原油, ゴールド vs 節目, DJIのギャップ WTI, Gold decision time, DJI vs Gap

経済指標も比較的多くあり、連休を前に、米株式、国債、金、原油をいろいろまとめてみておくのが重要だと考えています。ロンドン勢がイースター休暇を終えて戻ってくる今週は、EURとGBPに重要な指標もありますね。NY時間は、米株式など重要指数がどうトレードされるのか?トレーダーはどう見ているのか?そういえば、「Sell in May」という格言もあるように、もう5月もすぐではないですか!? Let’s check out the current markets of WTI, Gold, DJI, SPX, NDX and Treasury Bond/Notes to understand where we are standing.

リスクオン継続?ちょっと異なる相場を見てみましょう

Digging into various markets to get a bigger picture

(注:この記事は2019年4月21日に投稿していたものです)

「こりゃ、わかりません。」と、うなってしまう相場環境にいる気がしてなりません。 移動平均線やフィボナッチなどを使ってテクニカル分析をしても、どこか気持ちの悪い相場だと思うのは私だけでしょうか?ドル売り、ユーロ買い、いや、ドル買い、ユーロ売りといった、正反対の動きを見せる可能性もあるほか、VIXなどが上がってくれば、株式、原油、ゴールドも今の動きと全く正反対に動く可能性があり、「どちらにポジションを持ちますか?」と今聞かれても、「わかりません」というのが正直なところです。

原油のトレンドラインとゴールドのチャネル

WTI原油のフィボナッチリトレースメントと節目

原油は、直近の大きな下落に対する61.8%のリトレースメントレベルでレンジ。

ピンクで示したレジスタンスも意識されていると思います。直近の上昇のフィボナッチエクステンションは65ドルあたりで5.0のレベルとなります。

市場に決めてもらうポイントに来ていますね。市場が年ピボットポイントのR1を意識し、ここまで、このまま買い上げてくる可能性、あるいは、その少し上の、78.6%の戻りレベルまで買い上げる可能性がありますね。

その反対に、61.8%をヒットした相場なので、一旦利確が入り、下落するケース。

この場合、下落を始めてから、押し目をつけて再度上昇し、オレンジのようにガートレーパターンを形成する可能性も考えられます。ガートレーを考える根拠は、B地点を見てもらうとわかるのですが、B地点が61.8%のフィボナッチリトレースメントレベルで、ガートレーパターンのルールに沿っています。

仮に、今の価格帯から下落を始めたら、今度は、オレンジのガートレーパターンのC地点を見ていきます。C地点は、X地点とA地点の高値と安値を使ったフィボナッチのリトレースメントから判断していきます。

このオレンジのパターンのC地点は、まだ仮のレベルですが、61.8%など主要なレベルでは、「下げ開始だ」、「いや、日足20MAが週足20MAの上にあるので押し目ですよ」という感じで、プライスアクションが活発になると想定できますよね。

GOLDのフィボナッチエクスパンションなど節目

ゴールドも、買いづらい、売りづらい面倒な場所にいるように見えます。

テクニカル分析の要素を見てみます。

オレンジのチャネル:価格は、チャネル内をジグザグと下げてきているので、調整波と考えているトレーダーもいると思います。

つまり、昨年10月の上昇から11月に築いた一つの山が第1波で、11月からの上昇は第3波となり、現在の下げは第4波というエリオット波動的な見方ができます。エリオット波動のルールでは、第4波が第1波と重ならないとあるので、1250あたりを下抜けてこなければ、さらに上昇する可能性がありますよね。

赤で示した2つのフィボナッチエクスパンション:左側の大きなエクスパンションでAB=CDで1.0となる場所と、右側の小さなフィボナッチエクスパンションの1.618のレベルがほぼ重なってくるコンフルエンスのエリアに注目しています。ここは、オレンジと緑のチャネルの下限が交差する1256-1260のエリアにもなります。

ローソク足が止まっている価格は、XAUUSDとしてMT4で見えるチャート上の年ピボットポイント。$1230あたりには空いたギャップもあります。月足20MAを少し下抜けていますが、上から日足20MA、週足20MA、月足20MAとなっており、買いが優勢の相場にも見えます。

となると、青で示したスペース分、下げてこないのか?となり、わかりにくいわけです。画像中オレンジのチャネルを上抜けるか、それとも、オレンジのチャネルの上限まで上がっても、上に抜けきれずに、結果的に緑のトレンドラインと青のスペース分、勢いよく下抜けるかという場面で、すぐにポジションをとるのは厳しそうな様相ではないでしょうか?

米10年債の売りのブラックスワン

MT4で見える米10年債は、売りのブラックスワンですが、PRZ(潜在的反転ゾーン)はもう少し上。

黄土色のラインで下向き、上向きを示していますが、ブラックスワンで、もう少し下がれば、金利は上がります。その一方、PRZの上限か、その下の年ピボットTY1まで上がるのであれば、金利は下がります。

ゴールドや原油と似ていて、国債も今すぐにどちらかとは言いづらい環境に見えますね。

 

株式指数のフィボナッチプロジェクションとトレンドライン

高値更新?ブルトラップ?どちらの目線もありの相場環境

ダウ平均株価指数は、現在10月の高値のすぐ下にあるギャップを埋めに行っている可能性がありますね。

オレンジのディープクラブパターン、そして高値更新は可能性がありますので、週明けのギャップ埋め後のプライスアクションを見ていきましょう。

レジスタンスが意識されているからなのか、他の要因がリスクオフを示唆しているからか、ここしばらくの上がり方は、やはり痛々しいような気がします。無理して上がってきているような印象を受けなくもないですが、こればかりはわかりませんよね。SPXも同じです。

CAC40(ユーロネクスト、パリ株価指数)

以前にも掲載したCAC40。

以前からのテクニカル要素を記載したままです。

米株式と同じで高値更新を目指しているのか?前回の投稿からまだセンチメントはブルですので、売りを仕掛けるのはまだですね。

ハーモニックパターンが検出されているその他の銘柄など

MT4上で表示できる株式や個別銘柄には、売りのハーモニックパターンが先々週からずっと検出されているものがあります。ベアにとっては、まだかまだかの様相ですよね。先週から検出されていて、PRZ(潜在的反転エリア)を少し抜けてきたものあるのですが、こういう時に、自分がこのまま上がる相場についていく羊でいいのか、それともプロはもう違う目線を持っていて、新しいポジション構築に動き出しているのか?思考がいろいろ錯綜します。

VIX(恐怖指数)が12.1まで売り込まれている状況で、リスクオンのためゴールドは上がってこない、米国債がどちらに行くかまだ分かりづらい、ハーモニックパターンが出ているアップルなどテク株が息切れする可能性がある、EEM(下記)やジャンク債のETFがフィボナッチエクステンションのレベルでは伸び切ってきているので買いづらい、Russell 2000は、SPXに比べて上昇の勢いが弱い(指数間のダイバージェンス)、でも、NDXやSPXなどメジャーな株式は、ブルのセンチメントが強いなど、少しちぐはぐしている気がしています。

どれかが、本来の行くべき方向に動いていない可能性があるのかもしれません。

ハーモニックパターンのPRZを最初にヒットしたテク株などは売りの警告が出ていますが、ハーモニックパターンを使っていないトレーダーの目線に合わせると、年ピボットなど別の節目を狙っているように見えます。そのため、どれも、もうひと上げしてきてもおかしくないです。

また、大きな時間足で検出されているハーモニックパターンの場合、すぐにトレンド転換をしないことがあります。数日から数週間レンジになったりします。検知されている場合は、リスクリワードを思い出し、あえて今のトレンドについていくようなポジションを持たない、まだ上がるだろうなんて期待を持ちすぎないなど、自分の立ち位置をニュートラルにした方がいいかもしれませんよね。

10連休中に無駄なポジションを持ち、ストレスをためるようなことは本末転倒ですので、月曜日のプライスアクションを見て、シナリオを考えても遅くないと思います。

売りのシャークパターン:イタリアのIT40キャッシュ、SP200、FTSEMIB40、Google

売りのブラックスワンパターン:Catapillar、China A50、US30キャッシュ、CAC40、DAX(1時間足)、JP225、Amazon、Facebook、Apple、EEM(iシェアーズ・MSCIエマージングマーケットETF)

売りのバタフライ:FTSE100

その他、マイクロソフトなどは年ピボットレベルの節目や長期足のボリンジャーバンドの2シグマヒットに間近。要するに、どれが相場をリードしていくか?に見えます。

EEMが大きく崩れれば、金融関連のETF、そしてSPXにも影響が出るかと思います。Appleなどテク株が、後、もう少し上げても、失速すれば、ナスダックが影響を受けます。金融とテク株が揃って下落を始めると、VIXはかなり上がってくるような様相ですので、ダウだけ見るよりかは、どのセクターやどの指数が相場をリードしそうか?をみておいた方がよさそうですね。

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