DJI(ダウ)のトライアングルからの上抜けに少し時間がかかりましたが、上抜け後は大きな節目に到達。US30キャッシュは節目をさらに上抜けという荒業ですね。出遅れているのはSPXとNDXですが、SPXもあと少しでターゲット到達。来週は、この節目到達後のプライスアクションがとても大切になってきそうですね。
お待たせの三角持ち合いからのスラスト。Melt-up?
DJI reached one of the major targets and price action next week appears to be very important.
フィボナッチレベルに注目
USDJPYはガートレーが効いた格好ですね
ドル円は、ここしばらく記載している107.720円の価格ラインから反発後、次の大きな節目の109.904円を前にガートレーパターンが検出されていました。先週投稿していたガートレーのPRZ(潜在的反転ゾーン)は109.518円。この価格帯を少しに上抜けて月曜日に下落し、週の半ばに横向きとなり、金曜日の雇用統計で再び下落という流れでした。
なお、ドル円は、短期足ばかり見ていると、私達がどこにいるのか見失いがちですが、日足のチャートを見ると、今年頭からの上昇が伸び切った「ザ・伸び切りゾーン」にいることがわかります。今年1月の安値と3月の高値を使ってフィボナッチを引いてみてください。
フィボナッチリトレースメントのレベルを見ると、これまで記載している107.702円が38.2%と重なっているのが見えると思います。
この107.702円を下に割ることがなければ、ドル円の次のターゲットは113.244円あたり。逆に、この価格帯を下に割ってきた場合は、フィボナッチリトレースメントの次のレベルの106.8円から、今年の年ピボットのある105.537円まで深いプルバックをすることも十分考えられます。
DXYとEUSUSDの次の節目がサポレジとなるか?
DXY(ドルインデックス)については、3月31日からの下落の波が、フィボナッチを使った「ザ・伸び切りゾーン」を超えていると記載し、現状は変わりません。途中で反発しましたが、反発後からは再び下げに転じました。EURUSDも「ザ・伸び切りゾーン」から、$1.21060あたりを無理やり上抜けていたような動きで、下落してきていた背景があります。
今週の動きを見ると、ユーロドルは水曜日に下げ止まり、反発してきた後、雇用統計でさらに上昇という格好です。EURUSDの場合、雇用統計の前日の木曜日に、売りの5-0パターンが検出されていたのですが、ここしばらく、短期足で出る5-0パターンの場合、一時的にプライスアクションが出ても、そのパターンが示す方向へと動かないケースが多くなっているため、今回もこの5-0パターンのPRZは突破されるかなという目線で見ていました。結果的に金曜日にこのPRZを突破して、上昇しています。
が、気になるのは、今いるベアリッシュなシャークパターン。また、ユーロドルは3月末からの上昇の波、DXYは下落の波に対してプルバック(ユーロドルは押し目、DXYは戻り高値)が浅いままになっています。言い換えると、フィボナッチリトレースメントの最低レベルの38.2%までさえ戻していないままになっている相場環境です。
なお、DXYにいるブリッシュなブラックスワンのPRZはもう少し下の方なので、EURUSDがシャークで少しプルバックして、画像の上にある$1.22666まで目指すようなプライスアクションを見せれば、この価格帯に到達した後の方が重要になりそうです。
その他、先週記載していたCHFJPYについては、大きなレジスタンスの120.135円を上抜けしていますが、引き続き巨大なブラックスワンパターンは居座っています。ちょうど金曜日の終値で、フィボナッチ比率が1.618の黄金比率になっているので、プルバックには要注意という場面です。
CADJPYも先週のモンスターバタフライパターンのPRZを少し上抜けて金曜日を終えていますが、ハーモニックパターンのPRZを突破した、あるいはパターンがMT4上で消えたと言って油断するのは禁物かもしれません。先週の記事をご参照され、PRZのある価格帯にラインを引いておくといいかもしれませんね。
GOLD:$1807.07とブラックスワンパターン
ゴールドは、月足に大きなベアリッシュな変形バットが居座る相場のまま5月に入り、ドル売りもあるためか、3月にダブルボトムを付けて上昇してきています。
キーレベルは$1807.07で、ここを上抜けていますが、迎え撃つは日足の長期移動平均線とベアリッシュなブラックスワンパターン。ユーロドルと同じで、米ドルがプルバックを始めるタイミングでゴールドもプルバックをする可能性がありそうですが、キーレベルで支えられるかに注目です。
DJI:三角持ち合いからのスラスト vs 年ピボットR1
先週、以下のようなことを記載していました。
トレードを始めると、値動きに反映される要人発言、ニュース、指標発表など、何かがあるのを24時間追っていないといけないのか?という気持ちになることがあります。でも、ダウ理論にある「平均はすべての事象を織り込む」ということを思い出すと、その時の値動きに飛びつくトレードにはリスクがあることがわかります。短期足で動いても、いずれは収束するからです。
今週はNFP、米雇用統計の発表がありましたが、発表後のプライスアクション、何だったんでしょうね。雇用数や失業率が悪いのであれば、悲観的で売りではないか?と思いたいのですが、「おいおい、逆走かよ」状態です 笑
「平均は全ての事象を織り込む」というのか、DJIは行くべき方向に向きを変えて上昇してきています。
先週、DJIは、エリオット波動、チャートパターン、ハーモニックパターンを使うそれぞれのトレーダーの目線が一致しているような絵柄になっているのかもと記載していましたが、形成していたトライアングルを行ったり来たりで、上抜けまでに結構時間がかかりました。途中、トライアングル下抜けかという動きも見せたのですが、結果的に上抜け。
チャートに記載したYPR1というのは、年足ピボットR1となります。到達しましたね。
トレードの基本として学ぶ、「三角持ち合い」からの上抜けと、エリオット波動のトライアングルからのスラストに優位性が出そうな場面です。先週の記事もご参照ください。
US30キャッシュの方は日足で、ベアリッシュなブラックスワンパターンが検出されています。
また、気になるのは、NDX(ナスダック)です。特にUS100キャッシュのチャートを見ると、高値更新どころか、ダブルトップのネックラインあたりをうろうろしているありさまです。
SPXは$4280.54あたりに年足ピボットR1があり、ここまであとちょっとなので、これはヒットする可能性が大きいですよね。週明け、ナスダックがあまり動かず、SPXが年足ピボットにタッチした時、ダウも待ってましたとばかりに動き出す可能性があるかもです。
また、XLF(金融セレクト・セクター SPDRファンド)やKBE(スパイダーS&PバンクETF)のチャートも、キーレベルには到達しています。
こちらはKBEのチャート。左端にD地点だけ見えるブルーのパターンは売りのバタフライパターンのD地点。そして、その後のプライスアクションで、形成されているのがガートレーパターン。
緑のボックスは、窓を開けていた価格帯。もう少し上げてバットパターンになってもおかしくはないです。それでも、ここでは見えませんが、チャートの左端に延々と続いている上昇の波のフィボナッチは結構な伸び切りゾーンにいますので、このチャートも来週見ておいていいかもしれませんね。
5月に入りあっという間に1週間が過ぎてしまいましたが、来週は、いいニュースや悪いニュースなどに関係なく、チャートの節目とフィボナッチのレベルで、ボラティリティが高まる可能性もありそうな相場かもしれませんね。
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