EURUSDは5-0パターンの後バタフライから下落:節目が硬いDXY(ドルインデックス)とゴールド

EU離脱交渉や米大統領選:短期のニュースに振り回されない

A stiff resistance in SP500 and potential USD warm-up

(注:この記事は2020年10月17日投稿していたものです)

長期足のハーモニックパターンが居座る相場

EURUSDはバタフライパターンから下落

先週は5-0パターンの成立条件などを復習してみました。

ユーロドルのテクニカル分析-レジスタンス EURUSD 17 Oct 2020

16日金曜日の閉場前のチャート。緑の短いラインはすでに投稿していた5-0パターンのPRZ(潜在反転ゾーン)です。

前回の記事では、ブルーの太いラインに注目し、AからBへの値幅とCからDへの値幅が同じになるプライスアクションもシナリオに入れていましたね。ブルーのラインは、$1.18713あたりの価格帯。

また、前回の記事で投稿していた売りのバタフライパターンのPRZは、AB=CDが成立する場所と、高値に対するフィボナッチリトレースメントの61.8%(画像中は38.2%)とほぼ重なる場所でした。

今週、$1.18713あたりの価格帯を先に狙ってくるかと思ったのですが、ユーロドルが見せたのは、すでに投稿していた5-0パターンの当初のPRZである緑の短いラインと、検出された売りのバタフライパターンの一発目のPRZからの下落。その後、次のキーレベルの$1.17440も下に抜けてしまっている状況です。

$1.16100あたりの安値を更新すれば、AB=CDが無効になるので、ブルーの太いラインで示した$1.18713あたりまで戻ってこない可能性もあります。金曜日には、キーレベルの$1.17440で、上から降りてきた4時間足25MAがレジスタンスとなって下落しているのが見えます。移動平均線に対する戻りから下げる、いわばグランビルの法則のような動きですね。

その反対に、$1.16100あたりの安値を更新しない場合、再びブルーの太いラインで示した$1.18713あたりまで上昇するシナリオも持っておいたよさそうですね。再び上昇を始めた場合、このブルーの太いラインで示した$1.18713あたりが、黄土色のトレンドラインとも重なってくるのが見えます。

DXYとUSDCHFの節目

ドルインデックス(DXY)は基本的にユーロドルと反対の動きを示すので、チャートパターンで言うと、ユーロドルのヘッドアンドショルダーズに対して、逆になるインバースヘッドアンドショルダーズパターン(逆三尊)を形成したことになり、10月はそのネックラインを何度もテストしています。ドルインデックスのキーレベルは$92.970と$93.984。

ドルスイス(USDCHF)は、何度も記載したように週足で買いのネンスターパターンが居座る相場です。ネンスターは、その成立条件にフィボナッチの1.272を使うため、バタフライパターンのおいとこのような存在のハーモニックパターンとなります。

ドルスイスの買いのサイファー USDCHF Bullish Cypher 17 Oct 2020こちらは4時間足のサイファーパターン。緑のラインはトレンドラインでこのラインを上抜けするかどうかに注目ですね。

$0.90715まで、再び下落するかどうかを今の時点で予想しても仕方ないです。

緑のトレンドラインを上抜けたなら、そのトレンドラインにプルバックして押し目を付けるかどうかを見極めるというプライスアクションの基本が大切になってきます。

WTI原油とゴールド

先週、取り上げていたWTI原油の5-0パターンは、ユーロドルと逆で買いのパターンになっていましたよね。なので、ちぐはぐ感があったのですが、上昇せず、PRZをギャップダウンしました。

ハーモニックパターンは、フィボナッチの主要な数値からなる節目を表示してくれるので、5-0パターンで買い上がらなかったとなっても、慌てることはないです。5-0パターンのPRZがことごとく突破されてトレンド転換しない場合、5-0パターンと関連の深いバットパターンやシャークパターンに向けて、トレンドを継続するというシグナルにもなることがWTI原油の動きから見えたかと思います。

ハーモニックパターンのPRZをギャップアップ、またはギャップダウンするようなプライスアクションが出た場合、その価格帯は将来的に重要な節目になるので、必ずラインやゾーンを引いておくとよいです。

WTI原油のレジスタンス WTI futures technical analysis 17 Oct 2020

ふたを開けると、今週は、高値切り下げ、安値切り上げのレンジになっていますね。MT4で見えるWTIのフューチャーズでは、$40.41-$40.52の間にギャップがあり、このゾーンに押し目を付けるかというところで金曜日を終えています。

このチャートは日足です。$40.41-$40.52の間にあるギャップはここでは見ずらいですが、より大きな絵を見る方が大切だと思います。

$41.85のすぐ上には、高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの61.8%(画像では38.2%)があり、すでに8月に何度も抑えられているのが見えると思います。WTI原油が上昇するのであれば、超えてほしくないレジスタンスは、$50.90.その手前に$48.44という節目があります。なお、すでに高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの61.8%(画像では38.2%)をヒットしているので、このまま下げに転ずる可能性も考慮しています。

ゴールドは、キーレベルの$1921.19まで再び上昇するか?ユーロドルと同じような値動きですよね。週明けを待ってから判断します。

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