今週は米株式が大きく崩れたのですが、ユーロドルはFOMCでレジスタンスをヒットして節目まで下落。ドル円も先に下落していたのですが、再びキーレベルに到達。リスクオフのようで、そうでなさそうな何かがずれている相場環境のようです。
弾ける人と弾けなかった人がいた相場
Gold and Silver failed to breach stiff resistance.
(注:この記事は2020年6月13日に投稿していたものです)
先に動いていた通貨とセンチメント
ドル円が先行したような相場
先週大きく上昇していたドル円ですが、今年の年足ピボットポイントの108.497円にリターンムーブを付けた後も、以前記載していた106.549円まで下落。この節目は3月、4月、5月と意識されてきた価格ラインなので、しっかりとラインを引いておきます。
現在でも、週足に居座る買いのABCDパターンがいますが、上から月足、週足、日足の20MAが並んでいる状況。106.549円を下に抜けると次の節目は、105.44円の辺り。
ユーロドル、ポンドドルvsFOMC
ユーロドルは、先週投稿した日足のバットパターンが健在。FOMC以前から、ユーロドルの価格は直近高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの88.6%付近にいるよと警告をしてくれていました。
こちらは、10日にキャプチャ―していたユーロドルのシャークパターン。その後の動きは、上にスパイクを付けて下げてきました。
再び、キーレベルである$1.12252で今度は、買いのブラックスワンも検出されている相場です。先週の投稿のように、$1.15721まで上昇する可能性も考慮に入れています。
ポンドドルも同じく、FOMC以降下落を続け、現在、買いのシャークパターン。一旦は反発を想定しますが、ポンドドルのキーレベルは、$1.26150。
クロス円:年ピボットとチャートパターンが素直に効く
クロス円は、先週記載したように、すでに上昇の波が「ザ・伸び切りゾーン」にいたのと、超長期の移動平均線、年足ピボットの節目、長期のボリンジャーバンドなどレジスタンスが明確でした。カナダドル円、豪ドル円、ポンド円など、FOMCよりも前に、すでにヘッドアンドショルダーズパターンを形成しましたね。クロス円は、「リスクリワードの逆転」となった相場のようです。
コモディティ:ゴールド&シルバー
先週の投稿以降、上昇してきたゴールドとシルバー。リスクオフで買い上げた動きになっていましたが、後半は、また失速。ゴールドもシルバーも5月の高値を超えられなくて、ドカーンと弾けてないのが気になりますね。
ゴールドには一本、強烈なラインが走っています。以前から意識されている$1739.06にはラインを引いておくとよさそうです。なお、ゴールドのフューチャーズは$1755-57あたりに強烈なラインが走っています。
ゴールドもシルバーも、以前から記載しているキーレベルの価格帯が明確で、先週のシナリオが有効な相場環境です。週明けのプライスアクションを見ていきましょう。
国債:米金利はプルバックの後を考える
先週、なかなか円買いに傾かなかった理由のひとつが米国債の動きだったようですが、今週は国債が買い上がり、金利は下げてきましたね。
米国債10年物(US10Y)のチャートをトレーディングビューで見てみてください。先週の画像でも記載していたピンクのラインは長期のトレンドライン。
このチャートを見てわかるのは、FOMCのあった10日より前から始まった金利のプルバック。ドル円がすでに下落を始めていたのと連動している絵が見えます。
そしてFOMCでプルバックを継続した後、リスクオフでさらに下落継続。
なお、金利はずいぶん前の投稿で記載したのですが、今年初めからの下落の波を見ると、すでにフィボナッチエクステンションの5%をヒットし、「ザ・伸び切りゾーン」にいて「調理しすぎ」の環境のようです。また、他の金利を見ると、直近では上昇しているのが気になりますね。ドル円をしつこく売っていくにはリスクもあるというシナリオを持っておくといいのかもしれません。FEDより、チャート。米ドルの売りとユーロの買いが弾ける可能性もあるような相場になるでしょうか?
ダウ、S&P500、ナスダック
11日に大きく崩れた米株式。ダウ(DJI)のチャートをちょっと見てましょう。
画像の赤の点線は、2007年から2009年の安値に向かって引いたフィボナッチプロジェクションの2.618%がある$26702。ここに今年のピボットも重なっています。
この価格帯をギャップアップした後、ギャップダウン。なお、11日の下落の波はフィボナッチエクステンションの5%に到達しています。今の価格帯からの突っ込み売りはリスクありですね。
こちらは、MT4でトレードできるダウのキャッシュUS30のチャート。下落の波が伸び切って、買いのシャークパターンと金曜日の手じまいが重なり反発。黄土色のラインで示したようにもうひと下げしてから、反発するシナリオと、このままシャークパターンで上昇するシナリオが想定できます。
SP500とナスダックには買いのブラックスワンが居座っています。
買い上がるのであれば、考えられるのは売り込まれたセクターの買い戻し。週明けすぐに全力で売りのポジションを持ちづらい環境になっています。
なお、ダウについては、下記に記載した3月7日投稿の記事もご参照ください。
その他の参考記事
5月19日「Goldと円の短期的な動きに注目♪EURUSDのクラブパターンと長期移動平均線-EURUSD Crab Pattern」
5月30日「シルバー:節目から上昇した後の動きに注目♪ABC、フィボナッチ、チャネルから見えるもの ‐ Silver in ABC?」