波動を使い、これがトレンド転換の第1波であるなら、月曜以降の下落が調整波のようなジグザグとした動きになり、買いの61.8%パターンやガートレーが検出されることが想定できます。その次は、大きな第3波が待っていることになります。ゴールドとシルバーの反発の形などにも注目したいところです。前回記載した中国元、香港ドルの対ドルのチャートは、引き続き注目です。