ハーモニックパターンと通貨の強弱:CAD(カナダドル)の動きが気になりますね♪ – CAD on the focus

今週も、引き続きうろうろしているゴールドが気になった週でしたが、資源国通貨のカナダドルに目を向けてみたいと思います。先週末に検出されて今も居座っているハーモニックパターンをサクッとシェアします。CAD is on the focus.

勝てる通貨を選ぶのも私達の仕事

Choosing tradable pairs is our job.

(注:この記事は2020年4月5日に投稿していたものです)

このブログでは、米ドルや豪ドルなどある1つの通貨を軸にした複数の通貨ペアにハーモニックパターンが検出された場合、その軸となる通貨の近い将来の強弱を示唆してくれているという可能性がある事例を紹介したことがあります。通貨の強弱という点で、いろんなチャートをブラウズしていて、気になったカナダドルの状況をシェアします。

資源国通貨の代表カナダドルは今どこに?

カナダドルペアに潜むハーモニックパターン

EURCAD(ユーロカナダドル)は、「ユーロ vs センチメント:EURペアのハーモニックパターンに注目♪ EUR’s potential reversal」の記事で、月足に売りのハーモニックパターンが出ていた後、下げてきましたが、現在は、30分足で買いのディープクラブパターンが検出されている相場環境です。

EURCADの30分足のチャートです。

EURCAD bullish deepcrab 5 April 2020 ユーロカナダドルの買いのディープクラブ30分という短い時間足ですが、このパターンで反転上昇するのであれば、ターゲットは黄色で示したエリアになります。

このディープクラブから想定できるのは、カナダドルの売りというシナリオです。

CADCHF(カナダドルスイスフラン)の4時間足のチャートには売りのバタフライパターン。

カナダドルの売りとスイスフランの買いが示唆されています。スイスフランといえば、GBPCHF(ポンドスイスフラン)にも売りのA・ネンスターというハーモニックパターンの新種の仲間が居座っている相場です。

こちらはカナダドル円の1時間足のチャートです。同じく売りのシャークパターンというハーモニックパターンが検出されており、カナダドルの売りを示唆しています。

コモディティ:WTI原油とゴールド

立ち位置が不可解なゴールド

先週の投稿で触れたゴールドは、上昇しているようで、買いが進まない相場環境でした。金曜日に検出されたのがホワイトスワンがいますが、ここから少し下落しても、下げ止まって、黄色のボックスで示したフィボナッチリトレースメントレベル78.6(画像中は21.4%)まで反発する可能性も想定します。

ゴールドは先週の記事「ポンドはハーモニックパターンで律儀にアップムーブ♪ドルスイスもホワイトスワンで強烈に下げ-ちょっとちぐはぐした相場」で見たように、上昇トレンドではなく、調整波の中で動いている可能性を無視できません。

上位足と下位足でフラクタルを築いているように見えますが、今の時間足で、この78.6%レベルを超えてくると、上位足の78.6%まで上昇するシナリオも引き続き持っておきます。また、シルバーもここしばらくの値動きからもうひと上げありそうなチャートパターンに見えますが、ゴールドと同じく、短期的に力強い上昇トレンドを築いてくれるのか、注意深く見ています。

ゴールドのキーレベルは、$1630.45、次は$1647.12、その次は$1684.76。シルバーは$14.915と$15.23あたりのエリアがレジスタンスです。

WTI原油の売りのシャークパターン

そして、こちらが、今週吹き上げたWTI原油の4時間足のチャートです。シャークパターンが居座る鬼相場です。

WTI Crude bearish shark 5 April 2020 WTI原油4時間足売りのシャークパターン

この相場環境は、どこかで見たことあるなと思ったのですが、2018年12月に投稿したOPEC会合後に吹き上げた時の相場でも、シャークパターンが出ていました。

AUDUSDは抜けたチャネルにプルバック?OPECでハーモニックの原油などプライスアクションをチェックしよう!」では短期足でシャークパターンが出ていました。

短期的にプルバックする可能性があるので、注意したい相場です。WTI原油のキーレベルは、$30.73、次は$41.85です。カナダドルの通貨ペアの相場環境から見えるのは、デイトレレベルの短期的なスパンではカナダドルの売りが想定できるということではないでしょうか?

カナダドルが資源国通貨という特性から見た場合でも、WTI原油の動きを一緒に見ているトレーダーは多いと思います。そのWTI原油に売りのハーモニックパターンが出ている環境であれば、短期的には売り目線となります。

このシャークパターンが機能して原油が下げてきた場合でも、フィボナッチリトレースメントの50%(半値)で下げ止まれば、話が変わってくる可能性があります。上記でシェアしたハーモニックパターンはあくまでも短期的なカナダドルの値動きの可能性を示唆したものです。仮に、原油が下げ止まれば、カナダドルペアに今度は、カナダドルの買いを示唆する買いのハーモニックパターンが出ていないかを見て、次のシナリオを考えていくことになります。

さらに資源国通貨の場合、相関関係にある資源だけ見ておけばよいのかというとそうでもないのが頭の痛いところで、いつも記載している金利も重要な要因となります。

先ほど触れたのですが、米ドルの場合は、ドル円と同じで、別の要因が米ドルの買いを支えている可能性があり、この状況が続けば、ゴールドの立ち位置がますます不明確になりそうなシナリオも描いています。そのため、仮にダウやSPXなどの米株式指数が下げても、安全資産だからというセンチメントだけでゴールドを買うということが難しくなるのかもしれませんね。

参考記事

ニュージーランドドルと連動するコモディティ、テクニカル分析、ハーモニックパターン – 資源国通貨と相関性(Part1)

豪ドルの強弱を示唆しているハーモニックパターンから学ぶ:AUD’s harmonic patterns