先週の下落から反発したDJIや高値更新のナスダックのほか、スーパーサーズデー(Super Thursday)で反発したユーロポンド。豪ドル円のハーモニックパターンも機能した相場でした。来週のプライスアクションが楽しみなSPXなど、今の状況をシェアします。
DJI:抵抗帯へのリターンムーブか、それとも。。。
Yearly Pivot resistance in play and SPX has caught up with DJI.
イベントでハーモニックのユーロポンドなど
EURGBPのABCDパターン
6月24日のバンク・オブ・イングランドによるスーパーサーズデーのイベントで、ポンドは短期的に荒れることが想定できた相場でした。
こちらのチャートは、23日にキャプチャ―していたEURGBPのチャート。チャネル内をジグザグと下落した先にはブリッシュなABCDパターンが検出されていました。
ユーロの買いが示唆されている相場ということになりますね。
EURGBPのガートレーパターン
こちらは、日足のチャート。ブリッシュガートレーパターンが検出されており、スーパーサーズデーを起点にユーロの反発が想定できた相場でした。
なお、画像中ブル―で引いたラインは、意識しておきたい価格ラインで、ユーロポンドが上昇した場合に超えてほしくない価格帯にみえます。ヘッドアンドショルダーズパターンのネックラインとも捉えることができますが、ここでもう一つ付け足したい視点は、エリオット波動の5つの波からなる推進波の動きになります。
画像左よりの昨年9月の最高値からの下落を第1波、次に上昇してつけた戻り高値を第2波と仮定すると、12月からの下落は第3波となり、現在、第4波の修正波にいることが想定できます。
ガートレーパターンで反発した場合、この日足で発生している下落トレンドに対するカウンタートレンドの動きを見せるという解釈になります。また、エリオット波動のガイドラインにあるように、第4波として上昇した先の高値は、第1波の価格帯となるブルーのラインと重なってはいけないと理解することもできます。
実際、ガートレーパターンが示唆している上昇した場合のターゲットの1.618%はブルーのラインの下にありますね。また、この1.618%の少し下にはオレンジ色で示したように長期移動平均線が走っています。この辺りの価格エリアがレジスタンスになる可能性が高いです。
とはいえ、これは日足のチャートなので、カウンタートレンドとして上昇するピップ数は多いので、トレードすることは可能のようです。
こちらは、ポンド円に23日に出ていたベアリッシュブラックスワン。
EURGBPの買いのハーモニックパターンと対照的でポンドを売るというシグナルが出ていたことになりますね。
豪ドル円のブリッシュバタフライのその後と他の通貨ペア
こちらは、先週触れていた豪ドル円のブリッシュバタフライからの動き。今週は続伸し、金曜日に日足の25MAと50MAが重なるエリアまで到達。
ヘッドアンドショルダーズパターンの右肩を形成しているのか、それとも86.253円あたりを目指すかはちょっとわからない相場ですよね。崩れた場合は79.654円あたりから80円あたりがサポートになりそうです。
ユーロドルは動きが出ないうろうろ状態ですが、4時間足を見ると、先ほどのユーロポンドのチャートと似たようなプライスアクションになっているようにも見えます。
ユーロドルのここしばらくの上昇は、ボリンジャーバンドはみだしからの反発の上昇。ですが、その動きはジグザグとしていて、第4波の調整波の可能性もありそうに見えませんか?反発してきた場合のキーレベルは$1.20300あたりから$1.20650あたりの価格帯になりそうです。
ポンドドルは、EURGBPで見たように売りの動きになっていますが、現在、長期移動平均線で支えられて、ブリッシュクラブパターンが検出されています。短期的にはユーロドルと同じように反発してくる可能性があります。
USDCHF(ドルスイス)は、キーレベルの$0.91794をまたいでうろうろしていますが、日足の20MAは、週足の20MAの下にあります。$0.90900あたりまでプルバックする可能性も考慮です。
短期的に米ドルがプルバックする可能性も考慮していますが、悩ましいのは、ドルインデックス(DXY)が水曜日と金曜日の安値でダブルボトムを形成かという場面にいることです。逆に言うと、ポンドドルやユーロドルの反発上昇がごく短期的で、米ドルが上昇を再開する可能性もあるので、週明けのプライスアクションをしっかりとみていきましょう。
金利:ZN1(T-Noteフューチャーズ)
こちらは23日にキャプチャ―していたT-Noteフューチャーズのチャートです。以前から表示しているピンクのエリアがやっぱり焦点になっているような相場です。
先週表記していたマンスリーピボットと長期トレンドラインが機能しているのですが、25日の金曜日に、このピンクのエリアを下抜けし、ZN1のキーレベルである131.27で再び攻防しているのがわかります。
また、このチャートに出てきたのは、バタフライパターンの候補。トレーディングビューで使える新しいハーモニックパターン検出ツールを使っているのですが、ここまで下落するのかという相場になりかけています。仮に下落するのであれば、米ドルがさらに上昇するシナリオに優位性が出ますよね。
主役がレジスタンスに!?
SPX(S&P 500インデックス)
先週の記事で、年足ピボットをヒットしていたIWM(iシェアーズ・ラッセル2000 ETF)や個別銘柄をリストアップしていたのですが、今週、ようやく、SPXが年足ピボットR1をヒットしてくれました。
SPX、SPXのフューチャーズのES1、US500キャッシュのそれぞれを見た時に、年足ピボットR1を先にヒットしていたのがUS500で、SPXとES1はまだヒットしていないという、ちぐはぐした動きだったので、すべてが揃って年足ピボットR1をヒットするまでは、売りは踏み倒されるかなという目線で見ていました。
こちらはSPXの日足チャート。US500キャッシュのチャートには、ずいぶん前からブラックスワンが検出されていたのですが、SPXも、金曜日に年足ピボットR1をヒットして、ブラックスワンが登場。新しいインジケータで検出されたものの上に、わかりやすいように手描きでパターンをなぞって描画しています。
年足ピボットR1まで到着するのに結構かかりましたが、これを少し超えて上昇した場合でも、その後のプライスアクションが非常に大切になります。
なぜなら、5月に同じように年足ピボットR1をヒットしたDJI(ダウ)のプライスアクションを見ているからです。年足ピボットR1を上抜け後、ギャップダウンして、その後何度も止められていますよね。
DJIやUS30キャッシュがトップアウトしたとするならば、今週の上昇の動きは、年足ピボットR1へのリターンムーブであり、「ブルトラップ」の動きであってくれなければならないことになります。
なお、ナスダックは、US100も、NDXも年足ピボットをヒットしていません。ナスダックだけ独歩高となることはよくあることなので、週明けのプライスアクションを待つしかないですよね。何かあればまたアップデートします。