SPXのレジスタンス上抜け、指数間のダイバージェンス、EURUSDとUSDJPYに居座るブラックスワン

一週間が早くも終わってしまい、7月に突入。ベアリッシュなブラックスワンがいるドル円とユーロドルに少し動きが出てきたかなという相場でした。SPXのレジスタンス突破で高値更新という動きにも面白い絵が見えてきます。今の相場環境をサクッとシェアします。

他の指数から仲間外れなDJI:機能しているキーレベル

DJI’s resistance is holding while SPX and NDX go higher. 

しばらく警告が出ているドル円やユーロドル

EURUSDのブラックスワン

EURUSD Blackswan potential 3-wave correction ユーロドルの4Hブラックスワン 3 July 2021こちらはユーロドルの4時間足。今週ずるずると下落していたのですが、週の頭から居座っているのはブリッシュなブラックスワン。

どちらかというと、画像中の黄色の安値を割ってくれることを期待していました。なぜなら、画像中にブルーで描画した1-2-3-4波の動きも想定できたからです。このカウントが正しければ、今いるのは第5波の可能性が高いということになります。

また、黄色の安値を割った時点で、安値更新で下落継続か?という目線と、5つの波が完成しそうなのでそろそろ反発か?という目線が生まれているような相場ではないでしょうか?

なお、ブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)は、以前から指摘しているキーレベルの$1.17227の少し下なので、ここまで下がってくれても問題ないです。来週のプライスアクションを待つしかないですが、ユーロドルが下落トレンドに転換したという目線であれば、来週以降反発して上昇する時に形成する波は、ABCの3波でないといけないですよね。

USDJPY Bearish blackswan ドル円のベアリッシュブラックスワン 3 July 2021この反対にいるのが、ドル円とドルインデックス(DXY)。

4月からのドル円の上昇は、4時間足のチャートを見ていただくと、ジグザグとした調整波のような動きになっています。そして、居座っているのが日足チャートでも見えるベアリッシュなブラックスワンです。

ドル円は、現在、このベアリッシュなパターンが機能して下落してきています。

直近のターゲットは110.699円あたりですが、深くプルバックする場合は、キーレベルの109.904円と107円前半も視野に入れています。ドルインデックスもブラックスワンで、一旦の調整があってもおかしくないという目線になります。

また、ポンドドルにもブラックスワンが居座っていたので、反発の動きは問題なく想定できたと思います。

株式:脇役が主役に追いついた相場

DJI、SPX(S&P 500インデックス)、RUT/RUI

先々週の記事では、年足ピボットをヒットしていたIWM(iシェアーズ・ラッセル2000 ETF)や個別銘柄をリストアップしていましたが、今週は、SPXがレジスタンスを上抜け。上抜けでも問題ないです。なぜなら、指数間の動きがまだ揃ってないというちぐはぐ相場にいるからというのが理由のひとつになります。

とりわけ今週見ていたのは、主役級のSPXに並んで知られている脇役ながら重要なSPY(S&P 500ETF)。

SPXが年足ピボットR1をヒットした時に、SPYはまだヒットしていないという相場環境でしたので、早くヒットしてくださいねと感じでチャートを見ていました。そして、今週、SPYがようやく年足ピボットR1をヒットしてくれました。

そして、それだけではなく、このR1を上抜けしているありさまですが、一緒に上昇しているSPXは、次のキーレベルである$4,350あたりに到達してしまっている状況。

また、NDX(ナスダック)のキャッシュ(US100)は、SP500キャッシュやダウのキャッシであるUS30と異なり、年足ピボットR1をまだヒットしていません。US100のキーレベルは$14,955.69。あともう少しですので、ヒットしてもらうのを待ちましょう。ナスダックがヒットするまで、SPXももう少し上昇する可能性はありそうです。

その一方、ダイバージェンスを考えた場合、SPXやNDXに比べて、高値更新をしないでうろうろしているDJIとDJIのキャッシュの動きは気になるところではないでしょうか?

US30もDJIも、以前から記載しているキーレベルの辺りを上抜けしたように見えますが、特に、DJIの次のキーレベルは、$34,878あたり。これを超えたとしても、その後のプライスアクションが大切になってきます。

RUSSELL 2000(RUT)とRUSSELL1000(RUI)も値動きが揃っていないダイバージェンス状態になっていますね。トレーディングビューでRUTやRUIと入力てしてチャートを見てみてください。RUIは、SPYやSPXと似た動きで年足ピボットR1を少しを超えてきていますが、RUTは年足ピボットに少なくとも5回は抑えられている相場です。DJIと同じく、トップアウトした可能性も視野に入ってきます。

同じく、IWM(iシェアーズ・ラッセル2000 ETF)も、年足ピボットR1で抑えられています。ダークホースなGER30も、15,726.23のレジスタンスが効いている相場です。このレベルを再度抜けても、次の15741あたりの見えないレジスタンスが効けば、要注意な相場ですね。

仮に、DJIとUS30キャッシュ、IWM、RUTがすでにトップアウトしたとするならば、今週のSPX、SPYの上昇の動きにはやはり気を付けたいところです。ナスダックも、あと約240ポイントほどでレジスタンスに到達するのですが、その後のプライスアクションが非常に大切ですね。

とりわけ、ドル円のベアリッシュなブラックスワンが、短期的にでもリスクオフを示唆している可能性もあるので、株式市場に急な動きが出てきても、焦らずに行きましょう。