ユーロポンド:テクニカルとハーモニックからのシナリオ作り EURGBP analysis Part 1

火曜日は、英国で政府離脱案の投票がありますね。ポンドは野獣と呼ばれるように、投機的な要素も持つ通貨ですが、ポンドの動きだけでなく、相手のユーロはどうなっているのかチャートを見てみました。The Parliament voting on Prime Minister’s Brexit deal would bring volatility to GBP and let’s see what EUR is doing against GBP.

 シャークパターンが出たのでシナリオを立てる

Bearish shark pattern has already been in action in EURGBP – Can a bullish 5-0 pattern support an upward move?

(注:この記事は2019年1月13日に投稿していたものです)

大まかな絵:EURGBPはレンジ内での動き

EURGBP Bearish shark pattern 13 Jan 2019ユーロポンドは、売りのシャークパターンが検出された時点から、下げてきています。

 

 

そしてここからユーロポンドの買い目線と売り目線のシナリオを作ってみたいと思います。

買い目線のシナリオ

EURGBP shark to 5.0 pattern 4 hour chart 13 Jan 20192017年の高値と2018年の安値の間でレンジで、シャークパターンが検出された時点で、上ひげとなり下げてきていますが、週足と日足など、長期の移動平均線と年ピボットが節目を形成しているのが見えます。

この緑のチャネル内でA-B-Cとジグザグとなった後、年ピボット、日足50MA、週足20MAが重なるエリアで買いの5-0パターンとなるか注目です。

現状は、日足と週足の20MAが双方とも月足の20MAの上にあるため、買い目線が優勢です。なお、シャークパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)も、まだ上の方です。フィボナッチプロジェクションの1.128のレベルを使いますので、ここまで反発する可能性があります。

ブル目線だと、緑のチャネルをブレイクして、シャークのPRZがある1.128のレベルまで上昇すると仮定できます。

ここまで上昇すると、2017年の高値に対する78.6%の戻りとなりますので、ハーモニックパターンの視点から見れば、786を使うパターンのサイファー(ピンク)か、ガートレー(グリーン)のパターンを想定でき、実際にオートハーモニックインジケーターで検出される可能性を探ることになります。

EURGBP potential gartley and cypher 13 Jan 2019

シャークの1.128と、サイファーやガートレーの78.6のレベルには、年ピボットポイントのR1というレジスタンスもあるため、強烈なプライスアクションが展開されることが想定されます。

年ピボットR1 + ガートレーとサイファーというハーモニックパターン2種類のPRZ(潜在的反転ゾーン)= 上ひげローソク足の出現など活発なプライスアクションという目線です。

レンジ継続か売りのシナリオ

上記でみた、売りのシャークパターンが素直に効いて、このまま下げを継続する可能性も十分にあると思います。仮に、5.0パターンの完成しそうな年ピボットのある半値戻しのエリアと緑のチャネルの下限をローソク足がごぼう抜きで下げきた場合、青のサポートラインか、その少し上にある年ピボットポイントS1まで下げてくる可能性があります。

EURGBP 4 Hour channel 13 Jan 2019

この4時間足の画像のように、下がったが年ピボットポイントS1から切り替えすガートレーかバットというパターンも想定できます。短期的に売りに傾いても、レンジ内に戻ってきてしまうパターンです。

長期で下落トレンドに転ずるには、週足20MAの下に潜り込むだろう日足20MAに対してグランビルの法則で戻りを付けて、高値を更新しないことが必須だと思います。

これが達成されないと、この年ピボットポイントS1などのサポートから、当初のシャークのPRZの上限にできるガートレーかサイファーまで逆走 = 上昇することも考慮しなければならず、ちょっと面倒です。

青のサポートラインと年ピボットS1が近いところにいるのが見えます。

基本は、緑のチャネルと年ピボットが重なるあたりで、5-0パターンで反発し上昇に向かう目線です。

蛍光の水色で引いたラインまで反発して、4時間20MAと日足20MAがレジスタンとなり落とされ、さらに緑のチャネルの下限を下抜けた場合、薄緑のガートレー、あるいはバットとなるシナリオです。青のサポートラインを下抜けない限り、レンジブレイクにはならず、レンジ内に戻ることも示唆しています。

少しズームアウトしてみます。

EURGBP weekly chart 13 Jan 2019

週足のチャートで見えるように、2017年につけた高値は、チャート左端のトレンドの立ち上がりの小さな山を使ったフィボナッチエクステンションの4.236のレベルできっちり反応しています。

それ以降は横向きになっています。勢いのある波は、小さい山を使ったフィボナッチエクステンションの4.236、4.618、5までは上昇することが多いので、EURGBPもフィボナッチエクステンション5のレベルまで上昇する可能性があります。

なお、気になるのは、この上昇トレンドの途中で、埋まっていないギャップがあることです。すでに上昇トレンドで伸び切ったフィボナッチエクステンションのレベル4.236を考えると、上昇しても、ガートレーかサイファーでユーロが売られる展開になるというシナリオに傾きます。

ブレクジットのニュースはネガティブな内容のものが多く、センチメント的にはポンドの売りに傾いているかもしれませんが、短期的にニュースに反応してEURGBPが上昇しても、年ピボットのR1でガートレーかサイファーで撃ち落とされ、想定外の動きとしてとらえられるかもしれません。

現時点で、優位性があるのは、シャーク ⇒ 年ピボットと週足20MAの移動平均線に支えられて5.0パターンとチャネルの上限ラインのブレイクアウト ⇒ 年ピボットR1まで上昇しサイファーかガートレーというブル目線。

ただし、相場に絶対はなく、4時間足で見たように、シャークパターンが高値更新をすでに失敗していることを示唆してくれている相場環境なのであれば、このシャークが有効となり、EURGBPは下げという目線もキープとなります。このレンジをブレイクするきっかけが火曜日の投票となりそうですね。

EURGBP has extended its rise to a high in 2017, where we can see 4.236 fibonacci extension level being respected. If this bearish shark pattern works as it is and a top is in place, the price may penetrate the confluence area of yearly pivot, weekly 20MA and day 50MA, without taking a note from a bullish 5.0 pattern. However, the price may turn at yearly pivot S1 to form a bearish cypher or gartley as long as the recent low is kept intact. So, volatility is certainly with us. Ideally we want to see a bearish cypher or gartley formed for a sell set up after the price having shot up from a bullish 5.0 pattern at the end of a green channel. But, EURGBP has a gap unfilled in the middle of the recent up trend. We still do not know there would be a surprise bullish move for GBP.