フィボナッチのレベルや「ザ・節目」を行ったり来たりしている株式相場のほか、短期足でトレンドが出たようで押し戻されているユーロやポンドなどの通貨ペアが目につきました。待たされ相場というのか、見ていると疲れる相場というのか、方向感がないように見えますよね。お得なサマーセールの情報と合わせて、サクッと気になるチャートをシェアします。
最強ラインのイヤリーピボットが無視されている相場
Mother of all lines are in place, so are fibonacci levels.
年足ピボットポイントに律儀に反応している通貨ペア達を知っておく
EURUSDはヘッドアンドショルダーズパターン?それともトライアングル?
ユーロドルは、ヘッドアンドショルダーズパターンとトライアングルのどちらかのシナリオがまだ有効のようです。先週の動きは、ヘッドアンドショルダーズパターンのネックラインから反発した格好ですが、以前に検出されていたブリッシュなブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)が重なる$1.17227というキーレベルにはまだタッチしていない状況。
上昇を試みる場合の次のレジスタンスは、$1.19500あたり。この価格帯は、何度もサポレジとして市場が意識しているようですので、週明けのプライスアクションを待ちます。先週の記事の画像と分析をご参照ください。
なお、日足の50MAが下から上がってきている相場なのですが、一旦サイファーで軽く反発しても、$91.323あたりまで下げてくる可能性も考慮。言い換えれば、画像中の蛍光グリーンのチャネル内を動くことも想定でき、サイファーで軽く反発後、チャネルの下限まで再び下げてくることもシナリオに入れておきます。
まだ、すっきりとしないプライスアクションが続きそうですが、ユーロドルとドルインデックスのキーレベルはクリアですので、しっかりとラインを引いておきましょう。
ドル円は109.904円、USDCHFはブリッシュバタフライ
ドル円は、キーレベルの109.904円を下抜けたものの反発して、週足20MAがサポートになるかという環境。深くプルバックする場合は、107.720円あたりが再び視野に入ってきます。
同じくUSDCADも、超長期移動平均線、週足20MAが重なってくる$1.23700と$1.24400の価格帯がサポートエリアになるかという場面です。ピップ数は大きいですが、ドル円、USDCHF、ドルインデックスと同じく、売りに傾いても、サポートに到達すれば、急反発してくる可能性があるので、突っ込み売りに注意したいですね。
最強ライン間際のプライスアクションを展開する通貨ペア
ポンド円:153.375円のキーレベルを木曜日にヒットして金曜日は陰線。
ユーロ円:130.799円のキーレベルを前に金曜日は上ひげ付きの陽線。このレベルを再びヒットした後のプライスアクションに注目です。
豪ドル円:79.654円のキーレベルをヒットせずに反発したのですが、金曜日は陰線。再度テストするか注目です。
カナダドル円:88.318円のキーレベルがレジスタンスとなっています。このレベルを突破して上昇した場合の次のレジスタンスは88.60円。
ゴールド:押し目を付けるか注目
ゴールドは、$1807.07のキーレベルでの攻防が続いた後、上に抜けて、行って来い状態となっていますね。先週記載したように、このレベルに押し目を付けるのかに注目です。また、このレベルで、日足20MAが下から支える絵柄になっているので、上昇する場合は、$1852あたり、そして先週記載した$1880あたりがターゲットの候補となります。
株式:横向きになってしまったNDX、US100、SP500
DJI(ダウ)、SPX(S&P 500)、NDX(ナスダック)
DJI、SPX、NDXは、ふたを開けると先週はレンジで終了。SP500のキャッシュであるUS500は$4426を超えましたが、ここから下落したのは納得です。なぜなら、この価格帯には、7月の安値から上昇したひと山を使ったフィボナッチエクステンションの3.618%というキーレベルがいたからです。
その後、水曜日と金曜日は$4400あたりで押さえられています。この辺りには、同じ7月の安値から上昇したひと山を使ったフィボナッチエクスパンションの2.618%がいます。
そして気になるのは、ナスダックのキャッシュのUS100ではないでしょうか?$14,955.69を先週上抜けしたものの、27日の火曜日にはこの価格帯の下に押し戻されています。この価格帯を挟んでいったり来たりとなっているのが見えますよね。
こちらはナスダックのフューチャーズのNQ1。年足ピボットR1を超えたものの、紫のチャネルの上限で押さえられて、結果的にこの年足ピボットR1の下に押し戻されている環境です。
再び年足ピボットR1をヒットすることは想定できますが、大きなレジスタンスを前の買いエントリーはリスクが高いと想定できますね。
画像中にブルーで描画されているのは、検出されたブリッシュなガートレーパターン。このパターン通りの展開になるかはわかりませんが、明確なのは、年足ピボットポイントR1が居座っている環境ということになります。先週のNDXの画像もご参照ください。
同じく、GER30も年足ピボットR1から押しも度された後は、このレベルを超えられずにいます。このレベルがレジスタンスとして機能してしまうのか、週明けのプライスアクションを待ちます。
ダイバージェンス:オシレーターの謎
テクニカル分析の基礎であるオシレーター達。RSI、ストキャスティクス、MACDなど、様々なオシレーターがありますよね。設定については、多くの市場参加者が使っている数値で表示させることが勧められています。実際の所、プロトレーダーはRSIなら14など、デフォルトのままで活用しています。
今回、少し気になるのが、価格とオシレーターのダイバージェンス。例えば、上記で見たDXYの4時間足を見ると、今の価格は5月の安値よりもキリ上がっているのですが、ストキャスティクスとRSIは、売られ過ぎのエリアにいます。
ユーロドルは、5月の高値とは程遠い場所にいますが、オシレーターはすでに買われ過ぎのエリアにいます。同じようにみえるのがゴールドです。言い換えれば、オシレーターが、弓を引っ張っているような状態にいるように見えます。
US30、US500 、US100などの米株式指数の場合は、日足のチャートを見ると、高値を更新したにもかかわらず、オシレーターは上昇せず下がっており、ダイバージェンス状態です。
チャート上で見える実際の価格の動きと、見えない要素にずれが出てきているのかはわかりませんが、どこかのタイミングで弾ける可能性があることも頭の片隅に置いておきたいですね。
今の相場の状況は、先週のお題の「バイ・ザ・ディップ(Buy the dip:押し目買い)」VS 今日のお題の「最強ラインの年足ピボットが無視されている相場」。押し目買いが続くように見えつつも、ベアが少しずつステップインしてきている可能性も無視できない相場なのかもしれません。