プライスアクションとテクニカル分析:重要なレジスタンスをヒットした米国債とEURUSD。GET READY!

今週のプライスアクションから、結構大切なものが見えてきた感ありです。ドル円、ユーロドル、クロス円が微妙な価格帯にいるほか、米国債のプライスアクションは見逃せないですね。来週のプライスアクションのシナリオと今の様子をサクッとシェアします。

プライスアクションとテクニカル分析という基本

Trend lines, Resistance and Support, Pivot Points, Fibonacci: USDJPY, EURUSD, ZN1, ZB1

ワンモアアップとワンモアダウンで焦らない

ドル円:3ドライブパターンの後、キーレベルでぴったり止まる!?

ここしばらくの下落の波のフィボナッチエクステンションが5%に到達していたので反発してもおかしくない状況ではありました。すでに出現していた3ドライブパターンも手伝って、反発上昇。キーレベルの132.163円を上に抜けたのですが、火曜日に下に突き抜けて、金曜日はこのラインでうろうろ状態となりましたね。

132.163円の辺りには、日足の20MAが上から降りてきているのでレジスタンスになっているほか、月曜日につけた高値の133.771円あたりには年足レベルのボリンジャーバンドも走っており、この辺りは結構なレジスタンスのエリアとなっている感あり。

なお、3ドライブパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)が128.812円にありましたので、引き続きこの価格帯にラインを引いておいてもいいですね。

EURUSD:またかよ!?トレンドラインがレジスタンス

EURUSD Blackswan ユーロドルのブラックスワン 8 April 2023おなじみの月足のトライアングルの下限ラインがまたレジスタンス。画像ではやや右上がりの濃紺のラインになります。

このラインが意識されているのがかなり明確ですよね。ブラックスワンが出現しておりますが、PRZ(潜在的反転ゾーン)はまだ上の方なので、先週記載したように$1.10981までぶっ飛んでくる可能性が残っています。

逆にこの下限ラインがレジスタンスとして来週も機能するのであれば、深いプルバックもシナリオに入ってきます。

DXY(ドルインデックス):ワンモアダウンもあり?

そして来週面白くなりそうなのが、ドルインデックス(DXY)。基本的には、EURUSDと反対の動きをするので、こちらには買いのブラックスワンが居座っている環境になりますが、PRZ(潜在的反転ゾーン)は$100.60あたり。

$100.70-100.80あたりには日足と週足のボリンジャーバンドの2シグマがいるので、ここまで落ちてきてくれた方が、わかりやすいです。さらに下まで落ちると$98.903あたりがサポートになりそうです。

なお、以前記載していた$107.683あたりにあいている窓を埋めるのかどうかは、今週の動きでもわからないままでしたよね。来週埋めに来るのか?下の別の項で探索しましょう。

クロス円の年ピボットポイントとハーモニックパターン

先週投稿していたガートレーパターンのいるスイスフラン円。想定通り、軽く反応した後、146.571円というキーレベルを狙って再上昇中ですね。なお、現在は売りのブラックスワンパターンになっているので、このキーレベルがレジスタンスになるかに注目です。

ポンド円は、165.325円のキーレベルがレジスタンスになり、止められていましたが、火曜日にこのラインを上に抜けて行って来い。火曜日の高値から落ちた要因の1つは、166.269円にあった今週のウィークリーピボット。もう少し上には今月のマンスリーピボットR1もあります。プルバックするのであれば、マンスリーピボットがある162.920円まで落ちてくるシナリオをオンにしています。

CADJPY Bullish blackswan カナダドル円ブラックスワンとサポート 8 April 2023

カナダドル円は、週足と日足のブリッシュなブラックスワンに反応して反発。最強レベルの98.834円の少し手前でプルバックしていますが、このレベルを上に抜けるかどうかに注目。

なお、このパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)も下の方にあるので、少し厄介な動きになりそうですよね。

ユーロ円もキーレベルの144.359円がレジスタンスになっていますね。この辺りには年足レベルのボリンジャーバンドのシグマ1も重なっているので、来週上に抜けてくるのか?注目しましょう。

豪ドル円も引き続き、日足のブラックスワンと週足のシャークパターンで一旦は反応していますが、89.412円にきーれべるがありレジスタンスになっています。引き続き、84円後半と85円あたりまで下げてくるシナリオはオンです。

ゴールドはバタフライパターンと$2057.73でディープクラブパターン

ゴールドスポットのキーレベルは、年ピボットポイントのミドル値$1946.97と年ピボットポイントの$2057.73。現在、直近の上昇のフィボナッチエクステンションの4.236%をヒットしてプルバック。

なお、フィボナッチエクステンションの4.618%と$2057.73がほぼ重なっていますので、ここまで上昇してきてくれた方がわかりやすいです。現在は売りのバタフライパターンがいますが、$2057.73まで上昇すると、ディープクラブパターンが完成予定です。

レジスタンスの$22.806を上に抜けてきたシルバーは、$25.438のキーレベルまであと一歩。今月のマンスリーピボットのR1があるのは、$25.533。これらがレジスタンスゾーンを形成するのは想定できますので、どうせなら、このエリアまで上昇してもらいましょう。笑

米国債のZN1とZB1:年ピボットポイントというふたをヒット!

ここしばらく待っていたプライスアクションを出してくれたのが、米10年債フューチャーズ(ZN1)、2年債(ZT1)、30年債(ZB1)。ZN1とZT1は、ほんのちょっと手前でプルバックしているのですが、ZB1は見事に年ピボットポイントをヒッとしてプルバックしています。

US10Y support 米10年債金利のサポート 8 April 2023こちらは、米10年債の金利のチャート。反転しているすぐ下にあるオレンジのラインは今年のピボットポイント

30年債と2年債の金利も、まだ年ピボットポイントをヒットしていないのですが、10年金利が、30年と2年の金利が年ピボットポイントをヒットするまで待つようなプライスアクションを見せる可能性もあります。そうなると、ドル円、DXY、ゴールドはレンジのようなプライスアクションを見せる可能性あり。

10年金利がもうすでに上昇反転を開始しているのであれば、先ほど見たDXYは、サポートから上昇継続、ゴールドはレジスタンスをヒットして、ここでスパイクを付けて下落に転換という豪快なプライスアクションを見せる可能性があります。

いずれにしても、ZB1は年ピボットポイントを少し上に抜けたけれど、抑えられてヘッドアンドショルダーズパターンのようになって落ちてきているので、来週の米国債の動きはかなり重要になりそうですよね。

DJI、SPX、NDQ:ベアマーケット中のラリー継続。でも、GET READY!

US100、NQ1、SP500:次のフィボナッチレベルとボリンジャーバンド vs ボラティリティ

US100(ナスダックキャッシュ)のキーレベルは今年のピボットポイントがある$12652.35。US500(SPXキャッシュ)も、年ピボットポイントのある$4050.72を上にブレイクしていますが、次のキーレベルは$4100ミドルから後半。US30(ダウキャッシュ)の年ピボットポイントは$32898.38で、次のキーレベルは$34000あたり。

ブリッシュな動きになっているのですが、長期の時間足のチャートを見ると、キーレベルをヒットしては下げて、またキーレベルをヒットしては上げというレンジになっている感あり。上昇トレンド再開という目線にはなりづらいです。

来週は、米国債の動き次第で、ベアマーケット中の反発ラリー終了=下落再開というシナリオに優位性があります。

ダークホースのGER40とDAXはフィボエクステンションに注目。UK100は7874!

DAXとGER40(ドイツ株価指数キャッシュ)のほか、UK100(FTSE100)のプライスアクションは見事ですね。GER40のレジスタンスは、16144.56。

なお、DAXとSX5EのEuro Stoxx 50は、以前記載したフィボナッチエクステンションの4.618%と5%がレジスタンスととして機能しているので、ある意味、米国株価指数よりも先に下落トレンドを再開する可能性があってもおかしくないというシナリオをオンにしています。ニュースが何であれ、テクニカル分析では下落してもおかしくないことをすでに示唆しているようです。

エリオット波動の推進波が進行中のようだったUK100は、調整波が終了か?という感じです。売りのブラックスワンパターンが出ているので、7874あたりのレジスタンスに注目。欧州株価指数の下落再開が始まっても慌てないことが大切です。

AAPL、META、TSLAのピボットポイントとVIX、VVIX、VXX 

引き続きボーイング、TSLA(テスラ株)、Appleなどは売り圧力が弱いですが、METAとAppleには売りのブラックスワンがまだ居座っています。トレーディングビューで、これまで記載していたBRK(バークシャーハサウェイ)、TSLA、Microsoftなどのチャートを見てみると、見えてくるものがあります。フィボナッチエクステンションやエクスパンションのどのレベルにいるのか?など、ツールを活用してみておくといいですよね。

VXX iPath S&P 500 VIXフューチャーズや、ボラティリティ指数のVIXとVVIXといった恐怖指数も安値圏にいますが、安値を割りそうで割らない状況ですよね。

今週の動きで新たに見えてきたのは、米30年債の価格と、10年債の金利は、年ピボットポイントをヒットしていること。米国債の売りがこのまま継続すると、金利は上昇しますので、ボラティリティはオンになりそうです。テク、フィナンシャル系に売り圧力がかかると、ナスダックとSPXがプルバックか下落トレンドを再開する可能性が高くなってきているようです。

クレディスイスの後、ドイツ銀行のニュースも出てきていますが、ニュースよりも、DAXやEuro Stoxx 50のチャートを見ておいた方がいいのかもですね。ニュースが何であれ、プルバック、あるいは下落に転じてもおかしくないことをフィボナッチがすでに教えてくれているようです。

また、前回記載したように、4月の新しいウィークリーピボットやマンスリーピボットが活躍しているチャートです。デイトレードであれ、中期トレードであれ、短期から長期のピボットポイントを必ずチェックしておきましょう。

ニュースや経済指標が何であれ、こうしたピボットポイントでは、必ずプライスアクションが出ています。もしかしたら、来週は、GET READY!で、ボラティリティがぶっ飛ぶ可能性がありそうですね。

また何かあればアップしますね。