、トレンドラインへのリターンムーブを達成したユーロドルと異なり、フィボナッチリトレースメントの50%をヒットしないまま反発しているドル円や年ピボットポイントを上に抜けてきているUS500などのプライスアクションが目立ちました。今のチャートの様子をサクッとシェアします。
フィボナッチ78.6%がもうすぐ
Fibonacci retracement 78.6% and pivot points
ドル円のフィボナッチエクステンション3.618%とトライアングル
ドル円は、昨年のピボットポイントがあった132.486円と、今年のピボットポイントの132.163円から遠ざかっていますが、先週記載していたフィボナッチエクステンションの3.618%のレベルを下に抜けずに、高値切り下げ、安値切り上げのトライアングルを形成しているように見えます。
前回の記事にはドル円に潜む複数の価格レベルを記載しておりました。12月22日に出ていた買いのブラックスワンのPRZ(潜在的反転ゾーン)である128.607円、昨年の年ピボットポイントのミドル値の128.243円、しばらく前に描画していた黄色いボックスで示したフィボナッチツールではじき出した価格帯になります。
フィボナッチエクステンションから見えてくる「ザ・伸び切りゾーン」に突入しているのは間違いないのですが、上昇もせず、下落もせず。来週はどちらかに動く可能性がありますが、トライアングルを下に抜けた場合、122.276円も視野に入ってくるので、プライスアクションに注目しましょう。先週と先々週の記事もご参照ください。
EURUSDはトレンドラインへのリターンムーブ完了
月足で見える大きなトライアングルの下限ラインを目指したリターンムーブが完了したユーロドルですが、すでに居座るブラックスワンのPRZは$1.09923あたりなので、もうひと上げあるかもしれません。
現在、ぱっと見たところ、ヘッドアンドショルダーズパターンのようになっているのですが、ズームアウトして見える2021年1月の高値と2022年9月の安値を使ったフィボナッチリトレースメントの50%にわずかに届いていないというやきもきする環境です。笑
一方、ドルインデックス(DXY)は、昨年のピボットポイントからはじき出していた$101.677、そして、$101.311にある空いた窓を埋めた後、再び、月曜、水曜、木曜にこのレベルをトライし、買いあがっています。すでに居座る買いのブラックスワンに従うのであれば、次は、$103.631あたりにある窓を埋めるために上昇してきてもおかしくはないです。$101.311あたりが再びサポートになるかを見ていきます。
ゴールドの$1946.97、国債はFOMC待ち?
ゴールドも、EURUSDと同じで、直近の安値、高値、押し安値を使ったフィボナッチエクスパンションと、さらに直近の安値と高値を使ったフィボナッチエクステンション両方の2.618%のレベルに到達していたのですが、もうひと上げして、年ピボットポイントのミドル値$1946.97をテストしています。この価格レベルを少し上に抜けると月足のボリンジャーバンドがありますので一旦はレジスタンスになる可能性もあります。
先週も投稿した米10年債フューチャーズ(ZN1)は、年ピボットポイントと、下の方にある窓の間にいるため、どちらに行くかは、不明確です。今の段階でわかるのは、来週のFOMCを待っているような動きになっていること。FOMCまでに、ど真ん中でうろうろしたままであれば、どちらかに弾かれるので、気を付けたいところです。逆に、FOMCまでに、どちらかに到達していれば、逆向きの動きでボラティリティが上がる可能性がありますので、もう少し様子見です。先週の記事もご参照ください。
US30、US500、US100のフィボナッチとピボットポイント
先週記載したように、SP500のキャッシュ、ナスダックキャッシュ、ダウのキャッシュのチャートには買いのハーモニックパターンがいたので、反転上昇しています。特に、SP500キャッシュが、今年のピボットポイントがある$4050.72を上にブレイクしているのが目につきますね。
US100のの窓とフィボナッチ78.6%
今週の動きで、12月末からの上昇の波で見るフィボナッチエクステンションの3.618%に到達しています。フィボナッチエクステンションの3.618%でピタッと止められてから安値を更新していないドル円と似た動きをするかもしれません。
下落して止められたドル円の場合とは逆になりますので、ナスダックキャッシュの場合は、このレベルからギャップダウンも含めたプルバック、あるいは横向きのレンジになる可能性がありますよね。
仮に一旦プルバックしても、その後、再び、今年のピボットポイントがある$12652.35を目指す可能性もあります。少し手前には長期の移動平均線が走っているのが見えますので、この辺りはかなりのレジスタンスゾーンになると思います。
今わかるのは、年ピボットポイントや移動平均線をヒットしたら手仕舞いが入ってプルバックしそうだということ。ただし、プルバックしても、押し目を付けて、このピボットポイントを上に抜けてくる可能性もあるということです。この場合、直近高値に対するピンク色のフィボナッチリトレースメントの78.6%(画像では21.4%)、さらにはその上の窓か、リトレースメントの88.6%を目指すプライスアクションになるという目線になります。そして、おそらく、リトレースメントの78.6%のレベルでガートレーパターンが登場するかも?というシナリオが描けますよね。
ここで気になるチャートを少し掲載しておきますね。
DJIの窓とフィボナッチ
こちらは、DJIの週足チャート。緑で描画したトレンドラインはかなり意識されているラインです。このラインでうろうろしています。
DJIでは、ピンクで描画したフィボナッチプロジェクションの3.618%というレベルと、水色のボックスで描画した高値付近にある窓に注目します。
3.618%のある$34290あたりが、サポートになったり、レジスタンスになったりと、ロールリバーサルしているのがわかりますよね。かなりのレジスタンスになっています。窓埋めを狙ってさらに上昇してくれば、直近高値に対するフィボナッチリトレースメント78.6%の辺りで、サイファーパターンが完成します。なお、緑のトレンドラインを下に抜けてくると、下の方にある窓を埋めるのか?と、目線が変わってきますので、週明けのプライスアクションを待ちます。
APPLEの年ピボットポイントとブラックスワン
こちらは、アップルのチャート。黄土色の年ピボットポイントで止められている格好です。ベアリッシュなブラックスワンもいますが、年ピボットポイントがレジスタンスになるかどうかに注目です。
このほかのテク関連では、Google、Microsoft、Meta、Amazonがまだ年ピボットポイントに到達していない状況です。Teslaは、直近の上昇がフィボナッチエクステンションで見る「ザ・伸び切りゾーン」にほぼ到達しかけていますが、こちらも年ピボットポイント迄まだ少し値幅があります。
ですので、すべてのテク関連の銘柄が揃っているわけではないので、APPLE単独の動きになる可能性が想定できます。
バークシャーハサウェイ
こちらは、ウォーレンバフェット氏のバークシャーハサウェイ。年ピボットポイントで抑えられているんですよね。その他、HYG(ハイイールド社債ETF)なども、年ピボットポイントで抑えられています。
DJIやSPXに窓が開いているのと、今週のセンチメントから、上昇継続か?とも思えるのですが、伸び悩んでいる銘柄や、年ピボットポイントがレジスタンスになりそうな銘柄があるので、ちぐはぐ感あり、すっきりしない感ありといったところです。
VIX
VIXは、バタフライパターンもどきのフィボナッチ比率から見えるように、もうひと下げあってもおかしくないです。パターンのDができそうな場所に、年ピボットポイントのS1(サポート1)があるので、ここまで落ちてくることは想定できます。というか、落ちてきたらめちゃわかりやすいですよね?笑
その一方、VVIX(VIXのボラティリティ指数)の方は下げ渋っているんですよね。空いた窓があるので、下落して埋める可能性もありますが、今週の動きから見えるのは、VIXとVVIXがダイバージェンスになっているということです。
VVIX
VVIXの方がリスクを察知しているとすれば、週明け以降にボラティリティが上がることが想定できます。
引き続き、ユーロドルやゴールドがワンモアアップ、ドル円とDXYがワンモアダウンというプライスアクションを見せる可能性がありますが、まずは、FOMCの前後にどこにいるか?そして、ターゲットをヒットした後のプライスアクションに注目です。