いつもは週末にアップデートしておりますが、今日は雇用統計のある金曜日でもあり、現在の状況をサクッとシェアします。伸び切っているユーロドルやゴールドの動きと合わせて、必ず見ておきたいチャートがあり、株式指数の続落か、短期的な反発かを見極めるべきエリアにいるようです。Do the market continue to tank?
木曜日の下落=トレンドラインと年ピボット
SP500 and US30 respected powerful lines.
(注:この記事は2020年3月6日に投稿していたものです)
この後雇用統計があり、一時的な動きが想定できますが、気になるチャートをシェアします。
年ピボットが効いた相場
ドル円の108.497円が強烈なレジスタンス
ドル円は、先週記載していた年ピボット108.497円から、ターゲットの106円半ばをさらに下抜け。センチメントは円買いですが、合わせて見ておきたいチャートがあります。
このチャートは、米国10年債の金利です。金利は、年ピボットS2まであと少しという場面です。
4.618%とあるのは、画像に掲載しきれていない左の方にある高値と安値を使ったフィボナッチエクステンションの4.618%のことです。「伸び切りゾーン」にいるのは確かのようですね。
ここから反発をするのであれば、ドル円の売りの目線を一旦フラットにした方が無難そうです。ただし金利がこのレベルを下抜けるとドル円はもう少し下落という想定ですが、フィボナッチエクステンションの4.618%の次は、5%。ここをヒットすると、半値戻しを目指して、また、画像中の窓埋めを目指して、金利が上昇するシナリオを描いております。タイミング的には、NFPの前か後となりそうですので、この後、プライスアクションを見ていきます。ドル円の次の節目は、104.600円です。
ユーロドルは、キーレベル$1.10532を上抜け年ピボットへ
ユーロドルは、先週金曜日に止められた$1.10532を上抜け、年ピボットのある$1.12252まで上昇しました。強烈な上昇を見ているとまだまだ上がりそうなのですが、$1.13470あたりは月足の50MAなど、長期足の移動平均線が走るレジスタンスのエリアです。
下に傾いている月足の20MAを上抜けている格好ですが、日足の20MAが追い付いていない相場です。ユーロドルの次の節目は$1.13986ですが、プルバックにも注意したいところです。
コモディティ:ゴールドとシルバーのダイバージェンス
先週投稿した買いのバタフライパターンから、勢いよく上昇したゴールド。トレーディングビューで閲覧できます。
2018年8月からの上昇波、5つの波からなる推進波に見えますが、$1684.76は節目。また、2月下旬からの上昇波は、フィボナッチエクステンションの2.618%に到達しています。それぞれのパターンで表示したフィボナッチプロジェクションなどの値もフィボナッチの主要数値になっており、年ピボットR2が目の前という環境です。
ドルの反発と合わせてプルバックの可能性も考慮したいところですが、$1684.76を上抜けると次のターゲットは、まずは$1700、そして$1739。シルバーは$17.273の節目を行ったり来たりです。ゴールドに追いつくべく、上昇するか、あるいは、買いが継続しないのか?$17.273を下抜けると、さらに下げる可能性も考慮です。
テクニカル分析の基本で撃沈したダウとSP500
SP500フューチャーズ(ES1)の日足チャート
先週投稿していたSP500の5-0パターンが効いて上昇しましたが、画像中の濃紺の長期のトレンドラインに抑えられて撃沈。このラインは、トレンドラインを学ぶ上でお手本であり、テクニカル分析の基本です。
また、2020年に入り、チャートに見える明らかな変化は、茶色で示した年ピボットの位置です。昨年までの上昇相場では、価格が年ピボットの上にある相場でしたが、今年は、この年ピボットをヒットしているばかりか、濃紺のトレンドラインと一緒に長期のレジスタンスとなるのかという場面にも見えます。気になりますね。
今後のポイントとしては、長期にわたり機能している濃紺のトレンドラインに優位性があるのであれば、相場は、このラインを上に抜けてはいけないことになり、ライン際でつけた木曜日の高値が当分の間の高値として機能するはずです。NFPなどで、短期的に反発しても、再度下落に転ずるシナリオに優位性を見出しています。
その一方、このライン際の高値を超えてしまった場合、2月の高値に向かって上昇するシナリオも描けます。この場合、日足などで大きな売りのガートレーなどのハーモニックパターンを形成するまで上昇という判断もできます。
ダウのフューチャーズ(YM1)の年ピボット
ダウ平均株価指数のフューチャーズのチャートです。
今週見ていたのは、茶色の年ピボットでのプライスアクション。水曜日に1000ポイント近く跳ね上がったのですが、ふたを開けると行って来いの下落。
これ以上は上昇しないと判断していた根拠の一つにあるのが、水色のボックスのエリア。2018年からの高値など目立つ価格帯からなるサポートレジスタンスのエリア。このエリアを超えない限り、また、このエリアと年ピボットがレジスタンスとなる限り、買い相場ではなく下落すると想定していました。結果的に、木曜日に下落を開始しました。
木曜日からの下落で、短期足ではフィボナッチエクステンションが伸び切っているため、NFPと合わせて反発する可能性も考慮ですが、今後意識しておきたいのは、年ピボットと水色の過去のサポレジのエリアがレジスタンスとして機能するかどうかです。機能すれば、SP500と同じく、長期的には下落を継続すると想定します。
まとめ:相場は、センチメントが弱く売りが継続してもおかしくない環境ですが、短期的に伸び切った波はどこかで反発して戻りを付けます。NFP、金曜日、米金利の動きと合わせて、ショートスクイーズにつかまらないようにしたいですね。