先週DXYとGoogleのプライスアクションを見てみました。DXYは上ひげローソク足の後下げています。Googleは節目で抑えられて、その後、ギャップダウン。今回は、ローソク足のプライスアクションが見えるチャートで、オシレーターのダイバージェンスが気になってきたので、一緒に見てみようと思います。DXY has been sliding after NFP while Google gapped down after hitting a confluence area.
ダイバージェンス&ヒデゥンダイバージェンス:ハーモニックパターンと相性がよい
Price action: Divergence and harmonic patterns work well together
NFPで爆上げかと思いきや、もめて下げてきたDXY(ドルインデックス)。先週出ていた週足のDOJIの後、陰線で週を終えました。日足だと、先々週の火曜日にボリンジャーバンド2シグマを超えてから、強烈な包み足の陰線が水曜日に出て、戻されました。そして、昨年の年ピボットポイントS1でもめたレジスタンスゾーンから、再度、押し出された格好です。そこで、気になったダイバージェンスとヒデゥンダイバージェンス。早速、見てみましょう。
ダイバージェンスはハーモニックトレードの味方
ダイバージェンスだけではなく、ヒデゥンダイバージェンスを知ると、チャート分析の視野が広まりますね。ヒデゥンダイバージェンスは、トレンド相場では、トレンド継続のサインであると言われています。フィボナッチの主要レベル、サポレジ、ピボットポイントなどが重なるコンフルエンス(節目)のエリアで、MACD、RSI、ストキャスティクスといったオシレーターが、ヒデゥンダイバージェンスやダイバージェンスを見せ始めるとプライスアクションが活発になります。
そして、そのような節目でハーモニックパターンが検知されるとプライスアクションはかなり強烈になります。とはいえ、ダイバージェンスとヒデゥンダイバージェンスの違いがよくわからないとこんがらがっているかもしれませんので、少し見ていきます。
1.ダイバージェンスとみる場合
下の画像は、米ドル・カナダドル(USDCAD)の月足のチャートです。FXを学びだして間もないころに出た月足の巨大な売りのガートレーです。
まず、大きなガートレーのX地点で示したこの高値に対してつけた戻り高値(ガートレーパターンの完成地点であるD地点)が、この高値を超えていないことが大前提です。
そして、次に、D地点に向かう前に形成したC地点からD地点への上昇トレンドの最終段階あたりに注目してください。価格の上昇に対して、オシレーターがダイバージェンスをつけています。つまり、大きな上ひげローソク足が出るまでの直前の動きに対して引いた右上がりの赤いラインと比べると、濃紺のRSIのオシレーターに表示した赤いラインは左下がりで切り下げています。
これが、通常のダイバージェンスです。
2.ヒデゥンダイバージェンスとみる場合
これは、上記の画像で見た場合、大きなガートレーのD地点が、以前につけた高値であるX地点を超えていないままの状態で、ピンクのMACDと緑のストキャスティクスでは、すでに買われすぎが示されていることを指します。
私もよく頭が混同していたのですが、このような高値が切り上がっていない状況で、オシレーターが買われすぎになっている場合は、次のLeg(この場合なら、次の下落の動き)のために、弓やゴムを引っ張っているような状況になっている可能性が高いです。
月足を例にすると、長い期間なのでピンとこないかもしれませんが、日足、4時間足、1時間足、30分足、15分足などでもよく出てきます。すでにトレンドが出ているトレンド相場なら、ここが「押し目買い」や「戻り売り」のポイントであり、さらにこういった場面でハーモニックパターンが検出されると、かなり強烈な恐るべきプライスアクションとなり、エントリーにもエッジが出てきます。
学び始めて間もなかった当時、短期足に落としても、どこがエッジのあるショートエントリーなのかよくわかってなかったと思います。でも、こういう長期足のパターンは、長期でポジを保有できるので取ってみたいですよね。昨日のレビューで米国の30年債に月足で出たガートレーを掲載しましたが、状況は似ていて、これが機能すると、スイングトレードに向けて長期戦です。その他の最近の動きを下記に掲載していますので、時間があれば見てみてください。
プライスアクションの事例
AUDUSDのヒデゥンダイバージェンスとダイバージェンス
ちょっと気になるので、豪ドル・米ドルのペアも付け足します。現在スリードライブパターンと、上からのトレンドラインで抑えられて下落しているAUDUSDです。
直近安値を割らないで水色のエリアあたりで支えられた時に、価格が安値を切り上げているのに、オシレーターが低い値を更新という絵になれば、ヒデゥンダイバージェンスを形成し、反発する可能性があります。つまり、価格は下がっていないが、オシレーターは下に弓を引っ張っているという感じです。
また、チャートをよく見ると、トレンドラインから反落し始めた地点ではその前の高値を更新しているのに、オシレーターは更新失敗で、通常のダイバージェンスが発生していましたね。
プライスアクションその2として掲載したGOOGLE株
レビューでも記載したGoogle株。MT4で見えるGOOGLE株だと、年ピボットには到達しており、ギャップダウンしたのは納得できますが、TradingViewで見るチャートで下記の画像と同じものだと、「ん、届いてないではないか?」という状況でした。
でも、すでに、週足と日足でガートレーが検知されていたのと、年ピボットポイントR1は、フィボナッチエクステンションの4.236%のレベルの少し手前ですので、フィボナッチトレードという目線から見ると節目にはいたようです。
描画したガートレーのPRZ(潜在的反転ゾーン)は、最大値まで引っ張った場合ですが、逆に言うと、MT4で見えるチャートでは、ガートレーのPRZの奥深いところまでいかずに、素直に落とされていることになります。月曜日に、ギャップを埋めに来るのか、さらに上がってくるのかわかりませんが、青いパターンは、フィボナッチプロジェクションの2.618%と1.618%を見るために描画したもので、この辺りまでくれば、またプライスアクションに注目です
Google株の場合、特にMT4のチャートでもダイバージェンスが見えないのですが、2.618、0.114(=0.886)、0.214(=0.786)といったフィボナッチ数値が揃うレジスタンスで、チャネル上限と年R1も重なり、下落しています。
レジスタンスエリアにあるずいぶん前の高値を超えてはいませんが、オシレーターは、一応、買われすぎのエリアにいるのは確かです。ここからオシレーターが下げてくるのかを見ながら、今の価格が当面の高値として機能するかを見ていきます。