2023年の市場が開いた後、今日までのチャートですぐにわかるのは、サポートとレジスタンスが明確で、そこでプライスアクションが出ていること。年初からテクニカル分析の基本を学べるわかりやすい相場環境です。今の様子をサクッとシェアします。
わかりやすいサポートとレジスタンス
New yearly pivot points are working as support and resistance
昨年と今年のピボットポイントで出ているプライスアクション
ドル円のレジスタンスはサポートになるか?
ドル円は、昨年のピボットポイントが形成していたキーレベルまで吹き上げてきています。今年のピボットポイントが132.163円にありますが、すぐ上の水色のラインが132.486円という去年のピボットポイントから形成されたキーレベル。
現在、このキーレベルで形成されているレジスタンスゾーンをサポートに変えることができるだろうかという場面で、売りのブラックスワンが出ています。
移動平均線からわかるのは、日足20MA が下向き。4時間足の20MAは、日足の下の方にあり、1時間足はその間で上向きになっている状況。なので、トレンドが出ずらい環境のようです。
ただし、日足に居座る買いのブラックスワンが示しているPRZ(潜在的反転ゾーン)は、128円後半あたり。今週のウィークリーピボットS1のある129.742円も、まだ視野にあり、このあたりまで下落するシナリオもオンです。もう一度安値を試すじりじりとした動きか、ドン下げになるか?注目ですね。
EURJPYとCHFJPYはサポートをリスペクトする優等生♪
先日投稿していたクロス円からわかるのは、ユーロ円とスイスフラン円が結構なピップ数上昇していること。なんで?って思うかもしれませんが、安値を付けたあたりには、今年のピボットポイントがあるからです。買いのハーモニックパターンも警告を出してくれていたので、「サポートでは売らない」という基本が展開されていることになります。
EURUSD、DXY、GBPUSDのサポートとレジスタンス
ユーロドルもプライスアクションが明確です。今年の年ピボットポイントのある$1.05771を上に抜けて、このレベルを押し目にしてさらに上昇か?という場面。ユーロドルには$1.7000あたりに窓が開いているので、この窓を埋めるために上昇する可能性があるのと、以前の記事で記載したトレンドラインへのリターンムーブもまだ継続中であるという目線です。
そして、ユーロドルを語るならドルインデックス(DXY)も。笑
ドルインデックスの年ピボットポイントは、なんと$104.172。今現在、プライスアクションが出ていますよね。このキーレベルがレジスタンスになるのか?注目です。
こちらは、ポンドドルの1月5日の様子。年明けすぐに、今年のイヤリーピボットポイントからドン下げしたのですが、その後反発。
今年のピボットポイントを行ったり来たりしていて、このレベルがかなり意識されていることがプライスアクションからわかります。1時間足ではガートレーパターンが出てきて、反発を試みていますが、日足には、先日の記事にあるように、買いのシャークパターンが出ております。
これら2つの買いのハーモニックパターンが威力を発揮して、再び年ピボットポイントの上に抜けてくるか?に注目です。
AUDUSDのレジスタンスと日足の5-0パターン
12月27日の「GBPUSDはサイファーとガートレー、AUDUSDは5-0パターン、DXYはA-ネンスターとガートレー」で投稿したベアリッシュな5-0パターンで押さえられ下落し、その高値に向かって反発した後、売りのガートレーパターンで再び下落しましたが、現在反発中です。
ポンドドルやユーロドルと同じく、2022年の年ピボットがあった$0.68392と、今年の年ピボットポイントがある$0.68823がレジスタンスゾーンになります。
ゴールドと金利のプライスアクションに注目
ゴールドのサポートとレジスタンス
1月3日の記事に投稿していたゴールドの売りの3ドライブパターンは、以前から出ている売りのブラックスワンに変わっています。
ゴールドも、2022年の年ピボットポイントがあった$1820.38と、今年のピボットポイントがある$1836.22がレジスタンスゾーンですが、これを上抜けて、押し目を付けていますね。
ブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)ももう少し上、かつ、ユーロ、ポンドにブリッシュなハーモニックパターンがいるので、短期的には、ワンモアアップを展開する可能性があります。ワンモアアップ後のプライスアクション次第ですが、このイヤリーピボットポイントを下に抜けてきた場合は、それに対してリターンムーブを付けるかどうかを見ていきます。
米10年債はサポートからのシャークから、レジスタンスからのシャークへ?
前回と12月30日に見ていた米国債のうちの10年債のチャート。想定通り、黄土色の5-0パターンの完成地点までジグザグと上昇していたのですが、一歩届かないところでプルバック中。
なんとも中途半端で嫌ですよね。昨日のFOMCでのボラを期待していたかもしれませんがふたを開けてみると、イベントなんて関係ないってことです。笑
現在の価格がいる場所のもう少し下に出ているグレーの5-0パターンが見えると思います。これは今の価格がプルバックしてきた際に完成すると予想される買いの5-0パターン。
トレーディングビューのオートハーモニックは、想定航路も描画してくれるのですが、これが意味するのは、このあたりまで下げてきたら、やはり黄土色の5-0パターンまで価格が上昇するだろうこと。
ということは?
そう、価格が上がるので金利が下がる=ドル円はもしかしたら、再びキーレベルを下に割ってくる動きになるかもということです。ドル円に今いる売りのブラックスワンがその警告を出してくれているのかな?という目線で、キーレベルでのプライスアクションを待ちます。
US30のサポート、US500のトライアングルとブリッシュ5-0パターンは不気味?
そして、なんともじれったいのが米株式指数の動き。上がっては下げ、下げては上げという状況ですが、明確なのは、下げ渋っていること。
こちらは、SP500の3月フューチャーズのチャート。実は、昨年10月から、ブリッシュな5-0パターンが潜んでいるんですね。
これ、結構不気味ではないでしょうか?これだと、上昇トレンド再開ともとれる絵柄になります。
すでにこのパターンでフィボナッチリトレースメントの50%はヒットしていて、今年の年ピボットポイントも微妙な場所に出ています。
今年の年ピボットポイントを再びトライする可能性はありそうに見えるのですが、まずは日足の20MAなどのレジスタンスをクリアにする必要もあります。
なお、4時間足でよく見ると12月以降の動きで、高値切り下がり、安値切上がりのトライアングルを形成中です。
また、ダウキャッシュ(US30)の2023年のピボットポイントが、昨年のピボットポイントが形成した節目にできてしまい、年初からサポートになっています。「サポートでは売らない」という基本が明確になっている相場です。
そして、ナスダックキャッシュには、米国債と同じ5-0パターンが予想されているので、こちらも安易に売り込めない相場。
こちらのチャートは、ダウ(DJI)のチャート。ナスダックキャッシュと同じく、5-0パターンが予想されているのですが、それよりも目に留まるのが緑のトレンドライン。
このトレンドライン、ずいぶん昔に投稿したことがあると思いますが、2018年1月の高値とコロナ禍でドン下げする前の2020年2月の高値を結んだ長期トレンドラインとなります。
2022年5月から6月、8月、11月あたりのプライスアクションを見てもこのトレンドラインを挟んだ値動きになっており、現在、ダウはこのラインにリターンムーブをしている途中に見えます。長期のトレンドラインにリターンムーブをしている途中に見えるユーロドルと同じです。
となると、SP500、US100、US30が、日足の20MA、あるいはそれ以上のレジスタンスまでリターンムーブを入れる場合、結構な値幅が出ることになります。下げ渋っている状況を見ると、買いあがってくる動きが出るかもです。いずれにしても、今年のピボットポイントをチャートの上に引いておきましょう。
US100の年ピボットポイントは$12652.35、SP500キャッシュの年ピボットポイントは、$4050.72、ダウキャッシュは$32898.38。
先日も記載しましたが、金利の動きに合わせて動いているようなチャート達です。しばらく上がっては下げ下がっては上げを繰り返すのかもしれませんが、また何かありましたらアップデートしますね。
「米国債のハーモニックパターンとドル円のプライスアクション、5-0パターンが効いたスイスフラン円」
「スイスフランの動きにヒント?CHFJPYの5-0パターン、GBPCHFのブラックスワン、USDCHFのシャーク」
「テクニカル分析から見えるドル円の動き:基本を復習してステップアップ♪」