FOMC前の米ドル: ハーモニックパターンなどを活用して無駄な予想を省く Pre-FOMC – USD in focus

米朝会談でのドルや株式の動きは限定的でした。で、今日はFOMC。「Price Action: プライスアクション」の記事で見たDXYなどのテクニカル分析に加え、ドルに出ているハーモニックパターンを見ると、利上げ=ドルの爆買いとなるのか? シナリオが描けます。Prior to FOMC, there are several harmonic patterns in USD pairs. What does this mean?

FOMC前に出るハーモニックパターンを確認する

Price action and Harmonic patterns – USD prior to FOMC

(注:この記事は2018年6月13日に投稿していたものです)

FOMCでの利上げが予想されています。そのため、ドル買いという目線になりますが、すでに検出されているパターンを見ていると、ドル買いが一時的なスパイクに終わる可能性という警告を出してくれているのかもしれません。今日は簡単に現在のパターンなどを掲載してみます。

FOMC前のハーモニックパターンと米ドルの動き 

ドルインデックス(DXY)のチャネル

現在、わかりづらいですが、薄いグレーのABCDパターンです。DXYは押しを待っている段階、いやこのまま年ピボットのある95.567まで買いという目線に分かれているレンジでFOMCを迎えます。

DXY 13 JUNE

ここから、一旦さげてから上昇、あるいはこのままここでレジスタンスされて下落というシナリオがいくつか描けます。

水色で示した直近の高値への戻りレベルの0.618と0.786のレベルまで跳ね上がった場合、ガートレーかバタフライの売りパターンが出る可能性があります。

安値をつないだ仮のチャネルを上に抜けた格好ですが、FOMCの直前までにABCDパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)の上限にいると、ドルの下落にも優位性もあります。誰もどちらに動くかわからないという状況でFOMCを迎えます。ただ気を付けたいのは初動の上昇がひげに終わって、買いポジションが切らされるという動きだと思います。

ドル円のバタフライパターン

USDJPY 13 JUNEドル円はマンスリーピボットR1とウィークリーピボットR2があり、高値への戻りレベル78.6%となるエリアで、バタフライです。チャネルの中にいるのもわかりますね。画像の左の高値をXとする大きなガートレーを形成しているようにも見えます。

 

 

円のフューチャーズ(Japanese Yen Futures)のサポートエリア

昨日、紫の小さなガートレーで反発し、現在バットパターンのPRZまで少し下落。水色のボックスに見えるように、下の茶色の年ピボットをヒットするのであれば、その分は円売り=ドル円買いということになります。

J61 13 JUNE

このボックス圏内の動きが大体50-70ピップスぐらいに見えます。

FOMCというタイミングで、円が売られる=ドル円買いとなっても、このフューチャーズがサポートされれば円は買われるので、ドル円は売りに傾く可能性が少し高まります。あるいはこのままフューチャーズがサポートされて上がれば、ドル円は今のバタフライで素直に売りというシナリオが描けます。

AUDUSDは、レビューで記載した紫のボックスサポートエリアまでまだ来ていません。EURUSDは、DXYが下げると、こちらもサポートされて当初のターゲットを目指して上昇する可能性に優位性があります。GBPUSDも同じように安値更新されずにサポートされれば買い目線です。

FOMCまでに、移動平均線との位置関係、オシレーターのダイバージェンス、年、月、週のピボットとフィボナッチレベルなど節目を見つけておいてそこでのプライスアクションを見るのが大切になりそうです。DXYのPRZの上限は、高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの50%と38.2%の間にあり、ここには、今週のピボットR1と日足ボリンジャーバンドの1シグマも重なってきます。

また7日からの上昇のフィボナッチエクステンション3.618もぴったりと重なるので、プライスアクションが活発になることは想定できます。ドル円も今月のピボットR1とウィークリーのR2という節目でバタフライですので、プライスアクションを見ていきましょう。

10年債などは反発してもおかしくないレベルでレンジ、かつ、ゴールドとシルバーも踏ん張っていているのがプライスアクションから見えてきます。米株式のダイバージェンスなども、注目しておく必要があると思います。VIXが12.2あたりで下げ止まり、米利上げで素直にドル買いに走りにくい、以前と異なる相場全体の環境というものがあるように見えます。

NFPで、ドル買いにならなかったこと、利上げはすでに上がると予想されていることを考えると、ニュースで買って事実で売るということになりかねませんので、注意したいですね。

チャート上の節目など参考記事

テクニカル分析:フィボナッチ、サポレジ、MAなどが重なるコンフルエンス(節目)の見つけ方 – Confluence

Summary: This is a brief memo prior to FOMC. DXY has an ABCD pattern but its prz is slightly above the current level. USDJPY has a bearish butterfly and it is near 0.786 retracement level, which made me think that the chart pattern resembles a gartley. Japanese Yen futures has space to go lower but it may bounce from the current level. Either way, post-FOMC announcement may end in a spike and I put this spike as one of my scenarios today. Having scenarios with a help of harmonic patterns removes a guess work.