フィボナッチ、チャネル、トレンドライン、ピボットポイントが効いているEURUSD:ドル円/クロス円、ゴールド&シルバー

「やっぱりここで価格が反応してますね」とプライスアクションが明確に出る相場に出会うことがよくありますが、先週のユーロドルは、まさにそのひとつでした。木曜日からの下落は3つのフィボナッチレベルが重なった価格帯からの下落。その他のペアも、チャートパターンを形成したり、節目で攻防している相場ですね。

隠れたフィボナッチレベル vs ワン・モア・アップ?の相場

USDJPY could be a surprise

(注:この記事は2020年7月12日に投稿していたものです)

このブログで記載しているユーロドルなどのキーレベルは、普段使っているMT4で見えている価格レベルです。ご利用のブローカーのクオートの違いなどにより、皆さんのMT4上での価格が異なる場合もあります。

チャート分析:フィボナッチ

EURUSD:$1.13699あたりで反転した理由

ユーロドルはすでに日足でも形成されている売りのバットパターンのPRZ(潜在的反転ゾーン)をヒットした後レンジ。5週間にわたり、うろうろ状態ですね。このような相場では短期足でのトレードを行い、長期足トレードについてはまだ様子見をしているトレーダーさんも多いのでしょう。

ユーロドルから学べることは、木曜日の$1.13699あたりからの反転劇の背景です。ユーロドルには、$1.13986という大きな節目があり、ここを今週ヒットするかと思いましたが、$1.13699で失速。なぜなんだろう?と考えても仕方ないですよね。今回はユーロドルのチャート分析をシェアします。

ユーロドルの週足チャート

ユーロドル週足売りのシャークパターン EURUSD bearish weekly chart shark pattern 12 July 2020

こちらは、ユーロドルの週足チャート。

茶色のラインでこれまでに投稿したバットパターンの形状を描画しています。で、このブルーのパターン。シャークパターンという鬼のパターンですが、見事に価格が反応していたのが見えますね。

バットパターンは、直近の高値に対するフィボナッチリトレースメントレベルの88.6%を使います。シャークパターンは、フィボナッチプロジェクションの1.128%を使う曲者です。笑

この88.6と1.128は逆数関係にあるので、バットとシャークは、全く別の関連性のないパターンという訳でもなさそうです。

ユーロドルの4時間足チャート

EURUSD フィボナッチレベル EURUSD Fibonacci Levels 12 July 20204時間足にズームインします。

画像を別ウィンドウで開いて、下記の解説と合わせてみていただくのが良いかと思います。できるだけわかりやすいように記載しますので、お付き合いくださいませ。

お題は、なぜ$1.13699から下落したか?でした。

画像中に描画したフィボナッチに番号をつけているので、順番に見ていきましょう。

1.ブルーのフィボナッチリトレースメント:6月10の高値と19日の安値を使ったフィボナッチリトレースメントレベルは78.6%。画像では見づらいですがブルーのボックスの右端あたりに21.4と見えると思います。(100-78.6=21.4です。フィボナッチを安値から高値に引いているために数値が逆ですが、同じ78.6です)

2.オレンジのフィボナッチエクスパンション:画像中、左から3つのピンクの高値安値から形成さる山を使って引いたレベルは、FE100となっているのが見えますね。

3.茶色のフィボナッチプロジェクション:2で使った高値と7月1日の安値を使ってはじき出したフィボナッチプロジェクションは、1.13%。

4.オレンジのフィボナッチエクスパンション:2と同じ要領で、直近の一回り小さい山(7月1日の安値、2日の高値、3日の切り上げ安値)を使ったフィボナッチエクスパンションの1.272%

これらのフィボナッチレベルが重なる価格帯はブルーのボックスで示した場所になります。木曜日の見事なプライスアクションにはフィボナッチがかかわっていたのがわかりますね。特に茶色のフィボナッチプロジェクションが見せる1.13%が意味をもっているとおもいます。まず、週足で見たシャークパターンは1.13%を使っており、ここでも1.13%が絡んできていますね。

ユーロドルの4時間足チャートに潜むもうひとつのシナリオ

4時間足で気になるのは、緑で描画したトライアングルからの上昇が中途半端に終わっていること。トライアングルの後、矢印で示したように、勢いよく伸びてほしかったのですが、下げて、上げて、また下げてと、3ドライブパターンのようにジグザグしてしまっているのが気になります。

ユーロドルがもう上昇しないなら、6月10日から19日にかけての下落が第1波、直近の3ドライブパターンのようなジグザグの上昇が、第2波。このシナリオに優位性があれば、ユーロドルはこの後、勢いよく第3波を形成する可能性があり、波に乗るしかありません。買いポジの手仕舞い、損切りが重なる可能性もありますね

ユーロドルの日足チャート

上記の4時間足チャートからズームアウトして、再び日足を見てみましょう。

EURUSD ABC調整波 EURUSD Potential ABC Correction 12 July 2020

先週の投稿で記載したように、赤の4は、現在4波目にいるシナリオを示していますので、日足のチャートを見る限り、バットパターンのPRZである最後の砦88.6%を上に抜けてくるシナリオも、まだ描けます。

88.6%と関係の深いフィボナッチ1.128%という数値がまた機能すれば、先ほど見た6月10日の高値を少し抜けたあたりでの再びシャークパターンが出てくる可能性もあります。

第4波にいるのであれば、ユーロドルは第5波に向けてまだ買い目線となりますよね。

また、画像中、緑でABCと描画しているのは、この動きが調整波の動きであるというシナリオを示したものです。今の上昇はC波なので、6月10日の高値を抜けるまでは、やはり上昇するという目線です。

まとめると、ユーロドルはまだわかりません。笑 予想しても仕方ないです。先週記載していた「6月9日の直近高値に対するフィボナッチリトレースメントレベル78.6%の$1.137あたりまで上昇するか、あるいは$1.2252を下に抜けるか見ていきます。」のうち、$1.137は達成している相場環境ですね。

チャートのパターンとフィボナッチから節目が見えますが、10日の直近高値を抜けるのであれば、その抜けた後のプライスアクションを見る方が大切です。すでに上昇が終わったのであれば、フィボナッチで示されていた木曜日の高値は、かなり重要です。これが直近のレジスタンスとなり、下落の第2波終了を意味していると理解できます。

ABCの調整波というシナリオでもうひと上げの可能性と、4時間足での上昇終了で次は下落か?というシナリオがぶつかってうろうろ状態です。

USDJPY:またヒットするであろう節目

ドル円は、以前から記載している106.549円を再度ヒットする可能性ありの相場環境ですが、この動きと合わせてユーロドルがはねても慌てないことが大切そうです。

USDHKDブラックスワンとプライスアクション 12 July 2020 USDHKD Bullish Blackswan

しばらく前に記載していたUSDHKD(米ドル・香港ドル)は、週足に買いのブラックスワンがいる中、金曜日の動きは、強烈なアップムーブ。

気になりますね。

少し前に触れた金利など、米ドルの動きには引き続き注目していきましょう。

 

ゴールド&シルバー:同じ絵柄

ゴールド、とりわけシルバーについては、しばらく前にABC調整波の可能性を記載しています。今日見たユーロドルと似たような絵柄ですよね。ゴールドも上昇するなら、$1830.13あたりに大きな節目があります。シルバーはすでに攻防している大きな節目の$18.771を超えた後のプライスアクションに注目です。