テクニカル分析:フィボナッチ、サポレジ、MAなどが重なるコンフルエンス(節目)の見つけ方 – Confluence

トレードプランを立てるために不可欠なテクニカル分析。インジケーターやテクニカルツールは数えきれないほどありますが、たくさん表示すれば、絶対に勝てる場所が見えてくるだろうと自分に言い聞かせるのは本当に正しいのでしょうか?私も学び始めたころは、異なる設定値のMAのほか、RSI、MACD、Stochastics、CCI、Force Indexなども表示させ、戦闘態勢に自信はありましたが、行きつく先は「プラスではなくマイナスの発想」です。

「節目を見つけるのはそれほど難しくはない」とは?

Technical analysis: Confluence

ひげを付けたローソク足が出たり、レンジになったり、荒れた値動きと、一見、適当に動いているようにみえるチャートにも、いわゆるBig Boysといわれる機関投資家や大口投資・投機家が、買い上げて売り抜く価格帯やポイントがあり、私達は節目、サポレジエリアと呼んでいますよね。コンフルエンスは、直訳では、集合、重なり、合流などとなります。こういった節目では、買いや売りのエントリー、利確など、プライスアクションが活発になります。今回は米ドル・カナダドルの例を使って見ていきます。

USDCADに潜む節目・コンフルエンス

USDCADの日足のチャートを見てみます。

USDCAD Confluence

今は、価格が、チャート真ん中の高値と安値の間にいます。

ここから上がる下がるは、誰にもわかりません。そのため、ツールボックスを開いて、エントリーする根拠=エッジ探しを始めます。

日足のチャート上で、コンフルエンスを構成する要素を見ていきます。

必ず学習するテクニカル分析の基本ツールから見える節目

  • 移動平均線の傾きと1時間、4時間、日足の20MAの並び具合の確認(このチャートでは非表示)= MAの傾きや位置関係を見ることでレンジかトレンド相場かを理解できます。
  • 年足レベルのピボットポイントのミドル値 = エッジのある最強ライン・水平線
  • 月足や週足に見える紫色で示した長年のサポートとレジスタンスのエリア = 長期のサポレジは、月日が経ち、忘れた頃に気づかされる重要な価格帯
  • 高値と安値のフィボナッチリトレースメントは50% = フィボナッチの主要な数値+半値戻し
  • 9月からの上昇のフィボナッチエクステンションは1.618% = フィボナッチの主要な数値
  • 日足のボリンジャーバンドの2シグマ = ボリンジャーバンドの2シグマが抵抗帯となる可能性
  • チャネルやトレンドライン = オレンジ色のパターンで描画したCDと重なるトレンドラインや、下記の4時間足の赤いチャネル
  • RSI、MACD、ストキャスティクスなどのオシレーター = ダイバージェンスかヒデゥンダイバージェンスか?

A. USDCADの4時間足のチャート

USDCAD 4時間足チャートの段階では、描画されているハーモニックパターンはまだ無視してください。

紫のエリアは上記の画像で見た長期にわたりサポートとレジスタンスという役割を担ってきた価格帯。価格はこのエリアの下にいるので、紫のエリアがレジスタンとして機能するかが意識されている相場です。

サポートとレジスタンスが役割を変えるプライスアクションは、ロールリバーサル(Role Reversal)といいます。

上昇の動きから形成される赤いチャネルに注目します。画像中左に赤で記載されているレベルは、日足で見た高値と安値を使ったフィボナッチリトレースメントのレベルで、価格は一旦50%の辺りで止められていますね。

今いる価格帯は赤のチャネルの下限と、先ほどの赤のフィボナッチリトレースメントの61.8%のエリア。この後、赤の矢印で示したように、チャネルの上限を目指す動きか、チャネルを下に抜ける動きのどちらかを想定する場面です。

下に抜ければ、ピンクのラインか、抜けた赤のチャネルの下限まで戻ってくる動き(リターンムーブ)を想定します。

そして、1時間足や、15分足などの短い時間足にズームインしていき、短い時間足での高値・安値など価格の動き(短期足でのダウ継続か否か)、移動平均線との位置関係や、移動平均線自体がからまっているか、ボリンジャーバンドがエクスパンションとなるか、ローソク足の形やヘッドアンドショルダーズなどチャートパターンの形成がないかなどを見ていくことになります。

そして、お気づきだと思いますが、これが、マルチタイムフレーム分析を使った相場の環境認識の方法と、エントリーポイントの探り方です。下記にポンドドルのマルチタイムフレーム分析の講義のイントロ動画を掲載していますのでご参照ください。

余力があればハーモニックパターンや他の要素も見てみる(インジケータ-で検出されれば、なお良し^^)

テクニカル分析の基本だけでも、紫のエリアを前に展開されるプライスアクションから、シナリオを描くことができますが、上記の4時間足のチャートに描画したグレーのハーモニックパターンが検出されると、心強くないですか?

検出されそうだと想定できるハーモニックパターンとフィボナッチのレベルは以下のようになります。

  • 日足で見たフィボナッチリトレースメントの50%まで戻せば、オレンジの大きな売りの5-0パターン
  • 9月の安値からの上昇波を使った左側の大きなグレーのディープクラブパターンと、そのフィボナッチプロジェクション1.382と3.618。(画像中1.382とは表示されていませんが、3.168が表示されるように、D地点を動かすと表示されている数字になります。)3.618もフィボナッチの主要な数値です。
  • 右側の小さなグレーのクラブパターンと、そのフィボナッチレベル

大前提は、日足で見た大きなフィボナッチリトレースメントの50%にある紫のエリアという節目です。そして付け足したいのが、この直近のチャネル内の上昇の値動きから形成される波を使ったフィボナッチプロジェクションやエクステンションなど、上昇波そのもののフィボナッチのレベルです。つまり、上昇の波がフィボナッチを使って見た場合、「伸び切りゾーン」にいるかいないかを見ることを意味します。

  • さらに、カナダドルや米ドルのポジション動向やそれらに連動する他の要因(原油など)

今の段階では、紫のエリアまで価格が戻ってくる売り目線のトレーダーが優位性を持っていそうですが、米国のファンダメンタルズでドルが強くなるだろうということを背景とした買いの勢力がいないとは言えません。そのため、両者の攻防=レンジになる可能性も想定できます。

機関で働くトレーダーと違い、私たちは、攻防にはあえて参戦しないという選択肢が与えられています。結果、抜ける方についていく=ブレイクアウト、後乗りなどの目線でもよいということになります。

コンフルエンス(節目)のまとめ

節目とは、ビボットポイント、トレンドライン、フィボナッチレベルや、過去に何度も反応しているサポートやレジスタンスなど、誰もが必ず見る(見なければいけない)要素から構成されます。特に、サポートとレジスタンスは、昨日や先週のサポートとレジスタンスだけでなく、数年前のサポートとレジスタンスまできちんと見ておくとよいです。デイトレやスキャルピングでも、月足、週足など、大きな時間足でコンフルエンスとなっている価格帯を探ることが重要です。

自己実現的予言(Self-fulfilling Prophecy)

皆さんもすでにご存じかも知れないこの言葉。自己充足的予言とも訳されています。私も、FXを学び始めた当初に講義の中で聞きました。例えば、先行指標のフィボナッチを使って、価格が伸びている目標値(ターゲット)を見つけ、そこでプライスアクションが出た場合、「そのフィボナッチがはじき出した特定の場所で起こるだろうと想定したプライスアクションという予言が実現した」となりえますよね。

さらに、FOMCといった経済指標発表後などに、後になってみれば「噂で買って事実で売る」というような動きをすることもあります。この売りのポイントが前回高値へのフィボナッチリトレースメントの61.8%など市場が意識している場所であれば、それが意識されたプライスアクションが出ます。

機関投資家やプロのトレーダーも、節目をはじき出す時、秘密のツールや「特別なもの」を使っているわけではないです。

なぜなら、節目は、過去に私達が使ったツールではじき出してきた価格帯だからです。節目は、フィボナッチなどを使って予め想定しておいた価格帯で、実現的予言が達成され、市場参加者の心理が反映された場所だといえるかもしれません。

そして、これが何十年と相場で繰り返されています。今見ているドル円などのチャートで、フィボナッチエクスパンションなどを使ってはじき出した目標値まで価格が到達しようと動いている場合、その価格帯は、今後数週間後、数か月後には、「過去の意識されたサポートとレジスタンス」となります。

年ピボットや移動平均線などは、私達トレーダーがチャート上に残してきた足跡に、後から計算されて描画できるものです。過去の節目を見て水平線やラインを引いていく作業からも、わかると思います。今のドル円のチャートを見ても、来年のピボットポイントや移動平均線は表示されていませんよね。当たり前のことですが、過去につけた足跡は節目を見つける際の基本の要素です。

欧米のプロのチャートに学ぶ「シンプル・イズ・ベスト」

足し算より引き算のアプローチ

コンフルエンス(節目)を見つける際に少し整理しておきたいのが、インジケーターの使い方です。エッジのあるエントリーポイントを見つけたいという思いから、移動平均線の設定値を変えてみたり、RSI、MACD、ストキャスティクス、CCI、Force Indexなど複数のオシレーターを同時に表示してみたりするのは、誰もが経験することだと思います。

でも、オシレーターを使うなら、何が見たいのか?という基本に戻るのも大切。オシレーターをたくさん表示しても、一方は買われ過ぎ、他方はそうでないという場面がよくあり、そうなると返って雑音になります。自分だけにわかるライン・水平線やフィボナッチを引いたり、移動平均線の設定値を色々変えても、エッジのある節目は出てきてくれません。

移動平均線、MACDやストキャスティクスなどのオシレーターのうちどれが絶対的に優れているか?とか、どの設定値がいいのか?、全部表示させると勝てるポイントが見えるだろう?と考えるのではなく、「たった1つでもいいから、使うべきところで使うからこそ、使える道具である」ことを知るということなんですね。

欧米の機関投資家や、トレードを教える立場にいるプロトレーダーは、デフォルト設定値のままのテクニカル分析ツールを使い、チャートをシンプルに分析しているんですね。インジケーターが占拠しているようなチャートはあまり見かけません。

そして、プライスアクションが出そうなコンフルエンス(節目)など使うべき場面で、オシレーターなどを見ているんですね。

ハーモニックパターンも同じことが言えるかもしれません。なぜなら、「ハーモニックパターンが検出されたのに反転しない=使えない」ということがあるからです。例えば、検知される買いパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)の近くに、大きな時間足で誰もが意識する節目のゾーンがあれば、そこまで価格が到達しようとします。特に、センチメントが強い時はPRZを突き抜けますが、それでも慌てることはありません。

ハーモニックパターンで描画されるフィボナッチのレベルに伸びる余力がある場合、当然、PRZの最下限や最上限まで価格は動きます。下記のハーモニックパターンのデメリットについて記載した記事もご参照ください。

大多数の市場参加者が意識していそうな節目を先に探しだし、そのエリアにハーモニックパターンが形成されれば、まずは一度目の警告になります。そしてここで、オシレーターなどで、上昇や下落のモメンタムが弱まってくる、ダイバージェンスが出るといったことが確認できれば、エントリーにも自信を持つことができます。

そこで思い出すのが、学び始めた頃に、テクニカル分析の「本来のゴールは、複雑に見えるチャートを単純に理解できる能力を身につけることなのです」と、教わっていたこと。

インジケーターを表示して、それに頼ろうとすると、値動きの本質が見えなくなり、チャート分析という本来の目的から遠ざかります。プロの目線や彼らが使っているものを、彼らと同じように使うべき場面で使えるようになれる方が生き残りへの近道です。そして、これが、「複雑に見えるチャートを単純に理解できる能力を身につける」ことだと思います。(*‘∀‘)

あなたのチャートが、いろんなオシレーターなどが占拠している状態であれば、今日、一度削除してみてください。私も自分の主観が入ったチャート分析に傾き始めた時、チャートを白紙に戻したことが何度もあります。シンプルイズベストです。

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