先週は、SP500とダウが上昇するプライスアクションを見せたほか、「ここを抜けると目線を変えたほうがいいかな?」という価格ラインに触れそうで触れなかったEURUSDのプライスアクションも結構なものでした。今週は非常に重要な週になりそうですね。Fibonacci and bearish harmonic patterns in US indexes.
フィボナッチエクスパンションとエクステンションでも「ザ・伸び切りゾーン」に!
A potential resistance may be in play in XLF.
ハーモニックパターンとテクニカル分析が見せているサポレジ
ドル円は引き続きターゲット間近!
先週は、検出されていたクラブパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)を突破したドル円。
ですが、以前から投稿している週足のブリッシュABCDパターンが効いている相場にいる中で、大きな節目である109.904円まであともう少しという場面。
シャークパターンのPRZももう少し上にあり、すぐにプルバックするのか、このまま上昇継続かは週明けのお楽しみです。
先週ドル円は、終わってみればほぼ横向きという面倒な相場でしたが、先週、ドル円と合わせてずっと表示していたあるチャートがあります。なぜなら、このチャートとドル円の動きが似ていること、そして、このチャートの動き次第で、ドル円に動きが出ると考えていたからです。
こちらがそのチャートで、米国債の日足チャートです。画像の真ん中あたりを右下がりに走る濃紺のラインは長期のトレンドライン。
ドル円とは上下逆さまになりますが、今いる価格帯に0.382%と表示されているのが見えると思います。フィボナッチを逆に引いているので61.8%と同じことです。ここを一旦ヒットしてから、反発上昇したのですが、この濃紺のトレンドラインに抑えられ、この38.2%を下にブレイクなのか?という場面です。
そして、もう少し下に見えるオレンジのラインとピンクのエリア。オレンジのラインは年足のピボットポイント、ピンクのエリアは空いたギャップがある価格帯です。このエリアまで国債の価格が下落するのであれば、ドル円は109.904円まで上昇する可能性があります。
そして国債が、年足ピボットというサポートをヒットする、あるいはギャップを埋めると、一旦は売りの手じまいが入る可能性も十分あります。この辺りまで価格が来たときに、ドル円にいるシャークパターンが当たり前のように威力を発揮し、ドル円が今の上昇に対する半値戻しを展開する可能性があるというシナリオです。つじつまが合う相場環境にいるので、国債の動きをしっかりと見ていくのも得策ですよね。
EURUSDの触れそうで触れなかった$1.19919の安値
ユーロドルはECBなどありましたが、見ていた価格帯は$1.19919。ここで活躍したのがベアリッシュなディープクラブパターン。
このハーモニックパターンが出てからは下落し、その後、金曜日の後半に反発したものの、現在は1時間足でベアリッシュなブラックスワンに遭遇。
先週投稿したようにEURUSDは、週足チャートにベアリッシュなシャークパターンが存在する相場であるほか、画像中の下にある$1.17227のレベルまで落ちてくれた方がわかりやすい相場に見えます。
上記のディープクラブパターンが表示しているフィボナッチプロジェクションの1.618%のターゲットは、この年足ピボットとほぼ重なります。ここまで落ちれば、売りの手仕舞いが入ることが想定できますね。
また、EURUSDの場合、3月2日の安値である$1.19919にオーバーラップしなかったという意味深なプライスアクションを見せています。
4時間足で、右側にある丸で囲ったティール色のi, ii, iii, iv, vを見てみます。ティール色で想定した5つの波からなる推進波の動きに優位性を見いだすのであれば、エリオット波動のガイドラインにしたがい、「iv」の高値が、「i」の安値とかぶさらないことが条件になります。
そして、実際には、非常に微妙なピップ数ですが、かぶさらないで下落というプライスアクションを見せています。
だとすると、ユーロドルは、先ほど触れた画像下にある年足ピボットを目指しているというシナリオを描けますよね。また、エリオット波動の調整波という考えを取り入れると、ユーロドルは今年1月から、3-3-5という調整波を形成している可能性も無きにしも非ずです。
なお、年足ピボットポイントまで下落すると、紫で描画したようにブリッシュガートレーパターンが検出される可能性も想定できます。
コモディティ:シルバーのベアリッシュなガートレーパターン
シルバーは、3月11日に4時間足でベアリッシュなガートレーパターンが検出されてから、下落。
ここしばらく意識されているサポレジのエリアに到達した後、金曜日に反発していますが、ユーロドルと同じく、下向きに転ずるか注目です。
その場合はやはり、今年に入ってテストしてない$22.602がターゲットになりそうで、この価格帯は、2月以降形成しているチャネルの下限と重なります。
ダウとXLF:フィボナッチとハーモニックパターン
今、非常に面白い場面にいるのが、ダウ(DJI)のUS30キャッシュとSP500キャッシュのチャート。特に、SP500は以前投稿していたNFPの前からすでに出ていたブリッシュガートレーパターンから強烈に反発してきた相場。その一方、ヘッドアンドショルダーズパターンのネックラインを一度割ったように見えるUS100(ナスダックキャッシュ)は、キーレベルの$12870あたりでうろうろしています。
こちらは、時計回りに左上からUS30の週足、右上が日足、右下が4時間足、左下がSP500の4時間足。
US30には、週足から4時間足まで売りのブラックスワンがいる相場ですが、ハーモニックパターンだけでなく基本のテクニカル分析ツールも一定のレジスタンスを見せています。
US30で機能しそうなレジスタンスとして挙げられるのは、まず、月足と週足のボリンジャーバンドの2シグマ。金曜日の動きで長期足のボリンジャーバンドの2シグマをヒットしています。
さらに、見ておきたいのが、4時間足のチャートに茶色で描画したフィボナッチエクスパンションの数値。フィボナッチエクスパンションの3.618%を超えて、5%まで到達。「ザ・伸び切りゾーン」にいることは間違いないですよね。
左下のSP500のチャートにもフィボナッチエクスパンションを描画し、オレンジでフィボナッチエクステンションも追加してみました。USダウに遅れを取っているものの、フィボナッチエクスパンションの3.618%はヒットしている状態。日足では、US30もSP500も、MACDやRSIと価格の動きはダイバージェンスになっているのがわかります。
そして、もう1つ、テクニカル分析の基本の一つを復習するためにも、こちらのチャートを見てみませんか?
こちらは、このブログでもたまに登場するXLF(金融セレクト・セクター SPDRファンド)のチャート。
画像中、赤のチャネルは直近の上昇チャネル。紫のチャネルはその赤のチャネル内に形成されたさらに直近のチャネル。
画像の上を右上がりに走る緑のラインは長期チャネルの上限。YP R1とあるのは年足ピボットポイントR1。
お題にあるフィボナッチプロジェクションについても見てみると、画像に描画したパターンで、BとCを使ってはじき出されているものがフィボナッチプロジェクションとなります。すでに2.618%を超えているのが見えると思います。
2月25日に赤のチャネルの上限が意識されて下落しましたが、この時点では、年足ピボットポイントにヒットしていなかったので、まだ上昇かなという目線。そして金曜日はギャップアップでDOJIのようなローソク足に。XLFは上昇してきたこれまでのプライスアクションでかなりたくさん窓が開いています。埋める形で下落するかは週明けのお楽しみです。
そしてこちらも見てみましょう。
こちらは、KBE(スパイダーS&PバンクETF)のチャート。見事なベアリッシュバタフライパターン。
KBEにB地点とC店を使ってはじき出されているフィボナッチプロジェクションは2.618%を超えています。
KBEと同様、上記のダウ(US30)も、去年の2月に暴落を開始した際につけた高値を使ったフィボナッチプロジェクションが、1.272%を超えています。1.272%もフィボナッチで重要な数値ですので、XLFと合わせて、銀行関連の下げとそれがもたらすダウやSP500への影響など、プライスアクションが出るか週明けを待ちましょう。
そういえば新月を迎えましたね。ボラティリティも上昇するのか?今週は非常に大切な週になるのかもしれませんね。
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