ハーモニックパターンがいるドル円は次のフィボナッチレベルをテスト? 節目にいるUS100、ポンドドル、ゴールドにも注目

先週火曜日から上昇を継続してきたUS100などの株式指数は、意識されているキーレベルで攻防中。ユーロドル、ポンドドル、ゴールドも同じくキーレベルがサポートとなるか?テクニカル分析を学べる興味深いチャートが多い今週は週の半ばからの動きが気になります。ハーモニックパターンなど今の様子をシェアします。

引き続き短期的にはブリッシュ、長期的にはベアリッシュ

Bears are again waiting for the timing for US500, US100, US30, GER40 this week.

フィボナッチ、ピボットポイント、チャートパターンを学べるチャート

ドル円:日足のブラックスワンとフィボナッチエクステンション

USDJPY Bearish blackswan ドル円のブラックスワンとフィボナッチ 11 July 2022先々週注目していた136.661円あたりから吹き上げてきたドル円。現在は、4時間足にいたブラックスワンが日足に移動。PRZ(潜在的反転ゾーン)は140円あたりにあります。引き続き、移動平均線が上向きなので、売りづらい環境は見えますよね。

先週、「このブラックスワンが居座る環境で軽くプルバックしても、次のターゲットは140円か少し手前の139円あたり。」と記載しましたが、少し面白くなってきています。

チャートの上の方にブラックスワンのPRZがあります。そして、ほぼ同じ場所にある139.240円と3.618という表示にご注目ください。この3.618は、フィボナッチエクステンションの3.618%。以前記載した2020年形成の安値と高値を使ってはじき出した数値になります。3.618%は主要なフィボナッチ数値であり、この辺りで何かしらのプライスアクションが出ることが想定されます。140円というラウンドナンバーをヒットする可能性はありますが、その後の動きに注目ですよね。

ドル円:4時間足のバタフライとピボットポイント

こちらは4時間足のチャート。普段の投稿ではあまり触れないのですが、今回は4時間足に、デイ、ウィークリー、マンスリーのピボットポイントも表示してみました。

画像上部に、先ほどのフィボナッチエクステンション3.618%と139.240円。その手前にマンスリーピボットのR1(レジスタンス1)と、ウィークリーピボットのR3(レジスタンス3)があります。言い換えれば、138.607円から139.240円はかなりのレジスタンスゾーンになるということになります。

そして、このゾーンにたどり着く前に、日足のボリンジャーバンドの2シグマのある場所で、売りのディープクラブパターンが出てしまったという絵柄になっています。(なお、ディープクラブパターンが4時間足に出ているので、以前4時間足にいたブラックスワンは日足だけに表示という格好になります。)

さらに、濃紺で引いたトライアングルにも気を付けたいですよね。このトライアングルから見えてくるひとつ目のシナリオは、このバタフライでプルバックをしても、トライアングルの上限ラインと移動平均線で支えられて、再び139.240円を目指してくるというプライスアクション。まだまだ円売り、ドル買いという目線が続いているようにみえるプライスアクションになりそうです。

ふたつ目のシナリオは、軽いプルバックから、139.240円を目指して上昇しても、結果的にトライアングルを下にずぶっと抜けてくるというプライスアクション。この場合、139.240円をヒットする上昇の動きが、「Thrust(スラスト/吹き上げ)」だったとできる優位性が高まります。

何が言いたいかというと、トライアングルからのスラストは、エリオット波動分析で言うそのトレンドの「ファイナルムーブメント」であり、この場合ですと、スラストからの逆走で、直近の上昇トレンドが終焉したというシグナルになる可能性が高いということになります。

ディープクラブパターンを無視してこのまま139.240円を目指す可能性もありますが、いずれにしても、ウィークリーピボット、マンスリーピボット、フィボナッチが示すレジスタンスゾーンに近い場所でトライアングルが形成されているというチャートには変わりありません。

なお、画像のやや右下の133.7580円にマンスリーピボットがあります。7月のピボットポイントになりますが、お気づきでしょうか?

今月のピボットをまだヒットしていないという絵柄になっています。そして、このマンスリーピボットの少し下の133.507円に161.8とあります。これはディープクラブパターンが示すフィボナッチのターゲット1.618%。

上に行った後、トライアングルを下抜けて、マンスリーピボットまで下げてくるか?

すでにオシレーターと価格はダイバージェンスを形成していますので、今週何かしらのプライスアクションが出る可能性がありそうですね。先週の米10年債のチャートも併せてご参照ください。

「スラスト」の関連記事:「エリオット波動とハーモニック Part 2 (続編):調整波(Corrective Wave) スラスト&ブラックスワン

EURUSDとGBPUSDのキーレベルは明確

先週までの投稿で記載していたようにユーロドルとポンドドルはサポートとなっているキーレベルに近い場所にいます。ワンモアダウンのシナリオを達成し、「さて?」という場面です。ユーロは米ドルとパリティかと聞くことが増えてきましたが、すでに出ていたEURUSDの買いの変形バットなど、消えてしまったハーモニックパターンが忘れた頃に威力を発揮することがあるので、サポートでの突っ込み売りには要注意のようです。

クロス円はでていたハーモニックパターンとキーレベル

ユーロ円と豪ドル円には、ドル円と同じ売りのブラックスワンが居座っています。その他のクロス円にはこれといったハーモニックパターンはいませんが、ドル円の「スラスト」と合わせて、キーレベルまで再び上昇トライする可能性もあります。これまでの記事もご参照ください。

コモディティ:Goldはシャークからブラックスワンへ

ゴールドは先週掲載したシャークパターンから少し反発したのですが、出ていた場所が少し中途半端でした。現在は、ブリッシュなブラックスワンが登場しています。

先週も記載しましたが、ゴールドのチャートでは、最高値からの動きが5つの波からなる推進波のような形になっているのが非常に興味深いところです。

ブラックスワンで上昇してきた場合、上昇トレンド再開ではなく、戻り高値を付けるABCの3つの波からなる調整波の動きというシナリオを引きつづきオンにしています。

ずいぶん前から記載しているように、月足に居座る売りの変形バットから下落している相場です。週明けのプライスアクションを待ちましょう。

株式指数: US100、US500はブラックスワン

先週と同じ絵柄のナスダックキャッシュ(US100)とSP500キャッシュ(US500)。買いのブラックスワンがいたので反転してきまして、現在はキーレベルで攻防中。どちらかというと、ナスダックキャッシュの場合は$10563.94のキーレベルまで落ちてくれた方がわかりやすいという環境ですが、短期的には、6月下旬の高値を少し上に抜けてくる可能性があります。$12338あたりまで上昇してきた後のプライスアクションに注目です。

以前の記事で幾つかシナリオを掲載しておりました。シナリオ1の「ワン・ツー/ワン・ツー」にまだ優位性があります。ゴールドと似ていて、上昇の動きは調整の動きというシナリオをオンにしております。大局は変わらないので、ここしばらくの記事もご参照ください。また何かあればアップデートしますね。

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