2月28日投稿のガートレーパターンから上昇を続けたドルインデックス(DXY)は、チャネルの上限をブレイク。ユーロドル、ドル円、ゴールドなど、どちらかというと節目に到達してほしい少し中途半端な環境に見えます。Basic technical analysis is in play for EURUSD.
テキストブック通りのプライスアクション
チャネル、フィボナッチ、コンフルエンスを確認しよう
EURUSDに潜むマルチなチャネルとリターンムーブ
ドルインデックスの買いのガートレーパターンから想定できたユーロドルの動きですが、チャートを少しおさらいしておきましょう。
こちらは日足のチャート。先週の投稿で掲載していた右上がりのチャネルを今週はブレイクしましたね。
ブレイクした後のローソク足を見ると、火曜日と水曜日で抜けたチャネル下限にリターンムーブを付けているのが見えます。
水平線のラインと同じく、チャネル、あるいはトレンドラインを抜けた場合でも、リターンムーブというプライスアクションは頻繁に起こる現象です。
特に、右上がりのチャネルを下に抜けた場合は、火曜日の高値、つまりその前のローソク足の高値を抜けてくる高値切り上げのだましのような形でリターンムーブを展開します。これ、結構重要な点ですよね。
水曜日以降は金曜日にかけて続落していますが、4時間足にズームインしてみます。
4時間足では、チャネル下限へのリターンムーブのプライスアクションに、移動平均線がレジスタンスになっていたことも見えてきます。
移動平均線が垂れてきているのでこのまま下落かという目線も生まれるのですが、今の相場環境は少し中途半端な感じかもしれません。
混在する要素ををまとめてみよう
先ほどは右上がりのチャネルを見ましたが、チャートには右下がりのチャネルも描画できます。そして、金曜日にはこの右下がりのチャネル下限をヒットして、ここで買いのブラックスワンパターンが検出されるという嫌な相場。
また、このパターンがのっかっている下落の波の形を見ると、ABCと3つの波から形成されているように見えます。ブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)は、もう少し下ですが、すでにフィボナッチプレジェクションを使った場合の数値が2.618%であるよと示しています。
このブラックスワンが機能するのであれば、ユーロドルは短期的に反発する可能性があります。
その一方、4時間足のチャートの下に描画した黄色のボックスの存在も気になります。ここは、年足ピボットポイントと、2020年3月の安値と今年1月の高値を使ったフィボナッチリトレースメントレベルの38.2%が重なるエリア。
つまり、ブラックスワンで反発しても、結果的に多くの市場参加者が見ている節目(コンフルエンス)は、この黄色いボックスのある$1.17227ということになるので、ここまで落ちてくれた方が都合が良いことなります。
ここでもう一度、日足のチャートを見てみてみましょう。
上記の日足のチャートにある大きなチャネルを赤で描画しています。2020年3月の安値と高値を使ったチャネルで、木曜日と金曜日のプライスアクションで、この赤のチャネル内に戻ってくるというプライスアクションになっています。
だとすると、一発目の節目は先ほどの$1.17227ですが、このチャネルの下限のあるピンクのボックスエリアも候補となります。
先週投稿した「DXY de D’oh! ドルインデックス・デ・ドォ:DXYはフィボナッチ78.6でブリッシュガートレー」も併せてご参照ください。
ドルインデックスはユーロドルとは反対に右上がりのチャネルを上にブレイクして金曜日を終えている状況です。前回記載した一つ目のターゲットはヒットしていますが、次のターゲットを目指せば、ユーロドルは黄色いボックスまで下落する可能性が高まりますよね。
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