わぉ!節目に到着したEURUSD、ハーモニックパターンが機能している豪ドル円、何度もサポートやレジスタンスの役割を果たしているキーレベルで攻防中のドル円、キーレベルを上抜けたUSDCADとUSDCHF。学びの多いプライスアクション満載の相場です。
Don’t look back in Anger!
Yah, this is Oasis’s famous song!
ハーモニックパターン、移動平均線、キーレベルをあなどらない
EURUSDはヘッドアンドショルダーズパターン vs 最強ライン
ユーロドルは、最近のNFP前に出ていたベアリッシュなシャークパターンが効いた格好となり、続落。先週の時点では、ハーモニックパターンで使うPRZ(潜在的反転ゾーン)と上からかぶさってくる長期移動平均線が走る$1.19346あたりも指摘していましたが、このレベルまで伸びずに、下にあるキーレベルの$1.17227まで律儀に下落しています。
このラインをヒットしたのが金曜日であったため、次の動きについては、週明けまでおあずけ状態ですが、$1.17227から軽く反発する可能性はありそうですよね。なぜなら、サポートで一旦手仕舞いし、サポートでは売らないというテクニカル分析の基本が機能する可能性が高いからです。
このラインを下抜けした場合、下抜けた後にこのラインを再度テストするために、リターンムーブをするかを見ていきます。また、ヘッドアンドショルダーズパターンが効いているのであれば、$1.14295も視野に入ってくるというシナリオもオンになりそうです。
USDJPYはホワイトスワン vs 109.904円
画像で見えるように、きれいに反応していますよね。ここから想定できるのは、ホワイトスワンが機能してドル円はパターンが示すターゲットに向けて下落というシナリオと、109.904円がやはりサポートとなり、レンジのようになるというシナリオ。
なお、下落する場合でも、109.600円などで支えられてしまえば、話が変わり、ドル円が、ホワイトスワンから、ディープクラブを形成するまで、上昇する可能性もシナリオに入れることができます。
へ?ホワイトスワンからディープクラブで上昇って、何のことよ?
「ハーモニックトレード Part2:バタフライなど延長タイプのパターン Butterfly, Crab, Deepcrab」のページで検証したUSOILのディープクラブパターンを見てみましょう。
これは、2年前の2019年9月16日のUSOILの出たディープクラブパターン。パターンの左側のブルーの三角を見ると、0.837と表示されています。
左側のブルーの三角にある0.837という数値は、高値Xと安値Aを使ったフィボナッチリトレースメントレベルの0.837%になりますよという意味で、このレベルまで戻り高値を付けたということになります。
ここでふと思い出すのが、フィボナッチリトレースメントレベルの88.6%の存在。このブログでは、「最後の砦」としてご紹介しているフィボナッチ数値です。0.837って、0.886に限りなく近いですよね。この場合であれば、Xに近いので、売りポジションを取った場合の損切のピップ数を少なくできるという意味で、「最後の砦」となります。
この左側のブルーの三角ですが、価格がXからAへ、AからBへと動き、0.837のあるBに到達した時、この三角の中で、88.6%と縁のあるバットパターン、ホワイトスワン、さらにはシャークパターンなど、何かのハーモニックパターンが形成されていた可能性があると考えることもできます。
これは、バタフライパターンが形成された時の左側の三角に、ガートレーパターンが形成されていた可能性があるというお話と同じになります。「ハーモニックトレード Part2:バタフライなど延長タイプのパターン Butterfly, Crab, Deepcrab」のページでは、バタフライパターンについても探索していますのでご参照ください。
そして、このUSOILのディープクラブパターンですが、今現在のドル円にヒントをくれているのかもしれません。
どういうことかというと、今のドル円に居座るホワイトスワンは、USOILのディープクラブパターンで言う左側のブルーの三角で、この後、USOILのディープクラブパターンの右側のブルーの三角と同じような動きを見せてもおかしくないのではないかというシナリオです。
だとすると、ドル円が今のホワイトスワンで深いプルバックをしても、どこかで下げ止まってC地点を形成し、ディープクラブパターンの完成地点であるD地点に向けて、ドカーンと跳ね上がる可能性もあり?ということになります。
ただ、ドル円が上昇するという目線は、あくまでもシナリオであり、今後必ずディープクラブパターンを形成するという確固たる先読みではありません。わかっているのは、ドル円のキーレベルが109.904円であるということ。このホワイトスワンで下落を継続するのであれば、パターンが示唆しているフィボナッチのターゲット、移動平均線という支え、そして、直近の高値と安値を使ったフィボナッチのレベルなど、色々な節目を見ていくことになります。
その他、ドルスイス(USDCHF)は、$0.91794を上抜け、USDCADもキーレベルの$1.27172を上抜けています。ユーロの売りが加速するとドルインデックスは跳ね上がります。ドル円がどうしたいのか?週明けのプライスアクションを見ていきましょう。
豪ドル円の5-0パターン、スイスフラン円のキーレベルが効く
ベアリッシュな5-0パターンが居座っているのが豪ドル円と、120.135円というキーレベルから急降下しているスイスフラン円。
先週とその前の投稿で見たように、クロス円もキーレベルと移動平均線が機能している「テクニカル分析の基本を学べる相場」状態です。カナダドル円も、85.864円を再びテストしようとしている相場で、ユーロ円は、先週のブラックスワンと長期の移動平均線、さらには130.799円というキーレベルがレジスタンスとなっている相場です。
ポンド円には先週からベアリッシュなスリードライブ(3-Drive)パターンがいましたが、ユーロ円と同じように長期移動平均線が、再びふたの役割を果たしています。一旦上抜けしましたが、下抜けした際の値動きは約190ピップス。荒業っすね。
USOIL(WTI原油のキャッシュ)とGOLDのふた
USOIL(MT4で見える原油のフューチャーズ)は、キーレベルでふたになってほしかった$69.65を上抜けしていますが、ゴールドは以前から記載している$1807.07が、レジスタンスとして機能している状態。
先週記載したように、9月頭からの下落の動きが推進波を形成しているのであれば、当面のトレンドはダウントレンドである可能性に優位性が出てきます。キーレベルや直近のレジスタンスのレベルなど、先週の投稿もご参照ください。
株式:US500の$4,528.69、US30の$34,590.74、GER30の15,725.23
高値を更新する勢いがないUS500(SP500のキャッシュ)やUS30 (ダウのキャッシュ)。そして、先週指摘したように、ベアリッシュな5-0パターンにつかまってしまったGER30。GER30の場合は、15725.23を超えられなければ、下落トレンドに転じた可能性があります。
そして、先週のプライスアクションを基にすると、週明けに絶対に見逃せないのが、US30。キーレベルの$34590.74で攻防していますよね。金曜日には1時間足でブリッシュなシャークパターンが登場していますので、軽く反発してくる可能性も考慮しています。反発した場合、$35220あたりは結構なレジスタンスとなります。
なお、GER30がこのまま下落すると、つられてUS30なども下落する可能性があるので、押し目買いというよりは、戻り売りの方に優位性が出てきている場面である可能性も考慮しています。
その他、トレーディングビューでKBE(スパイダーS&PバンクETF)、VIX、DJI、DAXなど、引き続き一緒に見ておくとよいと思います.
今週のお題の「Don’t look back in Anger」
英国のバンドOasisの有名な曲ですよね。何が言いたいのかというと、押し目買いを狙って、損切りさせられても、怒りながら起こったことを振り返るなってことになります。チャートは、押し目買いよりも戻り売りを示しつつある、往復びんたありの鬼相場のようです。
先週と同じく、ビットコインの下落やキーレベルで攻防している相場から見えてくるのは、米国株式指数が、高値を更新できない、いわば買うリスクの方がすでに大きくなってしまった「リスクリワードの逆転」の状況。「え?トレンドって転換したのかよ?」と気づいた時には、相当下落してしまっている可能性があるので、リスク管理を徹底しておいて損はなさそうです。また、何かあればアップデートします。
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