先週見ていたXLF(金融セレクト・セクター SPDRファンド)とKBE(スパイダーS&PバンクETF)のチャートや米株式は、強烈なプライスアクション展開中!ボラティリティ炸裂となるか?テクニカル分析、センチメント、ハーモニックパターンから見える今の相場状況をシェアします。Harmonic patterns, channels, chart patterns in play.
最後の砦88.6%、高値更新、あるいはH&Sパターン?
A potential resistance or new highs in US30, SP500
フィボナッチ、移動平均線:テクニカルの基本
今週のプライスアクションで、さらに興味深くなっているのが、ダウ(DJI)のUS30キャッシュ、SP500キャッシュ、ナスダックのUS100キャッシュのチャートです。
先週大局をおさらいしましたが、US30は、月足と週足のボリンジャーバンドの2シグマを2回トライして失速後、下落してきたのですが、その失速の波の形状が今一つ売り継続!と言いづらい形状でした。結局、木曜日に日足の20MAに支えられて反発していますよね。
また、US100はヘッドアンドショルダーズパターンのネックラインとキーレベルの$12875.45が意識されているのがわかります。金曜日にこのキーレベルを上抜けしてきました。背景には、ダウやSP500とずれた動きをしていたことや、週足の20MAの上に日足の20MAがいるため、長期足でデッドクロスしていない売りづらい相場であったこともあると思います。
それでも、金曜日のファイナルプッシュから見えるシナリオがあります。最後の砦としてこのブログでも紹介しているフィボナッチリトレースメントレベルの88.6%という数値に注目します。
US30キャッシュのリターンムーブとブラックスワン
こちらは、MT4で見えるUS30のキャッシュチャート。今週注目していたのは、画像真ん中を右上がりに走る赤のチャネル上限でのプライスアクション。
月曜日にこの上限ラインを上抜けしたのですが、火曜日には下に押されてから、再びトライ。でもやっぱり下落して、水曜日に反発してまたトライ、そしてまた下落。
木曜日にはサポートエリアに到達したので、反発していますが、金曜日の後半、このチャネル上限で再び抑えられた後、上に抜けましたね。
チャネルの上限や下限を下や上に抜けた場合、2回、あるいは3回その上限や下限にリターンムーブする動きは頻繁に見られます。そして、気になるのが金曜日の終値。茶色で11.4とあるのは、フィボナッチリトレースメントの88.6%と同じです。ぴったりと止まっていますよね。SP500のキャッシュであるUS500も同じです。フィボナッチリトレースメントの88.6%でぴったりと止められて閉場という憎い相場です。
上記メニューにあるフィボナッチ88.6%の記事で記載したように、フィボナッチリトレースメントの88.6%は、売りや買いというポジションを持つには都合の良いレベルです。なぜなら、直近高値や安値というレジスタンスやサポートに近いのでストップの場所をきつく設定できるからです。
そして、気になるのが、US30に出ている売りのブラックスワンパターン。
仮にこのブラックスワンが、いわゆる本物のブラックスワンに化けるのであれば、金曜日のフィボナッチリトレースメントの88.6%で止まった価格は、週明けにギャップダウンし、そのギャップを埋めるために短期的には上昇するというプライスアクションを見せつつも、そこからが問題となりそうです。特にUS30キャッシュの場合、上に抜けた赤のチャネル上限がサポートになるのか、ならないのかも注目したいところです。
XLFとKBEの節目でのプライスアクション
今週もプライスアクション満載だったXLF(金融セレクト・セクター SPDRファンド)とKBE(スパイダーS&PバンクETF)。
うす茶色のYP R1と記載した年足ピボットポイントのR1で攻防して、ギャップダウンしてから、赤のチャネルの下に押し戻され、さらには超長期の緑のチャネル内にも一時戻ってきたというプライスアクションが見えると思います。
木曜日には、この緑の上限ラインから反発していますが、ギャップを埋めるという意味では納得のいくプライスアクションかもしれません。
金曜日の後半も上昇していますが、赤の上限ライン、ブルーの今週のピボットポイント、薄い紫のドットラインの今月のマンスリーピボットR1まで到達し閉場。
月曜日にギャップアップして先に窓を埋めるか、あるいは、一旦プルバックしてから再度窓埋めを狙うかは相場に聞くしかありませんが、見えてくるのはレジスタンスとなる節目が硬いこと。チャネルの中に押し戻されるというプライスアクションが出れば、ボラティリティが上がる可能性がありますね。
最初にギャップダウンした22日のプライスアクションが、「ここから上の価格帯は用なしです」というメッセージを伝えようとしているのであれば、ギャップを埋めないままに緑のサポレジエリアがこのまま手堅いレジスタンスとなり、下落というシナリオもありそうです。
そういえば、2018年の2月に、グーグル(アルファベッド株)は、年足ピボットの攻防でヘッドアンドショルダーズパターンを形成し、強烈にギャップダウンしました。現在のXLFやKBEがヘッドアンドショルダーズパターンを形成しているというシナリオも想定できますよね。下記の最後の記事にグーグルなどの様子を投稿していたのでご関心があればご参照ください。
フィボナッチ88.6%やピボットポイントに関する記事
「フィボナッチ88.6%: 最後の砦、エリオット波動、ハーモニックトレード Part1 – Fibonacci 88.6%」