先週見ていた米ドルの動きを振り返ると、ハーモニックパターンで反転したものの、PRZ(潜在的反転ゾーン)を一旦突き抜けてから逆走するなど、トレンドのない鬼相場になっています。確かに米ドルも連動するものがレンジだと動きずらいのだと思いますが、一週間を終えて新たに居座るハーモニックパターンをシェアします。USD failed to sustain its up-move, so did WTI.
古株の5-0パターンと61.8%パターン、頼むよ!
Dollar straight pairs have bullish harmonic patterns
(注:この記事は2020年4月18日に投稿していたものです)
長期の移動平均線を見ておく!?
ドルストレートは先に米ドル売りのシナリオに
先週記載していたドルインデックス(DXY)やユーロドル(EURUSD)の画像で、ドルインデックスに出ていたガートレーパターンは意識されたのですが、PRZ(潜在的反転ゾーン)を突き抜け、短期的に先に米ドルが売り込まれて、その後買われるという荒波コースのシナリオで動きましたね。ドルインデックスの節目は$98.662で、この価格帯の少し上まで到達する動きを見せました。
ユーロドルは、先週検出されていた売りのバタフライパターンから、一旦は下落も吹き上げましたね。でも、その後は、結局下げてきたというのが今週の動きです。
ここで、年足ピボットのS1である$1.08813の下に潜り込んでから、金曜日にリターンムーブを付けるような動きをみせています。
現在検出されているのは新種のハーモニックパターンであるサイファー。サイファーが完成するD地点は、ガートレーと同じフィボナッチリトレースメントレベルの78.6%を使います。
火曜日から水曜日にかけて形成した高値のため、上昇継続か?と見せかけて、逆走する憎いパターンです。
また、ユーロドルには$1.10532あたりまで上昇する余地も残っています。なぜなら、長期の移動平均線にタッチするという値動きは、過去に何度も発生しているからです。この場合、ドルインデックスは、もうひと下げする可能性があるので、トレンドレスの難しい相場になりそうです。
ポンドはポンド円もチェック!?
こちらは、ポンドドルの5-0パターン。久しぶりに登場してくれました。
画像にあるように、4時間25MAがレジスタンスになってレンジになっています。ポンドドルはこのレジスタンスの上にストップがたまっている可能性があり、抜けると吹き上げそうですね。
また、この状況から見えるのは、ユーロドルも同じで、長期の移動平均線まで、もうひと上げしてくる可能性です。下記のゴールドの所で記載していますが、ポンド円には61.8%パターンが検出されています。ポンドの動きには注目です。
ドル円については、金曜日の閉場後、ふたを開ければ、月曜日の安値と同じ価格帯にいて、面倒くさい相場環境になっています。おそらく、その背景には相関する相手が高値更新しそうでありながら、フィボナッチが伸び切っているため、レンジになっていることがあると思います。この相関する相手がフィボナッチの「ザ・伸び切りゾーン」から反落して爆下げすると、ドル円は要注意のペア、でもトレンドが出るペアとなりますので、また追って投稿しますね。
米ドルトルコリラ(USDTRY)のレジスタンス
こちらは、米ドルトルコリラ(USDTRY)で、年ピボットR2で売りのブラックスワンパターンが出ている相場環境です。
米ドルの動きは、今しばらくエッジのあるエントリーポイントまで待ちます。
とりわけ、ユーロドルやポンドドルが反発してくると、ドルインデックスは下げてくるので、米ドルの売りという目線になりやすいですが、相場全体を見ると、米ドルの売りが継続しない可能性も示唆されているので、もうしばらく様子見です。
コモディティ:WTI原油とゴールド
ゴールドの61.8%パターンと第4波の可能性!?
ゴールドは、ターゲットのひとつであった$1684.76で出たブラックスワンで、一瞬止まってレンジとなりましたが、PRZ(潜在的反転ゾーン)の上限いっぱいまで伸びてきましたね。
その後は、目の前に迫っていた$1739.06をヒット!
ゴールドでは、以前の記事でも記載したように推進波か調整波かという大きなシナリオの枠ぐみがあり、月足と日足のフィボナッチリトレースメントレベルの78.6%がキーレベルになっている相場環境です。
現在検出されている61.8%パターンは、直近の重要な安値に対するフィボナッチリトレースメント61.8%まで押しを付けたことを意味する重要なハーモニックパターンで、これが示唆するのは、エリオット波動分析の視点を取り入れよということかもしれませんね。
この61.8%のPRZ(潜在的反転ゾーン)の下に、仮で青色で4という数字を描画しています。これが意味するのは、3月上旬からの上昇である推進波で、現在第4波にいる可能性があるよということです。だとすると、最後の第5波が残っていることになり、黄色で示したエリアあたりまでもうひと上げする可能性があります。逆に言えば、高値更新失敗に終わる、または、高値を更新したような値動きでもフィボナッチ1.13%と重なるあたりで上ひげローソク足になって第5波を終了して下落を開始するといったシナリオも描けます。
買い目線は、ユーロドルとポンドドルの買いのハーモニックパターンともつじつまが合いますよね。ゴールドのキーレベルは、$1684.76と$1739.06。シルバーは$14.915と$15.23あたりのエリアがレジスタンスです。
WTI原油のバタフライパターン
現在、バタフライパターンが出ております。また日足のチャートを見てみると、きれいな5つの波からなる推進波を築いているのが見えませんか?
バタフライパターンで小さいサイクルの5波が完了したとすれば、一回り大きなサイクルの第3波が終わり、原油は第4波のジグザグかトライアングルなど調整の動きを見せる可能性もありますね。
長期的にはWTI原油はダウントレンドの波を築いているようです。WTI原油のキーレベルは、$26.20、$30.73、$41.85です。
株式指数:ダウ、SP500はリターンムーブ?
SP500キャッシュやダウのキャッシュには売りのブラックスワンやABCDパターンが連続してい出ているものの、上昇している相場。空いた窓を埋めに来る可能性と、ユーロドルやポンドドルと同様、長期の移動平均線までリターンムーブを付けている可能性があります。
先週も触れたのですが、米ドルとドル円は短期的に下げる荒い値動きを見せても、他の要因が買いを支える可能性がまだ残っています。来週は、ゴールド、原油、ユーロ、ポンドが買われる可能性が大きいので、短期的なトレードでセットアップをしてもいいかもしれませんね。
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