今週のプライスアクションは、調理されていたトレンドの「尻尾」からの反転でしたね。ダウは、1000ポイント強反発というすさまじさでした。来週、この流れが継続するのか、フィボナッチとハーモニックに聞いてみます。 The markets turned higher since last post. Now is the time to see if this bounce could be sustained as fibonacci and price levels are nearing their key levels.
ハーモニックパターンとハイファイブ!
Potentially various scenarios in the markets – EURUSD may be in ABC correction
(注:この記事は2019年6月8日に投稿していたものです)
金曜日は、NFPの結果で米利下げの可能性が上昇したというコメントも流れていましたね。利下げだとドルにはネガティブで、ドル売りという目線になるのですが、米株式、米国債、ユーロドルなど、あともう少しで次の大きなフィボナッチの節目をテストする場面にいます。チャートを見ると何かしっくりこないと思うのは私だけでしょうか?今度は米国債がもう調理されているのかもしれないというとても重要な場面にいるようです。
新種のハーモニックパターンからシナリオ作り
ドルインデックスの「A・サイファー」
ドル指数は、オレンジのパターンで、直近の下落を見てみると、パターンのBからDまでのフィボナッチプロジェクションが2.618に近いエリアにいます。紫の太いラインは長期のトレンドラインです。
このオレンジのパターンは、A・サイファーパターンとしてインジケーターでも検出されています。また、オレンジのパターンのA地点からの下落の波をよく見ると、青いチャネル内で1-2-3-4-5波と5波を形成しているように見えます。
現在、5波の中にいる可能性も想定中です。NFPの後の下げは、第5波を形成する小さな5波の中の第3波。金曜日の終わりにかけて、第4波にいると仮定するのであれば、月曜日にもうひと下げして、小さな波での5波が完成、そして、大きな波の第5波も完成することも想定できます。その場合、反転を示唆しているのではないでしょうか?
ユーロドルのバタフライパターンとABC?
ドルインデックスが反転するという目線の根拠の一つに、ユーロドルの動きがあります。
画像中、ハーモニックパターンと合わせて、エリオット波動から見えた点を記載しています。
まず、検出されているバタフライパターンのA、B、C地点を形成した山から、勢いよく上昇したので、これは、第3波でユーロは上昇と想定していたのですが、フィボナッチのキーレベルに達して、バタフライパターンが検出されました。
検出されたこのバタフライパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)は、なぜか、当初から、まだ上に表示されていましたので、これは上に伸びる=ユーロ買いという目線ではありました。
ピンクで1,2,3,4波を記載しているのですが、バタフライパターンが最初に検出されてからの一発目の下落で、第1波と重ならないでエリアで価格が止まったので、ここを第4波と想定。
その後、ドラギ総裁の会見などで上下した時、赤の矢印で示したようにローソク足のひげが、記載していた第4波の価格帯を下抜け、水色のラインで示した第1波の価格とかぶさってしまい、この時点で、5波からなる上昇は無効と判断。
これにより、ユーロドルの上昇をABCという調整波の目線に切り替えています。後は、フィボナッチエクステンションの2.618と、バタフライパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)まで伸びた時のプライスアクションを見て、一旦は売り目線のシナリオを想定しています。
ドルインデックスがサポートエリアにいることと合わせて、ユーロドルの売りパターンの検出もあり、来週、短期的には、ドル売りから買いへ、ユーロ買いから売りへと少し流れが変わるいうシナリオを立てています。
ドル円は、107.612をテストするか?
ドル円は、「ドル円のシャークと米国債のキーレベルが気になります。A bullish shark pattern in USDJPY」で見たように、日足のシャークパターンが出た後、107.818あたりがサポートになっています。横向きの動きになっていますね。ただし、107.162には、年ピボットのミドル値、107.136には今月のマンスリーピボットS1があります。
また、4月下旬からの下げの波を使ったフィボナッチエクステンションのレベル5.0が、年ピボットとマンスリーピボットS1と重なるので、ここまでスラスト(吹き下げ)する可能性は考慮しています。
AUDUSDはガートレー、GBPUSDもブラックスワンで想定航路進行中
オージードルは、以前の投稿に掲載していた買いのガートレーで上昇し、現在最初の節目であるフィボナッチリトレースメントの38.2%が間近。50%まで上昇する可能性は考慮。ただし日足に出ているパターンからの反発ですので、下げた場合は下げ幅も大きくなるという心構えです。ポンドドルも、1.261409を死守。もう少し跳ね上がる可能性がありますね。
国債・金利 - US10Y
米10年債のフィボナッチレベルともう少し下の年ピボットS2
先週記載していた米10年債の動き。年ピボットS2まで下げてほしいのですが、色んなフィボナッチのレベルが結構伸び切っています。かといって、すぐにここから反転する様子でもなく、おそらく年ピボットS2のヒットを待っているような様相です。
金利が年ピボットS2を目指して、もうひと下げすると、ドルは短期的に売りとなり、上記のドル円やドルインデックスなど、短期的に相場がドル売りでシンクしているという絵柄になります。
コモディティ:ゴールド
ゴールドもユーロドルと似た絵柄で、バタフライパターンが出ています。$1378.05には、まだ今年に入ってヒットしていない年ピボットR1があります。短期的には、米10年債の金利が下げる間、ゴールドがここまで上昇する可能性を考慮しています。
Stock indexes: 株式指数
DJI(ダウ平均株価)
ダウは、SPXと合わせ、サポートエリアから猛反発してきましたね。
ただし、今の位置は少々厄介です。もう少し上に年ピボットR1と直近の下落に対するフィボナッチリトレースメントの0.786のレベルがあります。
こちらまで吹き上げるか、それともいったんプルバックしてから狙うのか?
特に、5月の下落は、1-2-3-4-5波からなる動きではなく、ABCとジグザグした動きでしたね。現在の上昇については、2つのシナリオを考えています。まず、今週の上昇をAとするなら、次はBでプルバックして、その後、Cでまた上昇という目まぐるしい相場になる可能性。
次のシナリオは、5月の下落が第1波。今の上昇が第2波目。0.786のリトレースメントレベルや年ピボットR1をヒットして、この第2波が完成し、次は大きな第3波というシナリオ。あるいは今週のサポート地点をAとし、今の上昇がBで、さらに大きなABCの中にいるというシナリオ。この場合、Cが始まると下落開始というシナリオになります。
US30キャッシュのチャートを見ると、今週の上昇で、すでにフィボナッチエクステンションの4.236と今月のマンスリーR1はヒットしている状況ですので、どちらかというと、ここから大きく買いを期待するとリスクリワードがあまりよろしくなさそうな相場です。
Summary: USD is sliding but it is nearing the support area, while EURUSD and Gold carry a bearish butterfly. USDJPY’s key level is 107.612, with a potential thrust lower. SPX and DJI are at a crucial juncture, with XLF’s move in focus. Microsoft exploded upside with a bullish gartley, marking a new high. But its yearly pivot R2 and a bearish blackswan may indicate Microsoft may turn lower. AUDUSD is on course with a bullish gartley while US10Y may test its yearly pivot S2, sending USDJPY and DXY lower in a short term.