Bullish US stocks, Gartley in US Bond 株式はまだブル強し, 米30年債はガートレー

今日のレビューは、今週のおさらいも含め目線をフラットにしたいと思います。週を終えチャートを見ると、市場はまだブル目線なのでしょうか?それでも気になる点は見受けられます。US stocks rebounded, crossing above a long term channel upper line. NDX demonstrated a sharp decline on the 7th. DXY continued to slide as NFP’s long wick indicated a selling pressure. So, where are they going now?

NFPで爆上げならず。。。

(注:この記事は2018年6月9日に投稿していたものです)

今週も下げたDXY。EURUSDは反対にカウンタートレンドの上昇を継続中。USDJPYは、109.99円に年ピボットのミドル値があり、意識された抵抗帯となっています。ゴールドとシルバーは、ドルインデックスの動きを見ながらという展開のようですが、先週の安値を割っておらず、とりわけシルバーの強烈な週足を見ると買い圧力強しというプライスアクションが見えます。

先々週の日足でガートレーが出ていたNasdaqですが、PRZ(潜在的反転ゾーン)を上抜けし、88.6%を使うバットパターンどころか高値更新、でも、失速。DJIも、ずーっとうろうろしていたチャネルの上限ラインを上抜け、SPXも微妙な位置まで上昇。SPXのガートレーは無効ですが、バットパターンのPRZに入りつつあります。この上昇は本物でしょうか?株式のブル目線についていくべき場面なのか?気になりますね。

3つのシナリオがあったユーロドルなど

EURUSDには、6月2日の投稿「SPXで78.6%のガートレーさん?FANG vs 年ピボットポイント – 0.786 may play in SPX」で検討した3つのシナリオがありましたが、結果的にはシナリオ1で、先週の画像で示した38.2%のリトレースメントレベルでの反転となりました。

EURUSD Channel break 9 JUNE 2018 ユーロドルのチャネルブレイク

青のエリアは、下落に対する38.2%の戻りレベルと、直近の上昇のフィボナッチエクステンション1.618%が重なってくるエリアです。

問題は、金曜日の安値を割らずに、月曜以降ここまで上げてくるのか?あるいは、左の1時間足で細いラインで描画しているのですが、もう一段下げて水色のエリアあたりで1時間200MA=4時間50MAあたりで支えられてから反発?というシナリオ。となると、今すぐにエントリーできる場所ではなさそうです。

GBPUSD(ポンドドル)とAUDUSDなどは、EURUSDと同じく、反発をしています。関連金利が上がったことも背景にあります。AUDUSDもほぼ同じですが、GBPやEURに比べて先に反発をしていたのでかなり伸びています。その一方、ドル円は、短期的には、金利と株式の動きによるリスク回避の2重のプレッシャーを受ける可能性も想定していたのですが、何しろ、金利が強烈にアップダウンしているので、どうしたものか、はっきりとしません。109.99にある年ピボットのミドル値を抜けては戻され、日足の20MAは横ばいです。

クロス円ではカナダドル円の節目に注目

CADJPY(カナダドル円)

CADJPY support and resistance 9 JUNE 2018 カナダドル円のサポートとレジスタンス

先週の見た5-0パターンの可能性を見ていましたが、50%の戻りレベルを超えて、61.8%まで上昇して戻されています。

長期の移動平均線がやや下向きなので、下向きの目線になりますが、1)チャネルの下限ラインを割らないで下げ止まると、マンスリーR1があり、0.786のガートレーが完成するあたりの紫の地点まで上昇する可能性、

2)紫のレジスタンスのエリアは強そうで、日足の20MAが年ピボットミドル値と重なってきていますので、これを上抜けできないと、下げてくる可能性というシナリオが描けます。この辺りで再度、短期足でダブルトップなど、上昇を抑えられるような値動きになるか見ていきます。

GBPJPY・EURJPY(ポンド円とユーロ円)GBPJPYは147、EURJPYは128.485に年ピボットがあります。GBPJPYはこの147ラインを超えるか、EURJPYはここで支えられるかという場面ですが、双方とも日足20MAに抑えられている状況です。

米10年債と30年債に検出されている買いのハーモニックパターン

ドルの強弱を見る要素の一つに、金利との連動がありますが、プライスアクションが活発になった中期金利だけでなく、長期金利に出ているパターンが目を引きます。ドルが上がりそうで上がらない、DXYはもうひと下げあるのでは?という感じで市場参加者の目線が一致していないのは、この長期金利に出ているパターンPRZ内での動きが原因かもしれません。中期金利の価格のチャートでは、PRZがまだ少し下の方ですが、ブラックスワンというパターンが検出された後からすぐに反応し、上昇を狙っています。

US10Y Bullish blackswan 9 JUNE 2018 10年債のブラックスワンハーモニックパターン

この安値がブレイクされずに維持されると、さらに価格は上昇=金利は下げ=ドルには不利となります。

下は、米30年債の価格のチャート。月足、週足でガートレーで反発してきています。PRZはまだ少し下で、長期の足でパターンが出ているため、PRZの幅が大きくなり、この間で行ったり来たりレンジになる可能性もあります。そのため、ドルの動きが今一つ面倒となっていると思います。

来週は12日に米朝会談、13日にFOMC。このタイミングで金利の価格のチャートに出ているパターンにはかなり意味があると思います。これらのパターンが今のまま機能してしまうと、価格が上昇するので、金利は下げ=DXYは売り、EURUSDは上げという目線が優位性を持ちます。

US30Y Bullish gartley pattern 9 JUNE 2018 米30年債の買いのガートレーパターン

あるいは、単純にFOMCで金利据え置きとなれば、ドルは売りに傾く可能性もあります。FOMCで予想通り金利を上げると、DXYは買われる可能性が高く、EURUSDは下げてくるのだと思います。

金利の動き次第だと考えています。ガートレーとブラックスワンのPRZの最下限をテストする可能性もあり、これが米朝会談やFOMCなどイベントと重なってくると、やはりボラが出ると思います。

仮に、FOMCで利上げを行い、一時的にドルが買われても、金利の価格のチャートでこれらのパターンの結果、価格が上がりそのままトレンドを継続すると、金利は下がるので、ドルの下落に繋がります。結果的に、ドルやドル円に関しては、「噂で買って事実で売る」ということになるのかもしれません。DXYがNFPでひげを付けたのと同様、また、ひげを付けて強烈に下げてくるという、いやな展開も想定しておいた方がよさそう。

WTI原油に居座るバタフライに注目

6月2日の投稿「SPXで78.6%のガートレーさん?FANG vs 年ピボットポイント – 0.786 may play in SPX」で見たバタフライパターンやチャネルをご参照ください。

WTIは、今週は下ひげのついたローソク足が出ています。年ピボットR1で抑えられて下げたものの反発してきた格好です。日足だと、強烈な12345という下落の波に見え、フィボナッチエクステンションのレベルは5まで伸びています。一旦この波が終了し調整のためのプルバックを入れてきているように見えます。なお、直近の下落のフィボナッチリトレースメントの50%、今月まだヒットしていないマンスリーピボットなどが重なる69ドルあたりまで戻しを入れてくるシナリオを考えています。

NDX(ナスダック)の長期トレンドラインとフィボナッチプロジェクションのレベル

ナスダックは、今週、日足で売りのガートレーが出ていましたが、PRZ(潜在的反転ゾーン)の7029を上抜けてきています。

NDX 9 JUNE 2018 ナスダックのフィボナッチレベルと長期トレンドライン

次は0.886のバットのPRZ。ここを抜けると高値更新ですが、金曜日の動きで非常に興味深いエリアにいます」と書いてから、見事に高値を更新してくれました。とはいえ、火曜日に紫のトレンドラインを上抜けたのに戻ってきているのはまたいやな動きです。

私の見方が間違っているのかわかりませんが、NDXは、高値を更新しているのにも関わらず、今年1月の高値でつけたRSIに対して、今週のRSIは高値をつけていません。US100と入れてMT4で表示させてみてください。

週足と日足でも、US100は高値を更新していますが、RSIは弱く、ダイバージェンスに見えます。

SPX(SP500)窓埋めから上昇継続

SPXは、US500で見た場合、4時間足と1時間足でRSIが追い付いていませんが、買い圧力はまだありそうです。「あ、そういえば、786のガートレーさんのところにギャップの忘れ物をしてきたのを思い出した。ちょっと戻ってくる」「なんだよー、いまさら(`Δ´)」という先週の状況から、ギャップを埋めた後、まだ買いが続いています。

SPX resistance and trend line 9 JUNE 2018 SPXのトレンドラインとフィボナッチレベル

次は、2,800のレベルに注目しています。このレベルは、1月の下落に対する0.786の戻りレベルですが、3月に一度反応しています。ここを上抜けるのかそれとも、この2800を高値したバットパターンかという場面ですね。

ボリバンを見ている方は気づいていると思うのですが、日足では、NDXは、ボリンジャーバンドの2シグマを飛び出しプルバックしたのが今週。一方、DJIとSPXは飛び出して陽線となっています。

このように勢いよく2シグマを飛び出してきているのは、1月の高値更新までに伸びてきた上昇トレンド出は見受けられますが、それ以降は今回が初めてではないでしょうか?

FANGの反撃に水を差しているのは年ピボットR1、R2とR3?

アップルは先週投稿したチャネルと年ピボットレベルのレジスタンスで、ABCDパターンが出ていますが、チャネルの上限あたりで年R1という節目をヒットした後、ギャップダウンです。

Apple ABCD Pattern 9 JUNE 2018 アップル株のABCDパターンとギャップダウン

ギャップダウンした後、現在1時間足で、50%まで戻ってきて5-0パターンが出ています。

このままギャップを埋めずに下げるのかそれとも、ギャップを埋めに買い上がってくるかを見ることになりますが、Appleで気になるのは日足など徐々にモメンタムが弱くなっているように見えます。

インテル、Amazon、ボーイングなど、上昇トレンド継続に見えるチャートでも、高値更新の割には、RSIやMACDなどが徐々にダイバージェンスになっているように見えませんか?