ドル指数のシャークパターン、ドル円のブラックスワン、ユーロドルのABCDパターンとハーモニックパターンが大活躍

ブラックスワン、シャークパターン、そしてABCDパターンというハーモニックパターンが結果的に機能したのが今週の動きでしたね。カナダドル円も以前記載していた節目で一旦はプルバックしました。そして来週は、「かなり重要です」。居座るハーモニックパターンが示唆すること、他のテクニカルなどまとめています。USD moved higher as there had been bullish harmonic patterns.

ビューティフルゲームの次のラウンドを待つ相場

Harmonic patterns and fibonacci may still offer a beautiful setup, regardless of what news and events say.

(注:この記事は2019年7月6日に投稿していたものです)

ニュースなどのノイズ vs ハーモニック

ユーロドルのチャネルブレイク

ユーロドルは、「ドル円・カナダドル円の節目: ビューティフルなUSDCADのABCDパターン – CADJPY in a channel」で記載した「ハーモニックトレード」、「フラッグパターン」、そしてエリオット波動の「チャネル内のABC」という目線が一致した動きでしたね。

投稿していた長期の移動平均線も見事にレジスタンとなり、チャネルも微妙にブレイクしてきていますね。そして、上に抜けたと思っていた1.3324のエッジのあるラインをまた下抜けして下落継続です。高値からのフィボナッチエクスパンションの2.618%のレベルは達成しています。

ここから、少し面倒そうな相場ではないでしょうか?

EURUSD 6 July 20191.12100という節目を迎えているので、プライスアクションが出そうなのですが、「濃紺のチャネルの下限までリターンムーブ」、「直近の下落に対する深い戻しを入れる」、あるいは「もう少し下げて薄い紫のような嫌な鬼パターンを形成する」など、シナリオが多くなってきます。

ドルインデックスは、日足に居座る買いのシャークパターンで反発し、抜けたトレンドラインへの戻しを入れるリターンムーブという動きになっていますが、6月下旬からの上昇トレンドの初動を使ったフィボナッチエクステンションのターゲット値をすでにヒットしている状況です。日足のチャートを見ると、ヘッドアンドショルダーズパターンの右肩を形成中か?とも見えるドル指数です。

超短期の動きとしては、USDCHFに売りのブラックスワンやドル円にホワイトスワンが出ているため、ドルがいったんプルバックをする可能性があり、結果的にユーロドルは一旦反発と想定しています。

ヘッドアンドショルダーズパターンかと思わせるドル指数のチャートや、薄い紫の嫌な鬼パターンが形成される可能性があるユーロドルのチャートのような絵柄に出くわすことはよくあります。安値や高値を更新したと見せかけて、逆走する嫌なパターンが成立すると、EURUSDが下げずにチャネル内を再度上昇することを示唆します。

一方、ドルインデックスのヘッドアンドショルダーズパターンが素直に機能しない場合は、ドルインデックスは再び上昇トレンドを開始、つまりEURUSDはこのまま戻りポイントから下げ継続という相場になる可能性があります。

USDJPYは、買いのブラックスワンから売りのホワイトスワンへ

ドル円は、以前投稿していた買いのブラックスワンで上昇してきた後、引き続き雇用統計でも上昇しましたね。ただし、ドル指数やUSDCHFと同じで、現在は売りのホワイトスワンが検出されており、4時間足の200MAがレジスタンスとなっています。

ドル円は立ち上がりからの高値を安値を結ぶと、きれいなチャネルが引けます。押し目をつけて上昇する場合の直近のターゲットは108.98円あたり。そして、ユーロドルで見たのと同じように、このチャネルを使って、「ABCの調整波で終わってしまう」のか、それとも「トレンドが上昇に転換し、これは第一波である」のかを見ていくことになります。

USDCADにいたABCDパターンはシャークパターンへ

ドルキャドは、先週、ABCDパターンが出ていたのですが、PRZ(潜在的反転ゾーン)を50ピプスほど下抜けています。現在は、月足20MAとチャネルの下限がサポートという状況で、高値と安値が重なるウェッジのような動きになっています。今週上昇したドルインデックスとドル円を見ると、ドルキャドは短期的に出遅れている感じにも見えます。

日足では、ドルインデックスと同様に、買いのシャークパターンも検出されています。

ただ気になるのは、濃紺のチャネルを引いて、2018年11月の高値、今年2月の安値、そして5月の高値を使ったオレンジのフィボナッチエクスパンションを見ると、下落、戻し、そして下落という動きがAB=CDとして等しくなるのが、1.2960あたり。少し下の1.129445には、年ピボットレベルのエッジのあるラインが走っています。

シャークパターンのPRZもチャネル下限あたりにありますので、ここまでの下落を考慮しておけば無難ですね。ただし、そろそろ「尻尾」に入ってきている可能性があることには、気を付けたいです。

GBPUSDとEURGBPには売りと買いの相反するハーモニックパターン

ポンドドルは、日足で買いのブラックスワンが再度検出されており、EURGBPは、4時間足で売りのサイファーパターン、日足で売りのバタフライが検出されていて反応しています。ユーロに対しては、ポンドが短期的にでも買われる可能性を示唆していますね。なお、ポンドも米ドルと同じで、見るべきは英国債。

英10年債は、ここしばらくの買いが続いた後、年ピボットポイントR3のある132.445をヒットして頭落ちです。しばらく英国債がプルバックすることは、価格が下がることを意味しますので、金利は上昇します。したがって、ポンドが金利に連動して買いに傾く可能性がありそうです。

AUDUSDに居座る週足の買いのブラックスワン

豪ドル・米ドルは、日足と週足で買いのブラックスワンは居座ってままで、その中で、「A・ネンスター(アンタイ・ネンスター)」から上昇しましが、0.70305を走るエッジのあるラインと、週足20MAと25MAがレジスタンスとなり下げてきています。移動平均線を見ると、日足20MAは、週足20MAの下を走っていますが、その日足の20MAは横向きなので、上下に振れてレンジになる可能性もあり、エントリーにはもう少しエッジが欲しいところです。

クロス円:節目をヒットしたカナダドル円はブラックスワンからサイファーへ?

クロス円の中でも、前回注目していたカナダドル円は、ユーロドルと似て、チャネル内でジグザグという動きをしていましたね。82.60円の辺りで、週足20MAとチャネル上限が交差していましたが、ここではプライスアクションが出て約60ピプスほど下げてきました。

その後、またチャネル内を上昇していますが、チャネル上限に再度ヒットするかという場面で、現在、売りのブラックスワンが検出されています。今の価格帯には、日足のボリンジャーバンドの2シグマもあり、これらが抵抗帯となれば、再びプライスアクションが出そうですね。

ただし、プルバックをしても、浅ければ、黄土色の矢印で示したように、一旦押しを付けて再度上昇すると想定しています。

なぜなら、ブラックスワンのPRZの上限は83.40円。この価格は、赤の矢印で示したように、4月の高値に対するフィボナッチリトレースメントの78.6%、紫で示した日足200MA、そして、3月1日の高値に対するフィボナッチリトレースメントの61.8%(画像中では38.2%)もほぼ重なってくるコンフルエンスのエリアだからです。ここまで上昇すれば、売りのサイファーパターンかバタフライパターン等が検出されると思います。その場合、売りエントリーにエッジが出ますよね。

ゴールドは年ピボットR1も上抜け! Gold exceeded Yearly Pivot R1

ゴールドは、年ピボットR1の1378ドルあたりを上抜けし、レンジになっています。現在買いのバットパターンが検出されておりますが、この横向きの動きがトライアングルのようになって、再度上昇する動きも想定しています。米ドル、米国債と合わせてみてみると、その動きに反応しているのがわかりますので、来週も注目してみてください。なお、上昇の場合は、ゴールドの次のキーレベルは1474.91から1484の間のエリアです。

米10年債は、ドル円とゴールドの仲間はNFPで上昇で年ピボットポイントS2に到達?

前回までの投稿を見ていただくと、米10年債の金利の2.059%と年ピボットS2が対決している状態でした。以前から記載していたブルーのボックス分だけ、動いてほしかったのですが、さげてきましたよね。

この10年債の金利のチャート上では、年ピボットポイントS2を微妙にタッチしていないのは気になるところですが、ご覧のようにピンクやオレンジで示したフィボナッチプロジェクションなどは伸び切った状態でしたので、NFPがどちらに転んでも金利は反転する準備が整っていたようです。

また、NYSEの掲示板によく出ているTNX。これも10年債のチャートで、ウォールストリートのビッグボーイズはこちらも見ているようです。このチャートを見ると、年ピボットS2を下抜けたものの、DOJIのローソク足がでて逆走。

TNXの日足のチャートvs年ピボットS2

これが大多数のトレーダーの目線であれば、金利は反発することになり、ドルは、短期的に再び追い風を受けることになりますよね。前回の投稿で、「金利が反転すると、ドル円とドルインデックスの買い、ユーロドルの売りというスタンスでポジションを持つことをシナリオに入れています。」と書いていましたが、この金利の動きは、グッドジョブ!でしたね。

そうなると、ドル円も金利を追随せざるを得ない環境になります。ただし、この金利の上昇を1時間足などで見ると、短期的には、リトレースする可能性があります。これに合わせてドルインデックスとドル円が下げてくるというのもつじつまが合いますね。

株式指数:SP500のフューチャーズES1

ES1は、6月27日からの上昇がフィボナッチエクステンションとプロジェクションの4.236%に到達し、ブラックスワンも検出されているため下落しましたね。

27日の安値から切りあがった安値をつなぐとトレンドライン(画像中では水色のチャネル)が引けるのですが、金曜日には、その下限に対するリターンムーブを入れてDOJIのようになっています。

今の時点では、このリターンムーブから、さらに下落する可能性と、下落しても2950あたりで下げ止まり、3020.25あたりを再度目指して上昇する可能性の両方が想定できます。

ブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)の最上限は、3020.25より少し上の3024.72。そのため、わかりやすいのは、このまま月曜日に3020.25から3024.72のあたりまで上昇してくれることです。逆に下げてくると、売り目線と、押し目買い勢力が攻防するので、ちょっとめんどくさい相場になりそうです。

関連記事

デジャブ?また出たユーロドルのH&S、そして変形バットもどき? DÉJÀ VU? EURUSD’S H&S/A-BAT