8月に入ってのプライスアクションで目についたのは、先週記載していたユーロドルのレジスタンスラインでのプライスアクション。木曜日にぴったりと止まり、金曜日に下落。ここしばらくのシナリオとゴールドの変形バットなど、今のハーモニックパターンをシェアします。
コモディティが動き出しそうな相場
Commodities may show a surprise move
(注:この記事は2020年8月8日に投稿していたものです)
年足ピボットを律儀にヒット
EURUSD:$1.19160越えがなければ。
先週記載した$1.19160を木曜日にぴったりとヒットしました。その少し下の$1.1909には、ウィークリーピボットもあったためこのエリアは強烈なレジスタンスのエリアとなっていました。この価格帯を超えないことには買い目線になりづらいですね。直近のレジスタンスは、$1.1823。この価格帯を超えられないと、もうひと下げありそうですが、超えてきた場合でも、ヘッドアンドショルダーズパターンを形成する可能性がありますね。その場合、トレンドが転換しつつある可能性もあることをシナリオにいれています。
現在、DXY(ドルインデックス)には売りのバットパターンが検出されており、下記のUSDCADと合わせて、短期足では、下げてくる可能性がありますが、キーレベルは、$92.970。このラインがサポートとなれば、そのタイミングで、ユーロドルと下記のポンドドルにも目を向けてみてもいいですね。
USDJPY:チャネルブレイク?
ドル円は、先週記載していた大きなブルーのボックスのエリアからの反発後、ジグザグとチャネル内での下落の動き。金曜日にブレイクした可能性もあります。ドル円は週足と日足のフラクタルについても触れていましたが、週明けの動きを待ちます。
GBPUSD:居座るディープクラブ
ポンドドルに居座っていた売りのディープクラブパターン。一発目の検出後に下落して、火曜日から上昇したのですが、ディープクラブパターンはまだ居座っており有効です。ユーロドルと同じく週明けに戻り高値を付けるかに注目です。
USDCAD:逆ヘッドアンドショルダーズ?
画像中の黄土色の線のような動きをして下げ止まれば、逆ヘッドアンドショルダーズパターンになる可能性もあります。下げ止まりそうな場所で買いのハーモニックパターンが出るか注目です。
なお、GBPCADには買いのサイファーパターンもいるため、カナダドルの動きには注目です。
引き続き、中国元のペアについては、しばらく前に投稿した長期足での買いのハーモニックパターンが居座ったままです。
コモディティ:ゴールド&WTI原油
ゴールドの変形バット
先週記載したゴールドの変形バットは健在です。ゴールドは、金曜日にヘッドアンドショルダーズパターンの右肩を形成したようなチャートパターンからの下落。ネックラインまでのリターンムーブがあってもおかしくない相場環境ですね。金曜日の下落を30分などの短期足チャートで見ると、5つの波を順次形成しているように見えるため、金曜日の反発からの動きに注目です。
しばらく気になっているこのチャートはゴールドのボラティリティインデックス。シルバーが急騰を始めた7月17日ごろに合わせて、ゴールドのこのインデックスはすでに上昇していますね。ボラティリティが上がってきていることを示唆しているのではないでしょうか?
ゴールドが上昇してきた場合、戻り高値の候補となる価格帯、そして超えてほしくないキーレベルは、$2048.23あたり。この辺りでさらに小さな時間足でヘッドアンドショルダーズパターンなどトレンド転換のチャートパターンを形成すれば、下落に転ずる可能性があり、その場合のターゲットは$2000から$1906の辺り。
シルバーは、買い圧力がある場合、次のターゲットは$30.6から$31.87のエリアですが、$29.280あたりはフィボナッチエクステンションの2.618%のレベルでここをヒットしています。
WTI原油:エリオット波動、フィボナッチ、ハーモニックパターン
しばらく投稿していなかったWTI原油を見てみます。
WTI原油ブラックスワンとフィボナッチ61.8 WTI Crude Bearish blackswan 8 Aug 2020ブラックスワンがしばらく居座っており、日足の200MAも上からかぶさってきている相場環境ですね。
ピンクのボックス内にある38.2は、1月の高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの61.8%のことです。ハーモニックパターン、移動平均線、フィボナッチ、ギャップダウンで開いていた窓を埋めた値動き。
この価格帯から下げてきた場合、画像中のラインに見えるようにサポートとなるキーレベルはたくさんあります。逆にブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)はもう少し上ですので、下げてきた後、再び、上昇してくるシナリオも考慮です。WTI原油は、日足のチャートを見ると、1月からの下落が5つの波から構成される推進波の形をしているのが見えませんか?
さらに、2019年の高値からの下落の動き、同年に何度も意識された価格帯$50.68での下げ止まり、ここから反発して付けた2020年1月の高値を1,2とカウントすると、1月以降の下落は第3波で、現在4波にいる可能性がありますよね。いずれにしても、1月からの下落はクリーンな推進波に見えますので、現在の値動きが調整波の可能性があることは頭の片隅に置いておきたいです。
まとめ:短期的な動きから長期的な動きへとシフトする可能性に触れてから、ゴールドは吹き上げてきました。それでも、先週と同じで、高値を更新したゴールドに比べ、シルバーは高値を更新していないダイバージェンスの相場が続いています。ゴールドの月足にいる変形バット、ポンドドルのディープクラブ、WTI原油のブラックスワンなど、これらのハーモニックパターンが示唆するのは米ドルの次の動きです。
SP500は、空いた窓を埋めましたが、ダウはまだ埋めていません。ナスダックは独走態勢ですね。指数間でちぐはぐしている相場環境が続いているのも気になりますね。