プライスアクションとローソク足が語るもの:Price action and Japanese candlesticks

FXなどのテクニカル分析を学習する際、必ず習得するべきものがPrice Action(プライスアクション)です。市場参加者の心理や駆け引きを読み取る鍵となります。インジケーターを一切使わず、ローソク足とプライスアクションを見てトレードすることもできるほどなんですね。NFPでプライスアクションが出ているチャートがあるので、少し復習してみます。Understanding price action is one of the basics when learning trading. Japanese candlesticks are good at expressing the mood, intention and tactics of market participants as well as a potential price movement such as ranging and trending.

値動きは予想するものではないんですね

Price action, Japanese Candlesticks and Harmonic patterns – DXY, Google etc

レビューで触れたDXY(ドルインデックス)。「NFPで素直に爆上げにはならず、沈んでもめてしまいました。ファンダが良くて、このような結果になっている」と記載したので、このプライスアクションをもう少し見ていきます。I noted, ‘DXY failed to rise after NFP and good data so there may be some reasons on this move’, in my weekly review. If US data is good, why did USD not explode upside? Let’s see its price action.

プライスアクション(価格の動き)とは

まず、プライスアクションについて、改めてその意味を見てみます。

「Investopediaを調べてみても、「プライスアクションとは値動き自体の事で、決まった定義は無く主観的なもの」と書かれています。。。 プライスアクションとは、相場の値動きの事で、この中にはローソク形状やチャートパターンなども含まれる。これらは、過去・現在・未来で同じパターンが繰り返す可能性が高く、そのため将来の値動きをある程度予測することができ、これがテクニカル分析の根幹となっている。」引用元ココスタ

私がFXを学習し始めた頃、インジケーターに頼るよりも、ローソク足とプライスアクションで勝てるようになったという方のブログを見たことがあります。「オシレーターや移動平均線など、インジケータ―は必要だろうに?」と思っていた私にはある意味衝撃的でした。そして、プライスアクションとローソクの足の基本を学んでから、納得がいくことが出てきたんですね。

まず基本は、ローソク足や鍵足などに限らず、日足の「始値、高値、安値、終値」が重要であり、特に欧米のプロは終値を見ています。

皆さんもご存知だと思いますが、移動平均線などMT4で使えるインジケーターは終値を使っているため、遅行指標と呼ばれているんですね。例えば、日足のチャートで陽線が8本続いて、翌日の9本目の足が陰線。この陰線が8日目のローソク足を包み込む大きな包み足の陰線だと、前日の終値を下に割ったことになります。言い換えれば、高値更新を継続した上昇トレンドから高値更新失敗で、安値更新となったため、ローソク足だけでもダウ理論が見て取れることになります。

そして、プライスアクションで重要となるのが、上記の「過去・現在・未来で同じパターンが繰り返す可能性が高く、そのため将来の値動きをある程度予測することができる」という部分です。

確かに、チャート分析をしていると、USDJPYやEURUSDといった異なる通貨ペアのチャート、あるいは、同じ通貨ペアでも異なる時間足のチャートで、「あれ、これどっかで見たことあるパターンじゃない?」と思うような似たようなパターンが出てくることがよくあります。USDJPYでこの間見た包み足などローソク足の形状や、ヘッドアンドショルダーズのようなチャートパターンが、今のEURUSDに出ているパターンと似ているといった感じです。

以前、USDCADに出ていた大きな日足の売りの5-0パターンの後、しばらくたって、1時間足など小さな時間足で似たような5-0パターンが形成だれ、価格が撃ち落とされたのを投稿した記憶があります。チャート上ではパターンが繰り返し形成されています。

基本のプライスアクションとリターンムーブ

プライスアクションを理解するうえで必須のプルバック、ブレイクアウト、ロールリバーサルに加え、リターンムーブという値動きを合わせた4つの動きを記載します。

  • プルバック(Pull back):押し目や戻しを付ける動き
  • ブレイクアウト(Break out):レンジ、三角持ち合い、チャネル(フラッグ)などから価格が上放れや下放れする動き
  • ロールリバーサル(Role Reversal):上記に比べ、カタカナでは使われていないようですが、それまで意識されていたサポートとレジスタンスというラインやエリアが、ブレイクアウトによりその役割(Role)を変える(Reverse)ことを言います。つまり、「サポレジ転換」や「レジサポ転換」のことです。
  • リターンムーブ(Return move):トレンドラインや水平線などを一度上抜け、あるいは下抜けした後、そのラインに戻ってくる動きのことです。

ローソク足からプライスアクションの直前やその最中にいることを知ろう!

プライスアクションを引き起こす直前、あるいはその最中にいるのかを知るための手掛かりをくれるのが、ローソク足です。プライスアクションを引き起こすローソク足の形状やパターンには以下のようなものがあります。

  • 包み足、DOJI、はらみ足といった1本のローソク足=スタンドアップコメディアン(ソロのコメディアン)
  • 明けの明星やアイランドリバーサルなど、ローソク足3本のフォーメーションというトリオ
  • 時間をかけて多数のローソク足達がグループで創作してくれるヘッドアンドショルダーズパターン、ダブルトップ、ウェッジ、トライアングル、フラッグパターンなど

これらのローソク足やパターン、そしてそれから引き起こされているプライスアクションは、月足、週足、日足、4時間足、1時間足、15分足、5分足など、どの時間足のチャートでも見つけることができます。ある価格帯で、ローソク足が示しているプライスアクションは、その価格帯=サポートやレジスタンスなどの節目をブレイクするか、ブレイク失敗かなど、市場参加者の駆け引きなどを表現しています。

そのため、値動きを予想するのではなく、まずは、ローソク足が見せるプライスアクションを読み取ることが大切になります。そして、そのプライスアクションに、テクニカル分析で見つける節目や、ハーモニックパターンなどを合わせることで、優位性が高まる方向にポジションを持つことを考慮するなります。