原油の週足で出ていた売りのバタフライで、価格は大きく下落。ハーモニック恐るべしです。また、ここしばらくどうなのかはっきりしなかった米国債。やはりターゲットを目指して売りが再開するでしょうか?だとするとボラティリティはまだ続きそうです。 Harmonic patterns have been in action, as seen in WTI crude.
長らくお待たせのハーモニックパターンが炸裂する時
WTI Crude Oil tanked hard. Its bearish butterfly in weekly chart was a winner.
(注:この記事は2018年11月10日に投稿していたものです)
WTI原油のプライスアクションとゴールドのチャネル
WTI原油は、ハーモニックパターンが強力であることを証明してくれた例ですね。しばらくブログに投稿していたので、ご存知だと思いますが、居座っていた週足の売りのバタフライから、20ドル近く落ちてきました。このまま下げると次のサポートは年ピボットのある54.20です。
ゴールドの2つのチャネルから形成される節目 – $1210のエリア
ゴールドは検出されていた買いの5-0パターンから上がってきましたが、長期の移動平均線が上から垂れさがっており、伸び切らず下げに転じました。5.0パターンの起点を使って、ピンクの変形バット、あるいはその少し上のリトレースメントレベル88.6%を使ってバットの可能性があります。
なお、画像中、緑のチャネルと濃紺のチャネルのミドルラインが交差する価格1210ドルあたりでは、何らかのプライスアクションが出そうです。シルバーはここしばらくの上がり方がジグザグとしていてモメンタムが弱かったのですが、最悪13.424のあたりまで落ちてくる可能性があります。ドル買いが続いている間は、まだ長期で買いを保有するというシナリオも描けないままで、ドルがいが落ち着くまでは待った方が良いのかもしれません。
ディープクラブパターンが居座るドルインデックスやユーロドル
ドル指数は短期足で売りのディープクラブ=プルバックの可能性
DXY (ドルインデックス)は、短期足で売りのディープクラブ。確かに小さな波のフィボナッチエクステンションは伸び切っていますね。
今月のピボットのあるエリア、50%あたりのリトレースメントレベルなど、落ちてきたら、買いのパターンが出るか見ていきます。サポートで支えられなければ、DXYは深いプルバックになりそうですが、米国債の動きをも併せてみていきます。
EURUSDは、買いのディープクラブ
EURUSD (ユーロドル) の買いのブラックスワンが出て、1.149あたりの最低のターゲットは達成しましたね。ですがこのブラックスワンのPRZが1.225にあり、結果下げてきました。現在15分足では買いのディープクラブが出ているので、DXYのプルバックと同期で、一旦軽く反発する可能性も示唆しています。
USDCHF (ドルスイス)は、$1.004で再度支えられるか?
USDCHF は1.004のキーレベルを抜けた後、ここで支えられると、再度上昇という目線ではあります。スイスフランの買いがなかなか入ってこない中、USDCHFは下落すれば拾われている状況ですので、売りでも入りづらい環境にいます。現在、特にハーモニックパターンは検出されていません。$1.00736を目指す可能性を引き続き想定。
USDTRY (米ドル・トルコリラ)は、$5.42がキーレベル
先週に引き続き、USDTRYは売りとなるシナリオを想定しています。$5.42あたりで支えられると、さらに上昇すると想定中。
USDJPY(ドル円)は、サイファーからシャークへ?
USDJPYはブルーのガートレーではなく、ピンクのサイファーを形成後、シャークパターンが検出されたエリアまで上げてきているのですが、現在、わかりづらい環境です。米株式が下がり、VIXが上がるのであれば、安全資産である円が買われることになり、円高になり、反対に上昇する金利に連動するのであれば、ドル円はさらに上昇してもおかしくありません。
中間選挙で伸びた株式に比べて、動きが少なく、金の方がドル円よりも動いています。それでも、シャークのあたりまで来ると、フィボナッチエクステンションのレベルは4.236%。もうしばらく様子を見てもいいのかもしれません。
GBPUSDはチャネルへのリターンムーブ後、直近の上昇へのリトレースメントな動き
GBPUSDは抜けたチャネルにリターンムーブを付けた後、この上昇に対してリトレースメントを入れているような動きにも見えます。ですが、日足の一目雲の下限と日足の20MAを微妙に下に割っています。年ピボットのあるエリアは、週足20MAもあり、抵抗帯となっていると思います。このまま、少し反発後に下げてきた場合、1.29あたりがターゲットなります。
AUDUSDのシャークパターンとUSDCADの$1.31864
AUDUSDは年ピボットのミドル値が$0.70。以前に出ていた買いのブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)の下限は$0.695あたり。現在は、売りのシャークパターンですが、そのPRZは$0.735あたり。
チャネルを上抜けした、あるいは別のチャネルだと価格が抑えられたと目線が揃わない環境です。原油の下げなど、ドル高が続けば、このペアはまた下げてくる可能性もあり、容易ではなさそうです。USDCADはキーレベルの1.31864を終値で超えていますので、さらに上がってくる可能性があります。
その他クロス円は今一つ方向感がない相場環境です。
US Treasury and Bonds・米10年債と5年債
米10年債 の画像もご参照ください。米5年物は売りのサイファー、10年物は118.33あたりで売りのシャークのPRZが成立し、ここにはネンスターもどきの売りパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)、抜けた緑のチャネルの下限、上からのトレンドライン、さらに長期の移動平均線が重なってくるキーエリアです。国債が売りを再開すると、ドルには有利となるので、ユーロなどは下げてくる可能性があり、上記の分析とつじつまはあいます。
国債の売りが一息ついて買い戻しが始まったように見えつつも、月足のブラックスワンのPRZ下限がある年ピボットS3、116あたりをテストしておらず、再開となればボラティリティは上がると想定します。
ダウ、SP500、ナスダックとフューチャーズ
ドイツの株式指数DAXは、H&Sのネックラインを割ってきたあと攻防中。米株式は中間選挙から上昇してきたのですが、キーレベルにいて、反転かという重要な場面です。
DJI は、おなじみの濃紺のチャネルに戻ってきました。ここで気づくのが、高値はハーモニックで使用する78.6%のリトレースメントレベルではなく、76.4%の方で止まっていることです。こちらを市場が意識しているのであれば、戻り高値を付けたとして、下げを再開する可能性も高くなりますが、78.6%までしっかり上がってくる可能性があります。
なお、下げてきた場合、日足の20MAがサポートになり反発する可能性もあり、少し厄介ですね。この日足20MAを勢いよく下にブレイクしてくれると、下げ方向への優位性が高まるので、月曜以降プライスアクションに注目です。
SPXは週足20MA、年R1などレジスタンスも堅く更新できていません。ここで高値を付けたのか、それとも再度DJIのように上がってくるのかが非常に気になりますが、画像にあるように、レジスタンスは固いです。濃紺のチャネルの上限から下に下がってきたのですが、日足20MAにも支えられています。DJIと異なり、直近高値を超えられない状況ですが、テク株の反発次第では上がってくる可能性もあり、AppleなどH&S通りに下がるのか、それとも反発するのかなど、しばらくわかりづらい動きになるのかもしれません。
Dow futures YM1 (ダウのフューチャーズ)には、売りの5-0パターンが検出されています。
SPX’s futures ES1:US500は、週足の20MAが年R1のある2831の少し下にあり、4時間足では、200MAが800MAをデッドクロスしかけている価格帯にいます。この4時間足の200MAと800MAはどのチャートでも注目に値するもので、これがデッドクロスしかけている今の価格帯を考えると、SPXは直近の高値をトライし、週足20MAを少し超えて、年R1まで届いても、ひげを付けて落とされるシナリオに優位性を持たせています。 さてどうなりますか?
NDX’s futures NQ1 :NQ1では4時間800MAと200MAがすでにデッドクロスしているのですが、AppleやMicrosoftなどが短期足で反発する可能性を十分考えられるので、目先のレジスタンスは800MAの走る7279.